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2023年佐渡国際トライアスロン参戦記

置かれた環境の中
それぞれの目標に向かい1シーズンを過ごす

背負っているもの
トレーニングにさける時間も人それぞれ
その中でベストを尽くす

積み上げてきた軌跡のピースがはまるかどうかは
本番のお楽しみ
ガチッとハマったときの爽快感はやみつきだ…

これがトライアスロンの難しさでもあり
醍醐味だ。

さあ、今年も自身5回目の出場となる
『佐渡国際トライアスロン Aタイプ』に参戦

Swim 4km
Bike190km
Run 42km

佐渡島を一周する鉄人レースの幕開けです…

参戦紀をここに記す

※ 超絶長文なので興味ある方のみ御覧ください

〜〜〜〜〜〜レース参戦紀〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

■ 佐渡入り〜レース前日

今回は行きのみ初の”カーフェリー”乗船。
なにも分からず『1等椅イス席』にしたら…

めちゃ快適すぎて、リピート決定!

1等イス席にはしゃぐ大人達


しかも値段もジェットフォイルよりも格安
『時間』をとるか『快適さ』をとるかの二択

船内では『Molten』を飲みながら読書をして
リクライニングフルフラットでリラックス…

今回はレース3日前からMoltenでLoading


あっという間に佐渡に到着(これは快適だ)

到着後
レンタカーをかり、ホテルへGo
すぐさまバイクを組み立て、問題ないことを確認!(のはずだった)

なぜか例年
佐渡は到着時に機材トラブルが発生していたので
今回は一安心(のはずだった)

ちなみに…
これまでは全4回出場のうち

① ついたらパンクしてた
② 空気入れを引率の母親に車で引かれ破壊され、空気入れれない
③ ビード落ち

宮古島では一度もないが、佐渡は疑惑つき

一日目はその後、島まつりパーティに参加
島まつりパーティは
コロナ禍以前の盛り上がりを取り戻し

島をあげての一大イベントの幕開け感を味わう

その後ホテルへ戻り、21時すぎに就寝

■ レース前日

5時起床(いつもより遅い)

朝風呂と朝食をすませ
9時頃にスイム会場へ向かい、試泳

水温も例年より高く、クラゲが発生中
なんとか無事に生還

スイムの調子はいい感触で
レース本番に期待を寄せる
(それでも遅いんですけど…)

実は今回のレース前にウェットスーツを注文し
おNEWでレースにのぞむ予定でしたが

納期が間に合わず、古いウェットで

その後昼食をすませ
スイム会場近くのめちゃローカルな定食屋でしたが
女将さんの態度が絶妙に悪く、おすすめ

昼食後、宿へ戻りレース準備にとりかかる

バイクの最終チェックを兼ねて10kmほど試走
うむ、やはり問題なし!!
久しぶりにノートラブルでいけそう。
(のはずだった)

前日のバイク試走

その後、2kmほど両津の海岸沿いをジョギング

佐渡の海は、宮古島と違った良さがある


ジョグ後は大浴場でリラックス
18時に夕食を済ませ、19時半前には就寝

因みに
普段から子どもと20時台に寝て
4時前に起きる生活をしているため

レース前も通常通りぐっすり眠れることが
最大の武器(ひのきの棒程度)

■ 当日朝
2時起床(6時間30分 睡眠 Good!)

そして…事件が起こる
最終チェックを兼ねて、バイクに空気を補充

リア…問題なし

フロント… んん!??

空気入れを装着した際、空気圧に違和感を感じる。
あれ?なんか抜けてない?気のせいかな?
と思いながら、空気を充填。

すると
小さく『ぴゅるるるる〜』という
エア漏れ音を確認するも
いずれ収まる

気のせいかな?
念のため、もう一度空気を入れるも
3.5気圧程度まで抜ける…


ま、じ、か…


一瞬血の気が覚める。(スタート3時間前)

その後、何度も空気を入れ直すが
やはり、3.5気圧程度まで下がるも、そこで安定。

今回はチューブレス仕様で
シーラントを入れているため

ある程度のパンクであれば穴が塞がるが
そんな印象ではない

さあ、どうする?

ひとまず、会場までいき
空気圧がこれ以上下がっていなければ
このままの強行突破を決断。

会場につく

空気圧を確認。
やはり、3.5気圧以上は抜けていない。

よし、これでいこう!

