ちょっと大掛かりな歯科矯正の話14

前回のあらすじ…
満腹状態の私に課せられた水分量ミッション。朝起きてからの自分に期待してみたが、結果は…

まったく空かないお腹。目の前には未開封のペットボトルが一本、そして迫るタイムリミット。
看護師さんが朝の検温に来て、「なかなか減らないよね…またくるからその時までに頑張って!」と応援してくれたが…
残り30分…5分おきに一口飲んでいく罰ゲームのようなルールを導入したが半分減ったあたりで一回休憩。
一度立ち上がり、ちょっと跳ねてみて胃の内容物を下げてみる。と、なんかちょっとマシになった…?
今だ!と半分を一気飲みする。これで…終わった…。
その後すぐに看護師さんがやってきて拍手をされる。
「この後は喉が渇いても水分摂れないから辛いねぇ、うがいはしていいからね!」
と言われ、ハッとした。そうだ、もっと味わっておけばよかった…と。

2時間後にまたお迎えにくるね、との事でその間にスマホのアプリのログイン無双を済ませていく。デイリーも出来る限り進め、緊張で喉が渇く度にうがいをして…トイレも行っておこう…などとやっていたら、あっという間に時間になっていた。

ついに手術室へと…向かう…!!
自分が術後に運んでもらうベッドにレンタルした浴衣式パジャマ、長い手術なので尿管に管を入れるので新生児用のようなテープ式紙パンツ、バスタオル、術後エコノミー症候群予防につけるフットマッサージャー、等色々と乗せられていた。
看護師さんとベッドと一緒に手術室へ向かう間、すれ違う方々に「いってらっしゃい」「頑張れ〜」と送られてなんだか気分はボス。
術中、何かあった時のために家族が一名面会ルームに待機できるのだが、このご時世なので扉越しに母と挨拶を交わし、あとは家で待っててもらうことに。
手を振り、「そんじゃ」と一言告げてエレベーターへ。

手術室に入り、担当してくれる麻酔科の先生と看護師さんたちに囲まれてベッドへ…ドラマとかのイメージで、静かで心電図の音が響いているものかと思ったら…
「好きな曲かけられるけど、特に希望なければ最近のJ-popを流してるんだけどこれでいい?」
「ァッ、ハイ!」
夜を駈けてる曲とか、スパイなファミリーの曲とかめちゃくちゃ知ってる曲が流れているではないか!!
なんだかちょっとほっこりし、案内されて手術台に上がる。
あの眩しいライト、本当にあるんだなぁ。本当に心電図の音めちゃくちゃ響くんだなぁ。なんてなんか失敗しない女医のドラマで見たものを見つけてはワクワクとする私。
「じゃあ、腕を左右に伸ばしてもらえるかな」
麻酔とか術後の点滴のためにルートとるね〜と言われ、眩しい光の中服を脱いで腕を広げる。イメージとしては、ダ・ヴィンチの人体図。
「あら、腕が長いのね〜!台からはみ出てる!羨ましい!」
突然腕の長さを褒められ、笑ってしまったがその間にも針はしっかり入ってきた。普段の針と比べて太いためちょっと痛かったが、緊張のためかこの時はあまり感じなかった。(この時は)
「お薬入るから眠くなると思うけど、そのまま、寝ちゃっていいからね」
と言われてる間にすぐに視界がぐるぐると回り始める。そういえば先輩から「全身麻酔、きまるとお酒に酔った時みたいな感覚になるよ!」と聞いていたけど、まさにその通りだった。体感10秒も意識持たなかったと思う、この時最後に耳にしたスパイなファミリーの一期エンディングはある意味思い出の曲となった……。

次回
珍しく真面目に術後に大変だったこと、深夜の病棟の大変さ…
入院中に改めて感じた医療関係者の方々への感謝…
をまとめられたらいいな!

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