ちょっと大掛かりな歯科矯正の話11

前回のお話…
バフを解除され、あわててコメダのモーニングに駆け込み小倉トーストを食べる私。これで少しは回復するだろう…しかしまだ時間がある、目の前にはサイゼ…
ランチちょうど始まるじゃん!と駆け込む食いしん坊。いざ、完食して目指すは午後の診察へ———

「しっかりご飯食べてきた?」
と先生に尋ねられ、小倉トーストにサイゼのランチでパスタとサラダ、追加でデザートまで食べてきたとは言えず、「まぁまぁですかね」なんて答えてしまった私。ついに迎える自己血…。
採血と同じくらいの量かな〜なんて思ってたが(採血怖くてどれくらい毎度採られてるか知らなかった当時)、この後実際の量を見て怯えることになる…。

案内に従い向かったのは、いつもの採血室。の、奥にカーテンで隠されたスペースが…。なんだこの、1人リッチなリクライニングシートは。
「それでは、今から1時間かからないくらいだけど、ちょっと長い時間頂きますね。」
と、そのリッチなリクライニングシートに座らされる。座ってる間に、看護師さんから色々と説明をされるのだが、初っ端に見せられた針の太さ(採血のに比べてちょい太い)にびびり、あまり頭に入ってこなかった。
400ccの血を、30〜40分くらいかけてとるらしい。あまり時間がかかると血が固まってしまうため、万が一400ccとれなくてもその時間で終わらせるとの事だった。その後、貧血を起こさないように点滴を打ち、それが終わってから解放されるとの事だった。

リクライニングシートが倒され、アームレストに左手を寝かされる。蛍光灯に照らされた左腕が消毒され、まるで手術のように赤い消毒液をかけられていく。そして挿入される針……
太い故、「い、いてぇ…」と少々怯んでしまったが、ちゃんと血は抜かれているらしい。
そのまま、手を握る、緩めるの動きをしながら血液をとられていく。

眠ることも許されず、手をひたすらにぎにぎして…おそらく40分ほど経過した頃…
「はい!終わりましたよ、こちらが○○さんの血です!」
と、見せられたのはまるまると血で潤った血液パック。まるで我が子がこの世に生まれたかのように大事に抱えられた血液パックは、蛍光灯に照らされて後光を浴びていた。わぁ、なんて…大きな…こんなん吸血鬼が出るアニメや同人誌でしか見たことがない…。
「このままお預かりしますね」
と、我が体から出たそれは、短い逢瀬を終えて、納められる場所へと行ってしまった。私の400cc、次に会う時は手術台の上……
そのままテキパキと点滴を打たれ、口腔外科へ車椅子で運ばれていく。この点滴が終わったら〜という話だったので、気を抜いていた時だった。
「これちょっとやらせてね」
と小さな注射器。針も太くない、一瞬だから〜と思っていたが。
この注射が今年度一番痛かった。腕がもげるかと思った。
「痛かった?」
と先生が言うので、激しく頷く。リアルに涙が出た。それを見て先生は、そうなんだよ、痛いんだよねこれ。と笑った。血を抜かれる前の私なら暴れていたかもしれない。

点滴が1時間ほどと長かったが、なんとか無事に終えてこの日最後の診察へ。
「次回もこんな感じでやっていくから、しっかり栄養つけておいでね。」
こんな感じ、と言われて頭に浮かんだのは、あの注射だった。
「あれ、またやるんですか」
「痛かった?残念だけど、やるんだよねー」
血液を作ってくれるのをお手伝いしてくれる注射だったらしい、打つ前に教えて欲しかった。痛いのには変わらないのだが。

全てを終え、病院を出た時には空はオレンジ色になっていた。朝から1日かかったが、とりあえず無事に最初の準備を終えられ安心した私は、夕飯の買い物をするためにミッキーのエコバッグを片手に駅に向かうのであった……


次回!
2回目の自己血、余裕だね!と思ったら…「あら…ちょっと出が悪いかしら」え、血があんまり出ない!?
母同席の手術説明、「これって……どう言うことですか?」今説明してもらったけど、痛そうしか考えられなくて親子パニック!楽しそうな先生!

これを書いてる時、固定してたボルトたちをとる2回目の2週間前なのである。
追いつけるか、私……!!

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