今回バイクが一番自信があった。
しかし
190kmのバイクパートを3.5気圧でスタートし
その後、いつぺしゃんこになっても
おかしくない状況

攻めの姿勢はリスクと判断
安全第一(特に前半の下り)での走行へシフトする

とにかく無事にランまで辿りつけるよう
祈りを捧げる

■ レース編

<SWIM>
1:13:10 92位(自己ベスト)

6時スタート
5時頃から、2kmほどジョグをし身体を温める

前日試泳をしていたので、当日の試泳ぎは最小限
ギリギリに着替えを済ませ、軽く試泳

スタートの時を待つ

私は泳力がないが、いつも最前列左側を位置どる

最前列からスタートすると
早い人は(上手に)抜いてくれて
いずれ、自分のペースの集団に落ち着くため
毎回この戦略

今年は左→右へ潮の流れがあったため
尚更いいポジション
(近くに西内選手)

海の状態
昨年に続き
波、うねり一つないベストコンディション

水温は29度と高く、クラゲ注意!
(試泳の時に顔を刺された)

スタートの合図

毎回ロングのこの瞬間は胸おどる…
最初の数十秒だけ最前列気分を味わう(これ大事)

その後は予定通り
バトルもなく自分のパックへ収束
コバンザメ作戦で、いい人を見つけながら後ろを泳ぐ

1週目スイムアップ

36分ちょい(わるくない、むしろ順調すぎる)
そこまで努力感もないため、このままの調子で突き進む

2周目に入ると大分バラけて快適に泳げる
3人ほどのいい感じの集団になり
ひたすら後ろをいく(前を引く泳力は…ない)

毎回4kmを泳ぐことは果てしなく感じるが
一瞬で終わってしまう感覚

スイムアップ
1:13:10 92位(2周目 37分程度)
T1 3:47

スイムベストを確認し
心のゆとりをもちながらT1へ

バイラックにたどり着くと『星 秀明選手』が…
勝手に憧れる『星界のレジェンド』
トライアスロン界はなぜか
めちゃ強い『星さん』が多い(自分以外)

<BIKE>
6:14:46 68位(自己 2番目)
↑ はトランジッション込のタイム
Garminは6:09:05  NP189W

さあ、鬼門のBikeパートがスタート

T1時点で
スタート前以上のエア漏れがないことを確認
いける…いや、正確には…いくしかない

Bikeスタート後、憧れの星さんは一瞬で視界から消え去る…(やっぱ強い)

例年佐渡は100kmあたりまではパワーを抑え
後半から上げていく作戦、今年も作戦は変わらず

前半175-180W
後半185-190Wを目標に
NP185-190W設定

補給は”Molten”を中心に2000kcal超の補給を準備

10-15km地点までは心拍を落ち着けることに注力
が、暑さの影響かなかなか心拍が下がらない

ひとまず180W程度で淡々と回す
(去年より10W程度高い設定)

にも関わらず、例年より抜かれまくる
パワーの割に”速度が出ない違和感”をこの時点で自覚(仕方ない)

こうなったら
フロント”3.5気圧”の
”フカフカ”の乗り心地を楽しもうと決意
とにかく…190kmもってくれ

50kmを過ぎる

Z坂を超え、上り区間に入る
フロントホイールをみると
ママチャリかと思うくらい凹んでる
同時に…心も凹む

途中、並走していたおじさんにも異変に気づかれ
親切に教えていただく(ありがとう…おじさん)

佐渡のコースはこの前半の上り区間に合わせて
下りも入り混じり、急カーブもあることから

とにかく安全第一
(ヘルメットは工事現場みたいになっていたと思う)

下りはいつ落車してもおかしくないと思いながら
ブレーキ全開で本当に怖かった…

無事に下り区間を越え
両津(100kmくらい?)を過ぎる

よし、ここまできたらいける!!

サイコンでパワーを確認、平均194W
あれ?予定より踏みすぎている。

後半上げていく予定だったが
予定通りの185-190Wで”ペース維持”の方向に

ややオーバーペースとなるも
身体のコンディションはよい
補給のMoltenのおかげか、胃腸もすこぶる元気

Molten以外にも
エネ餅、ジェル、アミノバイタルなどを
30分ごとを目安にモリモリ摂取

こんなに胃腸が元気なことは今までない。イケる。

両津区間を過ぎると
例年、前半突っ込んでいた人たちがタレてくることを知っている

やはり…結構な人数がタレてきた
スピードに乗り切らない中、順位を一気にあげる

160km過ぎの小木坂までは
少し休みをいれながらペースコントール
この時点で平均190Wまで落ち着く(予定通り)

小木坂に入る

あれ?いつもよりキツイ…
どうやら、前半のオーバーペースの影響で脚が削られていたようだ…
ディスクホイールでやっとこ登りきる

ここまでくればもう(タイヤは)大丈夫だろう…

Bikeパート残り20km

ランに備えて補給を取りながら心拍を整える
ここまで、用意していた補給食はほぼ摂取し
エネルギー補充はバッチリ!

