ちょっと大掛かりな歯科矯正の話13
さぁ、いよいよ入院だ手術だ…仕事の引き継ぎも今週で仕上げるぞ〜!なんて思っていた矢先、奴らはやってきた。突然の陽性ラッシュである。
急遽閉鎖される職場、終わらなかった引き継ぎ……そんなドタバタから、今回の入院生活が始まったのであった。
今はまだまだ厳重警戒の世界。病院に連絡すると、仮に濃厚接触者であっても自宅待機期間があけた後なので大丈夫との事。事前に検体を提出しなければならないのだが、それは無しで当日に検査をしてOKなら決行するそう。念の為、検査所で検査をして陰性だったので一安心しながら当日を待っていた…。
いざ、入院日。弟がアルセウスのソフトをプレゼントしてくれて、なんていい弟を持ったんだ…と感動しながら、入院中はゲーム三昧だぞ〜!なんてウキウキしながら受付へ。
問診票に当日の熱、ここ数日の体温を記入していく。
事前にアレルギーで鼻水が出ることは申告済みで、一応当日にもアレルギーがあって〜の旨を話しておくと良いと言われていたので、その事を書いて提出。
すると、どうだろう。受付内がザワザワとし始め…なんだかただならぬ雰囲気を発している。
「対象者で症状あり」
と、どこかに連絡を入れている。これは、もしや…
「すみません、今から隔離スペースに移動してもらえますか?」
と、重装備の方がお迎えにきてしまった!
付き添いの母も怯え、私もおどおどしながら移動…どうやら情報がうまいこといってない様子。
「周囲に陽性者がいたんですね?」
と問われ、職場で出たが自分は陰性だった事、濃厚接触者であっても待機期間が過ぎてるから予定通り来ていいと言われた事、鼻水はアレルギーで申告済みな事、家族内に症状がある人はいない事を伝える。その間にもドタバタと周囲が動き回っており、手術の緊張よりこっちの緊張で手汗が滲み始める。
そのまま、外で検査をして結果待ちを隔離スペースで待つのだが……母は病院外で待機となり、サイゼでランチをしていた。私は、たまたま持ってきていたお茶を片手に待機。…そう、4時間程待った………。
アルセウスも順調に進み、隔離スペースに西陽が当たり始めた頃だった。
「陰性だったよ、ごめんね待たせて〜」
と、歯科の先生がやって来たのだ。なんだか大変な事になっちゃったねー、と笑っていた。
笑えないのである。お昼すら、食べていないのである。
「お昼はね、出てるから病室に行ったら多分あるよ」と言われ、入院病棟へと案内される私。そして付き添いの母は、軽い説明を受けた後にこんなご時世なので突然のさよならとなった…。
個室で、なんて贅沢はしていないので4人部屋に通される。他の科と共同のフロアだったので、割と人もいらっしゃった。
入れ替わり立ち替わり、看護師さんが入院生活についての説明、明日の手術の説明、事前準備で売店で買うものの説明、その他色々説明をしてくださった。忘れぬうちに、と売店で手術で必要なものを買いつつ、日付変わるまでは飲食OKとのことで
「最後の晩餐にお菓子とか食べてもいいんだよ!」
と、説明される。
最後の晩餐かぁ、そういえばお昼は出てると思うと言われても既におやつの時間過ぎてるし、下げられていた。なら、なんかおにぎりとか買ってこよう!と売店へ。私の悪い癖は、その場になかったらすぐ買ってしまうことなのだが、これが後々後悔する事になるとは…まだ知らなかった。
部屋に戻るとある、ご飯が。
せっかく用意してもらったし、と食べる。美味しい。さっき買ったおにぎりも食べる。美味しい。
全て食べ終えて満腹を通り越してちょっとヤバい感じだったのだが、明日手術をするためにシャワーを浴びなければならなかった。
なんとか満腹なお腹に鞭をうち、シャワー室へ…
実はこの手術のためにめちゃくちゃショートにし、ツーブロックにもしていたのだが、
「こんなに洗髪が楽なんて…今後ずっとショートにしようかな」
なんて思っていた。しかし、今の私はセミロングである。そう、伸びてきた刈り上げ部分のこしょばゆさが耐え切れなかったのは後日の話。
シャワーを浴び終え、ドライヤーを借りて乾かしていたら既に18時。お腹はまだまだ消化されていない。
しかし時間通りに運ばれてくるご飯…これも最後の晩餐だから、と必死に食べる。美味しかった。
これ以上何も入らないぞ、と思っていたがここで試練。
『手術日の朝、決められた時間までに決められた水分を摂る』
お腹はいっぱい、コロナ禍で自由に動けない院内。このはち切れそうなお腹にこの量を…!?
朝起きたらもしかしたら少しはお腹に空間ができるかもしれない…そう信じて、私は手術の心配よりも胃の容量の心配をして静かに消灯時間を迎えたのであった。
いよいよ手術———
決戦の時が訪れる———
次回!!
え、好きな曲をリクエストできる!?
「あら、腕が長いのね〜うふふ」突然褒められる腕の長さ!
もしかしてこれちょっとだいぶ…しんどい???
思い出すだけでちょっとションモリする1回目手術の話…
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