そつてんに行こう @東京学芸大学

「  行きましょう。そつてんに行きましょう。  」

なんだかそんな気分になった。いや、気分なんかじゃない。
確かに声が聞こえた。
心地よさを感じる、しかし背徳感もある、そんな声だった……..。




東京学芸大学のそつてんに行ってきた。
そつてんってなんでしょう。
何かの略語だろうか。
調べてみると…………………..
__________________________________兜率天(とそつてん、: Tuṣita、: Tusita)は、仏教の世界観における天界の一つであり、三界のうちの欲界における六欲天の第4の天である。

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)
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だそうだ。こわい…………..。

https://tgu-sotsuten2023.jimdofree.com/

場所は東京学芸大学芸術館。

入って驚いた。エントランスに大きなブランコがあるのだ。
どこの公園にもあるような、骨組みが鉄パイプの普通のブランコ。
しかも乗れる。

しかし、普通のブランコとはとは何かが違う。
色が違う。純白である。
見慣れた、憎たらしいほどカラフルなあの色じゃない。

座ってみた。体が不安定に少しだけ揺れる。
漕いでみた。体が風をきーーーーーーる。

鳥のさえずりが聞こえる……そよ風が木を揺らす音が聞こえる……気がする。

少しくらくらしてきた。ブランコを降りる。
音がぴたりとやんだ。


_____________音がやんだ?

鳥のさえずりや木々の揺れる音はこのブランコから流れていたみたいだ。
ブランコに乗ったら音が流れ、降りたら止まる仕掛けらしい。

町ではなくエントランスにある、カラフルではなく純白な、
普通とは何かが違うブランコは、だれの頭の中にもある
あの時の記憶を呼び覚ます。

二階に行ってみた。

真っ先に目に留まったのは、
おびただしい数の電気プラグで造られたドレスだ。

見慣れたプラグのはずなのに、目が離せない。美の象徴であるはずのドレスから、えも言われぬ恐ろしさを感じる。

こればっかりは実際に見てみないとわからない感覚だろう。

こんなものもあった。

一見すると、不思議な幾何学模様。しかし、近くで見てみると、こ、これは…

この驚き、ぜひ体感してほしい。

見ればわかる。


P.S.「そつてん」は、「卒業制作展」の略らしい。
「業展」(ぎょうてん)もありだな、と思った。は?




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