【OW2】ウェーブという考え方とステップ分け

CLANKです。

今回はチームプレイにおける作戦の基礎となるウェーブへの理解を深めるための記事となっています。

どちらかというとチームに所属している競技プレイヤー向けの内容となっていますが、野良でも大枠としてはこのウェーブという考え方に沿ってゲームが進行していくので、OW始めたての初心者向けともいえるかもしれません。

というわけで本編です。


1,ウェーブという考え方

OWはルールごとに明確に分けられたルールとしての戦闘の区切り(ラウンド)は存在しますが、それ以外により実戦に即したウェーブという考え方があります。

ウェーブとはお互いのチームが戦闘の準備したのち戦闘開始してから終了するまでの一連の流れのことを指します。

ほとんどの作戦は1ウェーブを基準として、そのウェーブをいかに勝つかということにフォーカスして行われるので、このウェーブの流れを理解し利用することで円滑かつ味方と連係した戦闘を行いやすくなるでしょう。

2,ウェーブの流れ

ウェーブ内の戦闘では大まかに次のような流れを取ることが多く、これらは段階的に有利な状況を作り、その後の展開で不利な状況に陥るのを避けるために行われます。

大体こんな感じ

マップや構成、ULTなどの状況によっていくつかのステップがスキップされることもあります。

ここからは各ステップの詳しい内容や、プレイにおいて気を付けることなどを解説していきます。

ステップ1:リグループ&セットアップ

このステップは交戦を始める前の準備の段階となります。

誰かがリスポーンからの移動中であれば合流を待ち、人数を揃えることを最優先としつつ、次の戦闘が起こりそうな場所、戦闘を起こしたい場所に効率良く射線を通したりアクセスできる場所にあらかじめ移動しておきます。

場合によっては敵が予測できない場所に隠れて奇襲を掛けたり(ハイド)、敵のリグループやセットアップが完了する前に集団戦を仕掛ける(テンポ)こともあります。こういったことを防ぐためにもクリアリングは徹底したいところです。

また、この段階でソロデスしてしまうと芋づる式にデスがつながっていつまでたっても交戦が始められない状況に陥ってしまいがちなため、絶対にデスしない安全ラインを取るのがいいように思われますが、一方で、デスを嫌いすぎてセットアップがおろそかになると、次以降のステップで有利を気付くことが難しくなる場合があります。

大事なのはデスせず有効なポジションに付くことなので、交戦が起こらないギリギリのラインを見極めて行動しましょう。

ステップ2:リソーストレード

この段階ではいよいよ交戦を開始します。
リソーストレードとはお互いにリソースを使いつつ自分たちはリソースを多く保持しつつ、敵のリソースは枯れさせることで有利な状況を作ることを目的として行われます。
簡単に言えば敵の隙を見つけるためのステップになります。

そしてリソーストレードはウェーブの中の最重要ステップです。
ここで有利を作らないとよっぽどスーパープレイをしたり、有利側がやらかさない限り集団戦に勝つというのは難しくなります。

ちなみにリソースとは、戦闘時に用いられるほぼ全てを指す言葉なのですが、詳しくは最近varrelコーチのPainさん(@pain_ ow)が解説ツイートをしていましたのでそちらを参考にしてください。
一応、取っ散らかった内容であまりお勧めはできませんが、僕のアーカイブを漁っていただけると数年前に僕がリソースについて書いた記事が見つかると思います。

そして、このリソーストレードというステップにはスパムと展開という二つの大きな要素が存在します。

スパムとは攻撃やスキルによって敵の体力やバリアを削り、敵を退かしたり、敵にスキルを使わせる目的で行います。また同時にULTを意識的に貯める段階でもあります。
ヒーローによってはこの段階から敵と至近距離で交戦することになりますが、あくまで目的は敵の隙を作ることなので、生きて帰ることが最重要となります。
基本的には敵との打ち合いなので、それらを直接的に有利にするAIMやキャラコン、ポジショニングはもちろん、ヒーロー毎の対処の仕方、スキルCTの管理など座学も必要となります。

展開は平たく言えば移動なのですが、ただ移動するだけでは有利な状況には持ち込めません。
展開とは、味方の使えるポジションと射線を増やし、相手の使えるポジションと射線を狭めるために行います。
相手を一か所にまとめつつ、それを味方全員で囲むイメージです。
孤立しすぎず、かといってまとまり過ぎず、強いポジションとそこへのアクセスするための知識、味方ヒーローのカバー範囲やマップ理解度と視野の広さなど主に知識面での習熟が求められます。

