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【翻訳】Inperator:Rome開発日記2020/11/9

Imperator:Rome、マリウスアップデートの開発日記にようこそ!
今日は、戦争における大きな変更点の一つと、ゲーム内で軍隊を召集する方法についてお話しします。

召集兵

ゲームが扱っているほとんどの期間において、ローマや他の大国の軍隊はその大部分が召集兵から構成されていました。グレコ・ローマンの共和国においては召集兵のシステムが多くの点で民主主義の基礎を形作っていました。都市のために戦うものには選挙権が同時に与えられる、という考え方がもとになっています。大きな軍隊を短時間で集めるのに、このシステムは便利で安い方法でもありますが、同時に職業軍人の不足は軍隊の専門性を高めたり、あるいは遠方の州に駐屯させるということがとてもむずかしいといったことも意味していました。

マリウスアップデートでは世界中のほとんどの国が開始時点で恒久的な軍隊を所持していません(例外もあり、これについては後ほど語ります)。その代わりに、必要なときには帝国の非奴隷階級POPから直接軍隊を召集することになります。

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画像: 現在のバージョンにおける召集兵インターフェイス

召集兵サイズ

召集兵は総督領を基本単位に召集され、統合された文化のPOPのみが呼び集められます。それらPOPにおけるすべての健康な男性がいまや帝国の軍隊を構成し、召集が解除されるまで召集されたPOPは経済活動に貢献することもなくなります。
召集中に収入を生み出すことがなくなるだけではなく、召集中のPOPは移住、同化、改宗、そして飢餓の対象になりません。おそらく最も重要なのは、部隊の壊滅時には関係するPOPも同じ運命をたどるということです!
召集そのものには、戦争疲弊を少し上昇させる以外のコストはかかりません。長期間に渡って召集状態を続けると、戦争疲弊の上昇を引き起こします。現在のバージョンでの戦争状態と同様ですね。

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召集を選択した際に、統合された文化のPOPのどの程度の割合が動員されるのかは、二つの要素によって決まります。現在の軍政改革法(君主制および共和制の療法で少し改良されました)と、現在の経済方針です。
後者は一時的に召集兵サイズを大きくしたり小さくしたりするときに向いており、軍政改革法は長期的な目的向けです。共和国の召集兵に関する法律は君主制のものより効果が大きくなっています(ただし君主制はレギオンにアクセスするのが容易です、これも後ほど)。

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画像: 召集兵サイズに影響する法律の例。カラーコードはまだ開発中😉

召集兵の部隊構成と部隊種別

現在のゲームバージョンとは異なり、プレイヤーは召集された部隊がどのような構成になっているのかを直接的にコントロールできません。代わりに、部隊がどのような種類であるのかはそのPOPの文化に依存し、文化はそれぞれ独自の部隊種別テンプレートを持っています。
これが意味するのは、召集兵の部隊はそれが世界のどこで召集されるのか、そしてどの文化を統合しているのか、ということに非常に大きく依存しているということです。エトルリアの召集兵はローマのものとは異なっているし、マケドニアのものはカルタゴのものとは違うのです。
文化に依存することに加え、部隊種別はPOP種別にもよっています。重騎兵大隊は市民や貴族から召集され、弓兵大隊は自由民または部族民から呼び集められます。

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画像: ペルシス総督領の内陸部から召集されたペルシャ人の召集兵

このことが意味するのは、もしある地域の召集兵を得るために新たな地域に向かい、その文化を統合したとして、プレイヤーは同時に彼らの軍事伝統を開放することからも利益を得ることができるということです。軍事伝統は一般的にその文化と関連する部隊を強化するように作られているからです。

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画像: ペルシアの軍事伝統は重騎兵に強くフォーカスする分岐を持つ

召集兵システムの別の効果として、いつでも思い通りの部隊種別を使えるとは限らないということに気が付かれるでしょう。北イタリアやガリアでは貴族が戦車を戦場に持ち出し、アラビアではラクダ兵が、といった風にです。将軍は手持ちの軍で戦う方法を見つけなければなりません。大抵は必要な部隊を使えないのですから。このシステムを導入する意図は、プレイヤーの帝国が文化的にも地理的にも拡大する過程で、その軍隊の性質も同じように変化していくという、軍隊の改善という部分に興味を持って挑戦してもらえるだろうと考えたからです。

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召集兵指揮官

歴史上でもたびたびあることですが、私達は召集兵が必要とされるときには総督に大きな軍権をもたせるようにしました。召集兵が動員された総督領における総督は、その場所から召集されたすべての軍の指揮官とみなされます。これはつまり、総督領を任せたいと思うような、能力があって十分に忠実な人物に、これからは軍事能力についても考慮する必要が生じるということです。総督は税金を確実に届けるというだけではなく、担当を任された地域の部隊を率いる人物でもあるのです。

部族民召集兵

部族国家では政治的リーダーシップはいくつかの氏族長によって共有されており、継承ごとに彼らの間で統治権が行き来します。
以前までのバージョンでは氏族長は多くの部隊を含む一個の召集済み氏族従者団を率いており、彼らの権力基盤が強くなるほどプレイヤーに安価な部隊が与えられるようになっていました。マリウスアップデートでは氏族従者団は存在しません。部族民は君主制や共和制とちがってレギオンにアクセスすることも不可能です。
部族国家で召集兵が動員されると、氏族長の数と同じ数の軍に集まろうとし、部族内の有力者にそれぞれの指揮権が与えられます。これはつまり、小さな部族にとっては召集兵は非常に小さな三つの軍が結成されるということで、現在の従者団が(小さな部族では)非常に小規模であることに似ています。
部族国家で動員されたすべての部隊は氏族長の一人に対して個人的な忠誠心を持ち始めます。つまり、召集兵が動員される戦時には氏族長たちの権力基盤が急上昇するということです。戦争が終わって召集兵が解散すると、彼らは忠実な退役兵となり(現在のバージョンで忠実な部隊が解散した時の挙動と似たものです)、氏族長が死亡して新たな氏族長が引き継ぐまでは、戦争が起こるたびに彼らの権力基盤を増加させます。
戦時において、軍を率いていない氏族長(たとえば、部族召集兵を一つの軍にまとめたり、彼らの軍が壊滅したようなとき)は、彼らに見合った権威を与えられていないとして忠誠に大きなペナルティがかかります。一方で軍を指揮している氏族長には戦争が続く限り大きな忠誠の上昇が起こります。
内部抗争や分断に抗いながら、既存の帝国に比肩しうる強力で団結した部族の軍を作り上げるというタスクは、プレイヤーにとって面白いチャレンジになるでしょう。

レギオン - 常備軍

召集兵の紹介って、もう僕たちは軍隊指揮官や常備軍を使えないって意味?戦争に連れていく軍隊をいじれなくなるの?
そんなことはありません。ちょっと前に少し触れたように、常備軍は完全になくなったわけではなく、歴史上でそうであったように、徐々に舞台に登場してくるのです。そして君主制と共和制国家専用です。ポエニ戦争の後で成長し、帝国時代に導入されたローマのレギオンシステムのような常備軍を、私達がレギオンと名付けた特徴の形で再び見ることになりました。
次回以降の開発日記で、レギオンの構成、専門性、そしてキャンペーン全体を通じてレギオンがどのようにプレイヤーと関わってくるのかについてお話していこうと思います。

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