こんなに順調に補給をとれたことはない。
そしてMoltenの良さに、Bike中も感動

170-180km両津に向かう区間は
例年通り無駄な向かい風で最後に脚を削られる。

180kmを過ぎてからのこの風は毎年やめてほしい…

なんとか無事にスタート地点に戻る
マジでよかった…(神様ありがとう…)

<T2>
通過時点  7:31:43 54位

昨年より7分ほど早い、自己ベストからは5分遅れのまずまずの位置だ

靴下を履き、ランの補給食(Molten、塩ジェル、アミノバイタル)をもち

RUNスタート

<RUN>
4:40:25 186位
Garminは4:30:16

今年もRunコースは
スタート地点を起点とした周回コース
去年より周回は減り、1週約10kmの
超ドフラットコース
(行き5km、帰り5km)

一方、海岸沿いを走るため、日を遮るものもなく、海からの照り返しが強い

Runに入ると…Bikeでは感じなかった
暑さにもだえる

暑い…体感で33℃近くはあるなと実感…
とにかく暑い

公式では、11時点で約32℃だったので
14時あたりは33℃を超えていたに違いない

暑さも考慮し、Runの想定ペースは5:30〜5:40/km
4時間をきれれば満点と思っていた

はじめの1−2kmは5:40/kmを刻む

そして…異変はすぐにやってくる
ペースが保てない…

3kmを過ぎると、すぐに6:00/km台に落ち込む
それでもキツイ…というより『暑い』

行きは、追い風、灼熱
帰りは、向かい風でやや暑さが紛れるも、進まない

1.5−3kmごとにエイドがあるが
今年もスポンジ、氷がない…なぜだ??

あとからBタイプの知り合いに聞いたところ
Bタイプのときには大量の氷があったらしい…

優先すべきはAじゃない?という気持ちは
レース後に芽生える

そんなことはつゆ知らず
掛水でやり過ごしながら、上がらないペースを維持

エイドはコーラの摂取を最小限(結局2回だけ?)に
『アクエリ+梅干し』をひたすら摂取

10km…15km…20km
6:30/kmくらいのペースを必死に維持

遅いけど、歩かない…歩みは止めない
これだけを心に決めていた

20-30km

ここがいつも地獄

塩ジェルとMoltenを20km地点で補給し、耐え凌ぐ
それにしても、Moltenはジェルもよい(リピート決定だ)

30kmを過ぎる

暑さも和らぎ、少しだけ元気になってくるが
同時に自分の弱さに虚しさと悔しさでいっぱいの気持ちになる

6:30/kmを切るくらいが精一杯

最後2-3km

6:00/kmまでなんとか上げてフィニッシュ!
ゴールテープを切る瞬間に勝る美酒はない

必死の思いで明るいうちにゴール


これまで積み上げてきたトレーニング
家族の支え、いろんな感情が湧き上がる

結果は不甲斐なかったものの
無事にゴールができてよかった

そして家族をはじめこの大会を支えてくださった
全ての方に感謝し、コースに向かいお辞儀

Runはとにかく暑かった
『タレた』というよりは
『ペースが上がらなかった』というのが事実

・Bikeで脚を使いすぎたのか?
・暑さか?

いずれかが原因と推察

暑さに弱いのは自覚しており
暑さに強くなることが当面の課題

上位層は気温も関係なく、タイムを出していたので
自分の弱さを痛感する

<総合>
12:12:08  89位(5回出場中4番目)
Age 35-39 12位

今年は転職により
去年よりもトレーニング環境も改善し
それなりの自信をもってレースに挑んだ

結果は撃沈…これまたロングの難しさだ

全てのピースが噛み合わなければ、結果に繋がらない
また、噛み合わない時の対応力も実力のうちだろう

自分にはまだその力が不足している
その事実だけが…明確だ

今年も家族の理解があって
この舞台まで辿り着いた…
そんな中…不甲斐ないレース展開となってしまい

Runの途中…
トライアスロンをやめようかと本気で思った

家族の時間をもらって…この結果か…
めちゃくちゃ悔しくて
支えてくれた家族に申し訳なかった…

それぞれ置かれている環境は様々
練習に避ける時間もバラバラ

私も以前より、トレーニングにさける時間が制限されている

しかし…

『家族や仕事の土台』があって
『トライアスロン』ができていることを

”はきちがえて”はいけない

限られた資源の中で
どうやりくりするかは自分次第



もっと強くなる!!!




長文になりましたが

最後まで読んでくれた方に感謝いたします。


しばらく家族の時間を大切に
休養し
また次の挑戦に向けて
ゼロから積み上げていきたいと思います!

星 貴薫

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