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【CLE】セザー・ヘルナンデス放出&TDLの目標

 読者の皆様、お疲れ様です。わるものです。

 日本時間31日午前5時のトレード締め切りに向け、目まぐるしい勢いで様々な選手が入れ替わる中、インディアンスにも動きがあったので急遽投稿することにしました。

◯インディアンスは売り手

 一般に、トレード市場は主力選手を獲得する買い手チームと放出する売り手チームに分類されますが、地区首位と8ゲーム差、ワイルドカード進出ラインとも5.5ゲーム差を付けられてしまっている今年のインディアンスは後者です
 放出すべき選手(保有可能期間が短い主力選手)として、セザー・ヘルナンデス(1年500万ドル+来季600万ドルの球団オプション)、エディ・ロサリオ(1年800万ドル)、ブライアン・ショウ(1年100万ドル)、ニック・ウィットグレン(1年200万ドル)らの名前が挙がっています。
 後述しますが、早ければ今季末からMLB昇格を見据えている野手のプロスペクトが多くいるので、特に野手である最初の2人に関しては放出が必須です。


◯インディアンスは買い手

 前項と矛盾するようですが、今年のインディアンスは買い手にも回るべきであると私は考えています。MLBでは毎冬ルール5ドラフトが開催され、各球団は他球団の選手(18歳以下で入団かつ5シーズン以上、または19歳以上で入団かつ4シーズン以上40人枠に登録されなかった選手)を指名して獲得することができます。
 各球団は当然有望な若手選手を40人枠に入れてプロテクトするわけですが、今年のインディアンスは、ジョージ・バレラ(FanGraphsによる球団内プロスペクトランキング2位)、ブライアン・ルキオ(同3位、写真)、タイラー・フリーマン(同4位)、アーロン・ブラコ(同7位)、ジョーイ・カンティーロ(同13位)等々、プロテクトすべき選手が多過ぎるため、事前に数名放出して整理しておく必要があります。
 整理の時期が今なのかシーズンが終わってからなのかは分かりませんが、対価として狙うべきは、保有期間の長いMLB昇格済みの外野手です。来季以降継続してプレーオフ進出を目指す上で、長年チームの弱点になっている外野手の獲得は必須事項でしょう。候補として挙げられるのは、セドリック・ムリンズ(25年オフまで保有可能)、ブライアン・レイノルズ(25年オフまで)、ウィット・メリフィールド(23年オフまで)といったところでしょうか。


◯ヘルナンデスの放出

 (写真は頭に血が上ったイートンを静止するヘルナンデス)

 さて、前置きが長くなってしまいましたが、日本時間30日午前0時頃に前述のヘルナンデスが予想通り放出されました。

 放出先は正二塁手ニック・マドリガルの離脱に頭を抱える同地区首位のホワイトソックスで、対価は18年ドラ3のコナー・ピルキントンでした。
 ピルキントンは平均球速93-94マイル程度の左投手で、上手くいけばMLBのローテ5番手、6番手に入れるという評価の選手です。ホワイトソックスのプロスペクトランキング30名から昨季漏れてしまい、今季はここまで2Aで62イニング投げて防御率3.48、奪三振71の成績でした。正直言って魅力的な対価とは全く思いませんが、私はこのトレードに特に不満は感じていないです。
 第一に、二遊間にはオーウェン・ミラーアンドレス・ヒメネス、ガブリエル・アリアス、タイラー・フリーマンといったレギュラー候補の若手選手がひしめいており、プレーオフ進出を諦めた以上、ヘルナンデスを放出して彼らに競争の場を与える必要がありました。
 また、ヘルナンデスの年俸は500万ドルと決して高い金額ではありませんが、昨オフの動向からして明らかに財政難のインディアンスは数十万ドルでも節約する必要があり、その点でもヘルナンデスの放出が求められていました。
 このように放出を急ぐ理由がある一方、ヘルナンデスの打撃成績はOPS.738、wRC+100と、プレーオフ目指して補強する余裕のあるチームがわざわざ獲得するほどの数字ではなく、守備面も周囲の選手の影響があるとはいえDRS-6と酷い数字でした。したがって、ヘルナンデスの引き取り手が見つからず、最終的にチームリーダーでもあった彼をDFAして喧嘩別れになってしまうという最悪のシナリオまで起こり得ると考えていました。
 そういう訳で、私としては平和的にヘルナンデスを引き取る球団が現れてくれただけでも感謝しており、批判するべき点は特に無いというスタンスです。何はともあれ、2年に渡ってチームを引っ張ってくれたヘルナンデスにはありがとうの気持ちを伝えたいですね。


◯今後の動向

 ヘルナンデスの放出には成功しましたが、ロサリオに関しては、ヘルナンデスより年俸が高い&打撃成績が悪い&怪我していると引き取り手が見つかるとは到底思えない状況であり、DFAもあり得ると考えています。
 また、プロスペクトの放出に関しては、成立すれば大型トレードになるにもかかわらず報道が一切無いので、TDLではなく今オフでの整理を目指しているという印象を受けます。いずれにせよ、残り8時間程、他球団の動向含めて要注目ですね。


 最後まで読んで頂きありがとうございました。ごきげんよう。 

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