犬飼山 転法輪寺
【記録◆2024年2月7日】
奈良には「丹生」と名に入った神社が幾つもあるのに、「丹生都比売」を祭神としているのは、『犬飼山 転法輪寺』の「丹生明神社」だけで、他には見つけられません。
前日には大和盆地の西の山々が白くなっていたけれど、翌日にはどこにも雪は残っていませんでした。行き先が山中ではないから道路の状態はさして気にせず、先月に2回も通り過ぎた「奈良県五條市」へ向かいました。
その先の和歌山県には、丹生都比売を祭神とする神社が幾つもあります。
奈良県の端は、「始まりの地」なのでしょうか。
海から遡ってきた場合には、同じ所が和歌山県の「果て」となりますが、神の名という見えない流れは奈良の山々にまで続いているのでしょうか。
『犬飼山 転法輪寺』入り口には、「高野山発祥地」と書かれています。
「弘法大師空海」は、この場所で「白と黒の犬を連れた狩人の姿に化身した狩場明神」に邂逅して、白と黒の犬に先導されて進んだ先では、「丹生明神(丹生都比売)」に神領を授けられたのでした。
1月17日に行った『丹生都比売神社(和歌山県)』の紹介文には、
「弘法大師に高野山を授けた神の社」とありました。
神仏習合の神社には「両部鳥居」という様式の鳥居が立っていたけれど、
『犬飼山 転法輪寺』の山門には、注連縄が張り渡されています。
この山門だけで、大和民族の源流が分かるよう。
お寺なので本堂にお参りしてから、まっしぐらに「明神社」へ。
神さまのおうちは撮らないと決めていたはずなのに、撮らせてくださいとお願いすることが増えました。
「狩場明神」の正面は「鶯」でしたが、こちらは鳳凰でしょうか。
「明神社」の後ろは「明神塚古墳」で、周囲が「八十八か所お砂踏み霊場」となっています。『四国88ヶ所の霊場、 一ヶ寺一ヶ寺からお砂を集めさせて頂いて作りました。霊場毎に錫杖を立てています』とのこと。
『明神塚古墳を一周すると、88ヶ所成満です』とのことで、歩こうとすれば二本杖が要る車椅子ユーザーには、ありがたい場所。
右側に、女神(丹生都比売)が龍とともにいらっしゃるよう。
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