我が家の長女は保護犬わんこ
2019年、冬――――。
我が家に待望の第1子、男の子が誕生。
退院した時は旦那も年末年始の長期休み中で、ゆっくりした時間を過ごしており、
「パパもママもわんこがいる環境で育ったし、ウチも将来わんこをお迎えして、息子とわんこが心を通わせてくれたらいいね〜!」
という話を漠然と話していた。
そんな話をしていた数日後…。
いつも大型の不用品をジモティーというサイトで出品していたのだが、「里親」という項目があることに気がついた。
(ジモティーにも里親募集があるんだ…。)
そう思い、里親のページをタップ。
するとそこには、たくさんのワンちゃん・ネコちゃん、そして小動物たちの里親が募集されていた。
その中で、【緊急募集】の文字で目に留まった犬。
(これは…ポメラニアン…かな?)
アロペシアXという毛の抜ける病気で見た目が悲惨との理由から、前の飼い主に保健所に連れて行かれそうになったとのこと。
飼い主の知り合い(投稿者)が、保健所に行く前にどうにか里親を探してあげたいと、連れて行くのを待ってほしいと説得したそう。
すると、「1週間だけなら」という返事だったそうで、色々なサイトで緊急募集をかけているようだった。
(最寄り駅から1駅で行ける場所だ!)
(無駄吠えあるみたいだけど、1軒屋で隣とも距離があるしウチは大丈夫そう…。)
わんこの情報を読んでいるうちに、我が家が受け入れられる条件であったことと、なんとか助けたい…!という気持ちから主人に相談してみることに。
すると二つ返事で主人が「我が家にお迎えしよう!」と決めてくれたのでだった。
ただ、子どもの犬アレルギーが心配だったため、少量の採血ですぐに結果が分かる病院で検査を受け、結果を確認。
アレルギーは無く、これも問題が無かった。
受け入れる心構えができてからは、準備でバタバタの日々。
なにしろ1週間しかありません。
投稿者の方に連絡を入れ、やり取りを重ねて無事1週間後に我が家にお迎えすることになったのです。
これが家族になって最初の写真。
ポメラニアンと分からないほど毛が抜けているわんこ。
お迎えしてからは環境に慣れるまで、ブラッシングや毛並みが良くなるフードを与えるなど、まずは自分でできる範囲でケアを開始!
名前は「つくね」に決定!
バタバタしていたので、お迎えした日の夕飯メニューがそのまま名前に。笑
赤ちゃんと接するのは初めてなのか、最初は息子を遠くから見守る日々が続く。
2ヶ月ほど経った頃はようやく近くまで来てくれるように。
私や旦那にも、このくらいの時期には近くに来て寝てくれたり、少しずつ行動に嬉しい変化が!
そして半年を過ぎた頃…。
(大人には心を開いてくれているようだし、環境にも慣れてきた頃だろう。
病院でアロペシアXの治療をしてみよう!)
と思うようになる。
この病気は健康面には全く問題がなく、完全に見た目だけの問題だったので、最初は通院を考えていなかった。
しかし、ドッグランに行けば「皮膚病?他の子に移らないの?」
近所の子どもたちには「変な犬!かわいくない!」
など、周囲からの声に心を痛めることが多かったのも事実。
そんな理由もあり治療をすることを決意したのだった。
そして息子とも少しずつ、少しずつ心を通わせていく。
何も分からず息子が毛をひっぱってしまったり、おもちゃをぶつけてしまったこともあり、つくねは息子が向かってきたらゲージへ避難。
(つくねが息子をストレスに感じていたらどうしよう…。)
なんて考えている日々もあったけど、寝ている時は自分から息子の隣へ行くことも。
だんだんと赤ちゃんの対応が分かるようになっていく。
1歳を過ぎると、今度は息子がつくねに対する対応が分かってきます。
引っ張ると痛い、大きな音は怖がる、おもちゃは投げないようにするなど…
逆に、撫でたりおやつをあげるなど喜んでくれることも感じているようだった。
お互いに思いやりが生まれたこの時期、本当に心が繋がって家族になれたような気がした。
そんな中、第2子の女の子が誕生。
つくねが女の子なので、「我が家の次女だね〜!」なんて盛り上がる。
もう赤ちゃんはお手の物と言わんばかりのつくね。
本当にお姉ちゃんのようでした。
おもちゃを持ってきて娘と引っ張り合いをしたり、一緒に寝たり…。
育児で疲れている私の心も、つくねの存在が何度も助けてくれました。
治療も頑張ってくれて、毛も生え揃ってきた。
お尻周りはまだ毛の無いところも多いし、もちろんお金も手間もかかりましたが、きちんと向き合ってケアすれば改善はできたのです。
今でも、もしあの時に保健所に行っていたらと思うと心が締め付けられる思いになる。
これから歳をとって病気をしたり、いつかお別れの時が来るだろう。
そんなことが頭をよぎる事もある。
だけど、心が繋がった本当の家族になれたのだから、今を楽しく精一杯過ごそう。
あなたが「あぁ、今日も幸せだ」と思ってくれるような、キラキラした毎日を。
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