そしてこのスパムと展開を組み合わせて有利を作りましょうと言うのがこのリソーストレードというステップとなります。
大切なのは”味方の被害を少なくしつつ、敵により大きな被害を与える”ということです。
常に 味方使用リソース≧敵使用リソース となるようリソースを管理しながら戦いましょう。

また、この段階では必ずしもキルを取らなければいけないわけではありません。無理せず小さな有利を積み重ねて、敵の隙が出来たときに一気に切り込める準備をしておきましょう。

ステップ3:イニシエート(エンゲージ)

イニシエートとは集団戦もといキルトレードを開始するステップです。

リソーストレードで有利を築いたら集団戦を開始しましょう。

場合によっては明確なイニシエートが無く、リソーストレードからシームレスに集団戦に移行する場合も多く、野良で意識的に行うのは難しいと言わざるをえません。
一方でチームにおいては最重要ともいえるステップで、有利な状況を見逃さず集団戦を始めることができるか問われます。
体力が極端に少ない敵、アナの瓶やスリープ、キリコの鈴、ザリアのバリアなどの防御系スキルが無い敵がいるときにイニシエートを行うので、相手のスキルの有無を把握しつつ味方のリソースが整うタイミングを待ちましょう。
また、イニシエートに気づかず集団戦に乗り遅れると、それが集団戦の負けに直結します。特に味方のダイブタンクの動きはよく注意しておきましょう。

逆にリソースが枯れて不利な状況に陥りイニシエートされそうであるならば、交戦を避けつつポジションを大きく下げてリソースの回復に努めるのも悪くない選択肢です。

ちなみにウィンストンなんかを使ってるとイニシエートとスパムの違いが判らなくなりがちですが、

・敵に防御系スキル、リソースが無い
・味方の集団戦のためのリソースが揃っている
・上記と合わせてキルを目的としている
・敵を倒すためのデスはある程度許容する

のが、イニシエートだと個人的に考えています。
スパムは生存と敵のリソース削りが最優先ですが、イニシエート以降の集団戦(キルトレード)は極端な言い方ですが最後に生存しているのが味方であれば勝ちなので、いわゆるオールインと呼ばれるスキルの使い方もします。

ステップ4:集団戦(キルトレード)

ここからは正直消化試合です。
有利な状況ならそれを利用して敵より多くキルをしましょう。
不利ならできる限り敵のイニシエートを回避しリソーストレードに立ち戻れるのがベストですが、ポイント状況によっては玉砕覚悟でポイントタッチをしながら少しでもキルをもぎ取りましょう。次のウェーブの開始が楽になります。
デスはしないのが理想ですが、状況次第で自分(味方)がデスしても、それによって集団戦に勝てるのであればデスした方が(デスするであろうプレイをした方が)いいです。

実際野良ランクなどでは集団戦になることがとても少なく、大抵リソーストレードやその前の段階でポロポロとキルが起こりそのままグダグダとキルが続く場合がほとんどです。
チーム戦においても大きく実力差が開いている場合などはそういった試合展開になりがちです。

集団戦において重要なことは多くはありませんが、以下の4つに気を付けていれば逆転されることは少なくなるでしょう。

1,フォーカス(狙っている敵)を味方と揃える
2,敵を追ってチョーク、角、小部屋に踏み込むなどして孤立しない
3,リソースが切れている状態で敵を深追いしない
4,自分はフォーカスされているのか、されていないのかを自覚する

特に4つ目ですが、自分がフォーカスされているなら生存を最優先とし、生存できなさそうな場合、敵を極力戦闘場所から引き離すように逃げます。これによって敵は連係が難しくなりデスした後の集団戦が有利に運べる可能性が上がります。
自分がフォーカスされていないのであれば、フリーに火力を出せます。全力でキルを狙いましょう。この時1~3を意識して立ち回ることで無用なデスを防ぐとともにキルを狙いやすくなります。

チームでプレイしているのであれば、敵のULTを持っているプレイヤーを狙うことでULTを撃たせない(撃たれてもすぐキルできる)状況に持ち込めるので、積極的に狙うとよいでしょう。

3,まとめ

以上となります。

チームプレイの基礎となるウェーブに関する記事でしたが、野良での認知度ってどのくらいなんでしょうね。
まあウェーブという考え方は無くても、なんとなくOWってこういうふうにゲーム進んでいくよなあ、みたいな暗黙の了解というか共通認識はあるように思います。

チームプレイではその辺を確固たるチーム内での共通認識として固めていくことがチームプレイの第一歩なのかなと考えています。

最近競技参入も増えているようなので、チーム作ったけどチームでの戦い方がわかんねえ!!って方に届いてチームプレイの楽しさに触れてくれたら嬉しいです。

それでは。


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