メガネを新調した話 その1
先日、メガネを新調した。
と言っても、まだ手元にはない。
中学生の頃に初めてメガネを作り、今までに作ったメガネは4つほど。
7年くらい前に作ったメガネは、フチのところに知らないうちにカケが入ってしまい、しかも外側だったので、かけると思いっきり見えてしまっていた。
誕生日に母に買ってもらったもので、薄いピンクのおしゃれな雰囲気が気に入っていた。
私は普段、黒かグレーかオフ白の服を好んで着ており、ピンクはまず身につけないが、そのメガネの薄いピンクは好きだった。
カケに気づいた時は愕然とした。
その後に自分で買ったのは比較的手頃な値段のもので、色はネイビー。
ネイビーは自分の顔色に合っている気がして、まあまあ気に入っていた。
それが3年くらい前のこと。
メガネあるあるかもしれないが、お店で度の入っていないレンズで試着したときは似合っていると思ったのに、いざ出来上がってきたメガネをかけたらなんか似合っていない、なんてことあると思う。
私もそうで、ピンクのメガネもネイビーもあれれ?となった。
もともと目が悪いから、試着の時点ではメガネをかけた自分の姿がはっきり見えず微妙にぼやけていて、細かいところが見えていない
→見えていない部分を脳が都合のいいように補正してなんだかいい感じに見えてしまう(笑)のか?
自分が気にしている部分(シミとか)も、度の入ったメガネをかけるとはっきり見えてしまい、あれあれ?となるのだろう。
近視用レンズの効果で目が実際よりも若干小さく見えていることも原因だと思う。
あと、ピンクのメガネは母と一緒に買いに行ったので、「早く決めないと」と私が1人で勝手に焦っていたので、色と形はすごく好きだったけど、似合っているかどうかとなるともしかしたら確信は持てていなかったのかもしれない。
違和感を覚えつつ使い始めたピンク、その次のネイビーのメガネだが、
なんか似合っていないかもという不安を抱えていたので、
目が悪いにも関わらず、常用していなかった。
仕事中もつけたり外したりをしていたし、家では全くかけていなかった。
見た目は気に入っていたけど、似合っているかどうか、かけた時にテンションが上がるかどうか、というとうーん、、、となってしまう。
似合っていないと思っているからテンションも上がらないのだが。。
次に作るメガネは、
つけていてテンションが上がるメガネ=似合う、そして自分が好き&今までにない要素があること
と決めた。
ということで、次の4条件を満たすものとした。
というわけで、前から気になっていた「金子眼鏡店」へと向かった。
金子眼鏡店は福井県鯖江市の眼鏡メーカー。
ちなみに「かねこがんきょうてん」と読むそうだ。
ずっと「かねこめがねてん」と読んでいた。
地元にはないけど、割とアクセスがいい場所にあるのも重要。
お店ではセルロイド素材を中心に試着した。
やはり真っ黒よりも、茶色〜グレーのべっ甲柄(本物のべっ甲ではなく、べっ甲を模した柄)が似合った。
本物のべっ甲は熱帯に棲息するタイマイというカメの甲羅から作られているそう(現在はワシントン条約により貿易が禁止されている)。
普段から豚肉などのお肉は食べているくせに、べっ甲に関しては「装飾品のために動物を使うの嫌だな」という感覚があった。
ただ、べっ甲のまだら模様は好きで、一歩間違えるとお爺さんぽくなりそうだけど、金子眼鏡のべっ甲模様は年齢を選ばない雰囲気で素敵だった。
べっ甲模様というと思い出すことがある。
日本では「サビ猫」と呼ばれる黒と茶色のまだら模様の猫がいて(三毛猫の白が入らないバージョン、二毛猫ですね。なので、ほぼメスしかいません。題名の上の画像がサビ猫です)、
海外では「トータスシェルキャット(tortoiseshell cat)」と呼ばれている。
トータスシェルには「べっ甲」という意味があり、べっ甲柄と猫のサビ柄の模様は確かに似ている。
辞書で調べるとトータスシェルは三毛猫を指す場合もあるようだが、三毛猫は「キャリコキャット(calico cat)」とも呼ぶようだ。
以前、保護猫団体でボランティアをしていた時、保護されている猫たちの中にトータスシェルの子がいた。
体が小さく、少し弱々しい感じの控えめな子だったが、ケージに手を入れて撫でるとサイレントニャーしながら全身でスリスリ甘えてきた。
その様子がいじらしく、なんともかわいらしかった。
私の家に連れて帰ろうかと何度も悩んだが、先住猫とうまくやっていけるか不安だったし、そのうちその子を引き取りたいという方が現れた。
おとなしかったその子だが、引き取られた後動物病院に行った時、ものすごい恐怖を感じたのだろう。あの小さい体で驚異的な戦闘力(防御反応とも言える)を発揮したそうで、その場にいた獣医師、看護師、飼い主に次々と深傷を負わせ、部屋中を大暴れしたらしい。
どこか痛かったり具合の悪いところもあって、余計に嫌だったのだと思う。
しばらくしてその子が亡くなったという知らせがあり、ショックでしばらく呆然としてしまった。
今でも時々その子のことを思い出す。
私にとってトータスシェルはその子の記憶と共にある。
感傷的になってしまったが、メガネの試着の話に戻ろう。
フレームの形も微妙に違い、その微妙さで結構印象が変わった。
大きいフレームをかけるとメガネが目立ちすぎて、小顔というよりも何やらカマキリなどの昆虫類の顔を彷彿とさせた。
今まで使っていたものと比べ、ヨコ幅はほぼ同じだけどタテ幅が広めのもので、顎のラインと合う感じのものが良さそうだった。
最終的に2つに絞り、迷いに迷ったが、オーソドックスな形の方ではなく、少し特徴のある形の方に決めた。
セルロイド製で、色は濃いめの茶色ベースのべっ甲柄。
あれ?黒〜グレーベースだったか??
まだ手元にないので忘れてしまった笑。
あんなにガン見していたのにはっきり覚えていなかった。
写真撮ってくればよかったと反省。
とにかく、濃いめの色のフレーム、今までのものより大きめのフレーム、セルロイド素材、鯖江めがね、の4条件クリアー。
その後、目を詳しく見てもらい、もともと使っていたネイビーの方はかなり度が強いので今回は少し弱めましょうということになった。
確かに、見えすぎると外した時とのギャップが結構あり、目に負担をかけていたかもしれない。
私は左が効き目ということも初めて知った(利き手は右)。
そういえば、仕事が忙しい時など、左目がやたらとヒリヒリ痛くなったり、左側の首や肩が凝っていた。もしかしたら、左目を優先的に使おうとして、左目そのものや体の左側に負担をかけていたのかもしれない。
金子眼鏡店のレンズはドイツのメーカー、カールツァイス社のものを使っているそう。
私は学生時代に生物学を専攻していたので、その関係でカールツァイスは顕微鏡を作っている会社というイメージがあった。
なので、レンズの機能によって値段にかなり幅があったが、すでにフレームが結構な値段だったし(汗、平静を装っていたが内心ひぇーとなっていた笑)、手頃な値段のものでも十分高性能だろうと判断し、レンズは一番低価格のものを選んだ。
担当してくださった店員さんが物腰の柔らかい丁寧な方で、高額なレンズを勧められることもなかった。
そんなこんなで、新しいメガネがもうすぐ私の元へやってくる。
出来上がりまでは約1週間。
楽しみだけどほんの少しだけ不安。
度が入ったレンズになった時にあれ?とならないだろうか?
いや、似合ってもらわないと困る!
その2へ続く。
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