ちょっと大掛かりな歯科矯正の話8

前回の続き…抜歯と舌小帯切除のために大きな病院へ行くことになった私。過去に行ったことある病院だから緊張もなく、抜歯も親知らず経験したからいけるべって思っていたのだが…

予定では、足りなくて左右非対称の歯を一本とその隣にある乳歯を2本抜いて、舌小帯の切除…だと思っていた。

先生が預かってきた紹介状を読み終え、処置台の隣に立つ…奥歯じゃないからすぐ終わるんだろうな、明日から歯抜けだな…ふふ、なんて思っていたんだけども…

「○○先生からのオーダーで、親知らずも抜いちゃえって書いてあるけど、どうする?」

前にも抜いたから流れわかってるし、やってく?みたいなノリで勧められる突然の親知らずの抜歯。そんなん全然予想していなかった私。

「え、4本いくんですか?」

「4本と舌小帯だね、こっち的には全然問題ないけど気持ち的に大丈夫?」

気持ち的に全然大丈夫ではなくなった。しかし、今日を逃すと、年末に差し掛かり冬休み業務に追われてしまう…今日しか、ないのだ。

「もうやるって言っちゃったからやります」

と、曖昧な覚悟を決めていざ抜歯へ…まず麻酔からしていくが、4本と舌小帯となると麻酔の量がえぐい。もう麻酔で溺れる感覚だった。舌の付け根に入れられた麻酔が一番痛くて年甲斐もなく涙目になった。

しばらく時間を置き、口の中の感覚がなくなったところで抜歯がスタートする。文章が突然淡白になったので察する方もいるだろう、もう何も考えられなくなっている、余裕がない…

前の3本は最も簡単に抜かれていき、いざ親知らず…

「力かかるけど気張ってね」

と言われ、工事のような振動が響く。前回は横を向いていたが、確かこいつは真上を向いているからそこまで時間かからないはず…この頃、麻酔が効きすぎて意識がふわふわしてきていた。辛うじて返事は出来るがもう目の前はホワイトアウト寸前…

「あっ」

誰かが声を上げた。そしてすぐ後に何か固いものがころん、と転がる音が聞こえてきた。

「ありゃ、飛んでっちゃった。大丈夫大丈夫」

もしかして私の親知らず、ぶっ飛んでいった…?ころんって聞こえたってことは、砕かずにすぽーんと抜けたって事…?ここで少しずつ意識が戻ってくる。そしてついに、未知の領域…舌小帯の切除に差し掛かる。

——感覚はもちろんなかった。ただ、ずっと舌を上に向けて伸ばし続け、チョキチョキという音だけ響く。そして縫合され……

「はい、全部終わったから。多分すごーく腫れると思うけど、出血自体はそんなにないので。」

処置台から起き上がる頃には、びっしょりと汗をかき…既に腫れてき始めた舌の存在を感じ始めていた。

前回、親知らず抜歯後にチャリで20分爆走をしたら貧血を起こした前科があったので、タクシーで帰ることにしたのだが、もうタクシーが来る頃には舌はめちゃくちゃ腫れていて、話すことも難しくなっていた。筆記で運転手さんに目的地を伝え、なんとか家へ…

抜歯後の腫れも痛みも感じなかった、というより舌の方が凄すぎて麻痺していたのかもしれない…いいとこの牛タンのように真っ赤に、大きく腫れ上がった舌は、歯が閉じられない程だった。飲食をするのにも一苦労で、3日間は会話は出来なかった。その3日目にあたるマジカルミライ、会話も出来ず食事も取れず…幕張のガストでポテトをすごい時間をかけてカロリーを摂取して帰ったあの日…でもマジカルミライは、最高だった……


その後、忘れもしないクリスマスの日に抜糸をし…その頃にはまだ腫れは残ってるものの、話すことや飲食はほぼ出来るようになっていた。これでなんとか今年を終えることができる…なんて思っていたのに、大晦日の前の日、舌の裏から糸がこんにちは!をしていて怯えながら自分でピンセットで糸を抜くことになるとは、誰も予想していなかった…(切られてたからちゅるんと抜けた())

次回…ハッピーニューイヤー!2021!いよいよ本格的なワイヤーがついて詰められていく隙間。2本分の隙間の様子が…!?毎月のワイヤー調整に怯える私、夏からチラつかさせる手術…お楽しみに!


まとめてたら、もっとちゃんと日時とかかいてまとめようって気持ちになったので、大事な情報だけ知りたいって人は、そっちをお待ちいただくか、私にお問合せください💌

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?