田中英光私研究のこと②

一つ前の記事を田中英光私研究のこと①として、その後②、③、④と続けて書いていこうと思ったが、よくよく考えるとこれというエピソードもないことに気付いた。

だから②でごちゃごちゃと書いて、これはここで打ち止めにしてしまおうと思う。

まあ、誰にとってもどうでも良い決意だが、うん、そうしようと思う。

そう詳細に調べたわけでもないが、田中英光私研究の中で三輯、四輯(巻ではなかった)は割と手に入れやすいイメージがある。

ちょいちょいヤフオクにも出品されている気がするし、値段もそう高騰しないイメージがある。一万円くらい?

自分の今手元にあるものもヤフオクで1万円くらいで落札したような記憶があるが、それとは別で2019年の2月にも自分はこの2冊を購入していた。

その時の値段は今より随分安く、どちらも2700円だった。今だと全くお目にかかれない値段である。

これは日本の古本屋さんという通販サイトを通じて購入したが、その購入先はけやき書店だった。

こちらの書店の店主さんはこの田中英光私研究八輯所載の野狐忌に登場し、ひどい目に遭っている。

西村賢太の本を在庫するということに複雑な思いなどあったのだろうか。と、詮無い想像が広がる。

この店主さんはNHKの西村賢太特番にも出演されており、かつての思い出を語っていた。

確か藤澤清造の狼の吐息を西村賢太から読めと言われたという話だったと思うが、若き日の西村賢太のエピソードが聞けるのはファンとしてはありがたかった。

本当に藤澤清造が好きだったんだな、その作品と出会えたことが嬉しくてたまらなかったんだな、とその時の姿が浮かんで、なんだか胸が切なくなった。

その興奮、情熱を死ぬまで維持し続けたのだからやはりそう真似できることではないと思う。

で、野狐忌所載の田中英光私研究の八輯だが、一から八輯の中でこれがダントツで市場価値が高いようである。

自分の今手元にあるのはヤフオクでニ、三年前に落札した。

ただこれは三、四、五、八輯のセット売りで11万円であった。だからなかなか八輯の本来の相場がわからないのだが、自分の感覚では三、四、五が1万円から1万5千円、八が6万5千円から8万円という所である。

今、メルカリで八輯が七万五千円で出ているが、これは売れていない。

西村賢太ファンからしてもこれは高過ぎるという感覚なのだろうか。










この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?