紅の豚~スタジオジブリ

「紅の豚」(スタジオジブリ)
既にいろいろな解説ありますので筋と感想だけ。
イタリア、アドリア海の賞金稼ぎの飛行艇乗りポルコロッソ(紅の豚)を主人公としている。
ダークな代表である空賊マンマユート団とその用心棒、アメリカ人カーチスとの空中戦の話である。
イタリアには、今もダークな面があるが、第2次大戦前はもっと酷かったのは事実である。それをブラックコメディにしている。

映画はアドリア海の離島のアジトから始まる。ポルコは昼寝(シエスタ)をしている。
そこに飛行艇の定期便が、マンマユートに襲われているから助っ人頼むという依頼電話が来る。
彼は最初断るが、子供が人質にされているので引き受ける。逃げられるが見つけ出し、取り返す。
賞金を受け取ったポルコは幼馴染みのジーナが経営するホテルに出かける。
それからバカンスに向かうが、エンジンが不調で、マンマユートに雇われたカーチスに撃墜されてしまう。しかし何とか生き延びてミラノに上陸して、ジーナに無事を電話する。ジーナに飛ぶのを反対されるが、
「飛ばない豚はただの豚だ」。

昔馴染みの工場で修理することになる。
孫娘のフィオが設計するが、零戦・YS11の産みの親の堀越二郎並みの腕である(これは「風立ちぬ」のテーマになる)。
「良い仕事は良い勘で生まれる。」と言ってフィオに修理計画を任せる。
工場の食事前にキリスト教の主の祈りが唱えられる。「天にまします我らの父よ。」

夜、フィオに昔の戦争での空中戦の話をする。敵も味方も散って行ったと呟く。
「良いやつは皆死ぬ」

やがて、ファシストの秘密警察が空賊狩りにやって来る。闇に紛れて離陸し離脱する…

この後が、カーチスとの空中戦です。
空中戦のシーンではポルコはひねり込みを使い後ろをとる。しかし、機銃を打たない。…。
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この映画の最高の画像は、ホテルの女性オーナーのジーナの島の周辺を周回し、アクロバットするところだと私は思います。リアリティーに感動しました。
少年時代に友だちの整備会社のセスナに初めて乗ったときの感動を思い出しました。操縦したのはもちろん、旧海軍のお父さんでしたが。旋回する時のときめきそのものです。
夜にフィオに語った話の続きになりますが、ポルコが撃たれて、光の中に入った話は生還した飛行士の本当の話ではと思います。
私は海で波にさらわれたあとで、光の世界に入りました。
気がつくと、浜辺に打ち上げられてました。不思議な現象です。

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