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トラフグ属に分類されるふぐの違いと共通点

冬の最高級食材の一つとして知られる「ふぐの王様」、トラフグ。
海で暮らす多くの種類のふぐの中には、実はトラフグと同じ「トラフグ属」に分類される魚がいることをご存知でしょうか?

そこで今回は、生物学上ではトラフグと近い特徴を持つ「トラフグ属」のふぐたちをご紹介します!

フグ科に属する魚は約180種類

ふぐは、生物学上ではフグ目、主にフグ科に属する魚の総称です。
フグ科のなかでも、「ふぐの王様」と称されるトラフグが属している「トラフグ属」をはじめ、サバフグ属やヨリトフグ属、キタマクラ属など27属に分かれており、約180種類がフグ科に属しています。

トラフグ属は、他のフグ科の魚と同じく敵から身を守る為に体を膨らませたり猛毒「テトロドトキシン」を持っていたりと、多くの人々がイメージするふぐの特徴を持ち、ほとんどの種類は海で暮らしています。

また、他のフグ科の魚と同様に、あまり速く泳げない代わりに体の向きを変えずに進む方向を変えられる能力を持つほか、食用として許可されているふぐの中でもトラフグが最高級食材として親しまれているため、研究用に利用されることも多いのがトラフグ属です。

トラフグ属に分類されているふぐは約25種類

トラフグ属は、冬の味覚としてお馴染みのトラフグをはじめとする約25種類のふぐの仲間が分類されています。ここでは、そのなかでも代表的なふぐをいくつか挙げていきます。

マフグ

「ふぐの女王様」といわれ、トラフグに次いで人気のマフグもトラフグ属に分類されています。山口県荻市ではブランド化もされており、味に定評のある魚です。
トラフグよりも小型ですが、その身は柔らかく、表面も滑らかな手触りをしていることからナメラフグとも呼ばれています。

ナシフグ

ナシフグもマフグと同様にトラフグ属の中では味に定評のある魚であり、香川県ではブランド化され「讃岐でんぷく」という名前で商標登録されています。
また、瀬戸内海地方では「ふぐ毒に当たれば身の終わり」→「みのおわり」→「美濃・尾張(現・名古屋)」という駄洒落から、ナシフグやコモンフグ、ヒガンフグ等とともに「ナゴヤフグ」と呼ばれることがあります。

シマフグ

シマフグはその美しい姿が「インスタ映えするふぐ」として水族館などで人気を博しているふぐです。背中に伸びる数本の太い縞模様と鮮やかな黄色いヒレを持つのが大きな特徴で「ふぐ提灯」にもオススメされています。
また、トラフグやマフグに比べると味は落ちるものの、かつて養殖トラフグが出回るまでは安価なふぐとして親しまれてきた歴史があります。

ヒガンフグ

ヒガンフグは、産卵時期を迎える春のお彼岸ごろによく獲れることが名前の由来となっているふぐです。ヒガンフグも食材として日本各地で親しまれており、身が硬くしまっていてお刺身が特においしいと人気があります。
なお、眼球が赤いので「アカメフグ」とも呼ばれていますが、正式名称がアカメフグという種類が別にいるため注意が必要です。

クサフグ

クサフグは、山口県光市で産卵地一帯が天然記念物に指定されており、初夏の風物詩として多くの方が産卵を一目見ようと観察会に訪れます。
一方で、釣れて欲しくない魚上位にランクされており、釣り人からは「餌獲り名人の外道」と呼ばれるほど一年中釣れるといわれています。

そのほかにも、ショウサイフグやゴマフグ、コモンフグやタキフグなどがトラフグ属に分類されています。
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