歳の差、30歳。友情に年齢差なんて関係ない。
数少ない友人の中で、唯一かなり年上の友人がいる。
その友人は60代で、私より30歳も年上。でも、もう10年以上の付き合いになる。
もともとの出会いは、アルバイト先のお客さんだった。
スポーツジムでトレーナーをしていた時に、プールのロッカーを掃除していたところ、「〜ってどこにありますか?」と話しかけられたことがきっかけで、顔を合わす度に会話をするようになった。
とても明るくてよく喋べるその方と、だんだんプライベートな話もするようになり、ご飯にもいくようになった。
当時大学生だった私は、恋愛の悩みや今後の進路など、日頃感じていることをたくさん話していたが、それらの話にいつも親身になって聞いてくれ、抱えていた問題を必ず軽くしてくれていた。
普段は友達と会っていても聞き役に徹してしまう自分だったが、不思議とその方と会っている時は自分の話が口から勝手に溢れ出ているのである。
会っていても、何もストレスを感じることがなく、一度ファミリーレストランで5時間くらい喋り倒した日もある。
それくらい、その方の話も常に聞いていられるし、私も気を使いすぎることなく喋ることができたのである。
大学まで車で迎えに来てくれてお出かけしたり、プチ旅行にも行ったりした。
地元から離れた大学に通っていたため、大学を卒業するとなると自ずとその方と簡単に会うことができなくなってしまい、社会人になってからめっきり会う頻度が落ちてしまった。
仕事に追われる日々を送っていたり、社会人になってからできた友人と遊びに行ったりしてその方と会う回数は減ってしまっていたが、5年の時が経ったある日、「会いたい」とメールが届いた。
大学時代には月1回くらいの頻度で会っていたものの、しばらくの年月が経ってしまったし、それぞれの環境の変化もあってお互い話が弾む話題があるのだろうか。
それに、年の差があるため、前みたいな話ができなくなってしまうのではないかなど、色々な不安が駆け巡った。
そして、5年振りに再開。
会ってみると、感じていた不安なんて時間の無駄だったように、いつも通りの2人の時間になった。
話を聞いてみると、会うまでにしばらく時間が空いてしまったため、相手も今までと同じように話せるか不安だったよう。私と全く同じことを考えていたことようだったが、会ってみての感想も同じだった。
そこから、2ヶ月に1回の頻度でお茶をしているが、毎回話題に尽きることなく、お互いの話を聞きあっている。
30歳以上年の差が離れていても、こうやって友情をお互いに感じられる。
お互い相手に求めていることが一致しているのだろう。
相性というものは、性別も、年齢も一切関係無い。
その人との居心地の良さを感じたら、その感覚を信じて関係を持ち続けていくことが重要なのだろう。
これからも元気でいて欲しいと本気で願うし、私に与えられるものがあるならば、与え続けていきたい。
そのためには、私も元気でい続けなくてはならない。
出会ってくれて、ありがとう。
これからもよろしくお願いしますね。
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