眠れる機械獣スパルタンK5
（ ＴーＴ）
— アルバ・トロン (@clad_daim) March 5, 2023
とにかくスパルタンK5が主役としか言い様が無いマジンガーＺ第14話。テストでもモーザイルスを破壊しようとしないスパルタンK 5。日本へ行っても寝転んでる有り様だが、シロー達の太鼓や大歓声で闘志を滾らせマジンガーと戦う。スパルタンの敗因が抹殺用に仕掛けた爆薬なのは皮肉な話だ。 pic.twitter.com/2tXQ6HHKkf
（ ・_・）
50周年記念としてYouTubeでマジンガーＺが配信されているので視聴しています。
子供の頃に再放送を見ていたのですがゴーゴン大公登場以降の話なので、初めて見るエピソードばかり故に新鮮な気分です。
そんな訳で今回はマジンガーＺの序盤で印象深かった機械獣“スパルタンK5”に焦点を当てていきたいと思います。そう思うくらいに、第14話『怒れ！眠れる巨人スパルタン』に登場したスパルタンK5のインパクトは強すぎました。
（ ・□・）
Dr.ヘル曰くスパルタンK5は「魂を吹き込んだ機械獣」ですが、もちろん霊魂を機械獣のボディに組み込んだ訳ではなく（劇中の台詞から）ローマ時代の剣闘士とマサイ族の戦士のデータをプログラミングしたという事だと思います。
バードス島でのテストでも雄牛型のモーザイルスを圧倒するも、Dr.ヘルの命令に反してトドメを刺しません。Dr.ヘルにとっての誤算はスパルタンに形成された人格が残虐な性格ではなかった事でしょう。
あしゅら男爵の提案でマジンガーＺと相対させれば否が応でも戦うだろうと思われましたが……
（っー_ー）っ
ご覧の有り様で、これには甲児達も毒気を抜かれたのか一緒に寝転ぶ始末です。
甲児にとってマジンガーＺは祖父の形見でありDr.ヘルの野望を挫き平和を守る為のロボットではあるけど、甲児自身は平和を望んでいるので機械獣なのに戦おうとしないスパルタンに感じ入るものがあったのでしょう。
（ ・□・）
第14話の時点でスパルタンと対比になるの思う機械獣が第12話『裏切り者！巨大化ロボット・バイコング』に登場したバイコング09です。
元々バイコングは純一少年が個人で製作したリモコンロボットで、時々心が通じてるかのように反応することもあって“弟”と呼んで大切にしていました。
しかし巨人製造銃のテスト対象としてあしゅら男爵に奪われてしまい、巨大化して機械獣になったバイコングは製作者である准一の叫び声にも反応を示すこと無く暴れまわります。この回は第1話のマジンガーと同様に、使う者によってロボットは善にも悪にもなってしまう話でした。
（“心を持ったロボット”だと『人造人間キカイダー』のジロー達や『仮面ライダーゼロワン』のヒューマギアなど該当者が多いので今回は話の筋から外します）
（ ー_ー）
そんな訳で甲児としてはスパルタンを友好的な存在と思いたかった様子でしたが話は上手く行かず、誕生日プレゼントで貰った太鼓とラジオを持ったシローがボス達と一緒にスパルタンの身体に乗って大音量で音楽を流しながら踊った事で、眠っていたスパルタンの闘志に火が点いてしまいました。
元々モーザイルスを圧倒するほど強いスパルタンが攻勢に出ると凄まじく、それまで一方的に殴られても斬られても傷付かなかった超合金Ｚを槍で貫いてしまう。
また3万度の熱線を放つブレストファイヤーも大盾で受け止めている合間に槍を繰り出して照射を中断させることで凌ぎきっています。
モーザイルスの時とは打って変わって果敢に攻め込んでくる姿を見ていると、スパルタンは戦いを嫌っていると言うより、つまらない戦いをする気が無いようにも見えます。
つまりマジンガーＺが強かったのでスパルタンも闘志が滾って戦い続けたという可能性も捨てきれず、そうなると甲児としては望まざる戦いだったのかもしれません。
（ ー□ー）
しかし戦いはマジンガーを追い詰めたスパルタンの両腕と両脚が唐突に爆発して決着してしまいます。
命令を聞かず寝転んでいる姿をニュースで報道されて恥をかいたDr.ヘルがスパルタンを用済みと見做し、眠っている間に身体中へダイナマイトを仕掛けていたからです。
戦いの果てに力及ばず敗れたのならスパルタンも本望でしょうが、仮にも味方である筈のDr.ヘル陣営が仕掛けた爆弾で戦いに横槍を入れられました。
また甲児としてもスパルタンが暴れなければ破壊するつもりはなかった様子なので、両者ともに不本意な結末を迎えたと思われます。
話の終わりに寝転ぶスパルタンの姿が浮かぶくらいなので、甲児はスパルタンのことを気に入っていた筈です。
とはいえDr.ヘルの立場で見れば、どんなに優秀でも命令を聞かなかったり歯向かったりするロボットは機械獣として使い物にならないし、世界征服の野望を果たすのに邪魔なら排除するしかありません。
（ ・□・）
もしマジンガーＺが令和のアニメでスパルタンK5が破壊されずに物語が続いたら、いったい彼はどうなっていたのでしょう？
共にDr.ヘルの機械獣と戦う頼もしい仲間？
それとも強敵として何度も刃を交えるライバル？
それとも意思を持つ機械として独自の立場を築く？
そんな妄想が捗るくらい魅力的な機械獣、それがスパルタンK5というロボットなのです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか？