ちょっと大掛かりな歯科矯正の話2

前回の続き…顎にコンプレックスをもった私は、アレルギー体質を利用してマスクをする生活を送ることとなる。これでとりあえず一安心…とはいかず、度々ある校内行事の度にマスクを外すように声掛けをされるように…

校内行事の写真は、卒業アルバムやクラス新聞等に載せられるようになる。そう、毎回誰かに言われるんじゃないかと怯えなければならないのだ。しかし、この頃図太い精神をもっていた私…言われたら先生にチクる、友達に愚痴るという事で気持ちを保っていたのだ。おかげでまぢ病み……なんて事にはそんなならず、顎のように強く逞しく生きていた。

しかし、ある日技術の先生のとある一言によって再び顎を強く意識し生活する事になる。

(この時の技術の先生の言葉が気になる場合、直接聞いてもらっても大丈夫。それを言われた時、お前の顎だってメモが挟めそうだよと言いそうになったが、友達のお気に入りだったし、内緒で技術室のpcで脳内メーカーをやらせてくれたので飲み込んだ。先生の脳内はHでいっぱいできもいなと思った。)


テニプリに狂った中学3年生。虫歯になりにくい体質という事で、歯医者には滅多に行かないのだが、学校の歯科検診で歯並びが悪いので相談をしてきてください、とお手紙をもらったのだ(毎年もらっていてスルーしていたが、卒業前に一回は歯医者に行ってお手紙を持っていきなさいと言われたのだ)。久々の歯医者、頭の中はワンピース何巻まで読んだっけなって事でいっぱいだった。さてと、と向かった本棚。そして、その本棚の上に貼ってあるポスターが目に入る。

「歯科矯正、今から始めよう😆」

今まで気になった事なんてなかったのに…もしかして、それは″今″なのか…?この頃ちょっと大人になった私は、働いてから親にお金を返す出世払いをすればいいと思っていた。そうだ、なんか今日ならいける!って思える気がしてきた、今が今なんだ!!と謎に勇気が湧いてきた。

呼ばれていざ診察室へ。虫歯もない、相変わらずすごいすきっ歯だねと話され…手紙の話になり「矯正…」と先生が話し始める。

今!!!と思い、やりますと言う準備も整っていたのだが…

「ここまですごいと、ここじゃ出来ないかなぁ」

出来ない、と言われてしまった。この、やる気に満ちた私の心、どうすれば良い?あのポスターにあった😆がチラつく。あの今は、今では無かった…?

また学校の歯科検診で歯並びの事言われたら来てくださいね〜、と言われ、矯正の話もなく、平和に終わってしまった。出来ないのかぁ〜、と諦めの早い私は、この後9年間歯医者に通う事は無かった。9年ぶりの歯医者も、虫歯もなく半年おきに定期検診をするだけの生活が続く。

事態が動いたのは、今から2年前…そう、最初の緊急事態宣言の頃だった。

次からちゃんとした矯正の話が始まる…はず。


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