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「失敗」しても「成功」しても病む、YouTuberという職業のつらみについて

お疲れ様です、pontaです。

先月から今月にかけて疲れ果てて、やる気がめっきり落ちていました。ただきのう、お休みをいただき、しこたま寝たら元気百倍。その余勢をかってこの文章を書いております。

さて、私はドズル社でYouTuberにかかわって日々、お仕事をしています。

そこでお会いする方はおしなべて優秀で、やるべきことを毎日やり続ける、一般企業に入ったら普通に成功しただろうなみたいなイケてる人ばかりです。

ただ一方で、病むというか、気疲れしている方が多いことにも驚きました。

外部から「メンヘラ乙www」「普通のサラリーマンのほうが辛いわww」と一言で無慈悲にぶったぎる人もいるかもしれませんが、なんなら病む率99%といっても過言ではなく、これはもともとの性格というより配信者という職業の過酷さゆえといえるんじゃないかなあと思うんですよね。

それも大物になればなるほどメンタルが地の底に落ちること多く、どんなにタフガイであっても例外ではありません。

私は単なるブロガーであり、毎日動画を出し続ける人の気持ちは推し量るしかありませんが、その傾向をふたつ、書き出してみます。


1)失敗して病むパターン

動画視聴数が伸び悩むと、どんなにメンタルが強い人でも病みますね…。

とくに、特定ゲームで天下を取った人にその傾向が強いです。

いや、動画視聴数が伸び悩んだといったって、月収うん十万円、うん百万円あって、ファンからもキャーキャー言われてるんですよ。

私から見れば「十分やん」とか思ってしまう。それでも、どうしても一番いい時と比較しては、ゲームや自分に対してネガティブになってしまう。

その点、山を登っている途中の人たちは病みません。成長実感と、次々現れる新しい景色に病む暇なんてないんです。

落ち込むのは、上り詰めたあとの話です。

もちろんてっぺんを取るくらいの人たちですから、たいていは努力家です。ただそれが裏目に出て「努力をすれば何とかなる」「伸び悩むのは俺の努力が足りないせい」と自分を責める傾向がある。

その下降の原因はたいてい「ゲームの調子」という自分ではどうしようもないことに由来していることが多いのですが、それがさらにまた無力感を煽りたてるのです。

普通の会社であれば、景気が悪くなって給料が下がるまで1年、2年の余裕はある。苦しいけれども、即死はしない。

YouTuberの場合、それが毎週、毎日突きつけられる。半年前は良かったんだけどねえみたいなことを言われる。そりゃあ病みますよね…。

2)成功して病むパターン

YouTuberとして成功すると、お金がたくさん入ってきます。女の子にモテます。有名人にも会えます。

一見いいことだらけではあるんですが、そんなことをしていると、欲望の天井に突き当たります。

欲望って才能なんですよね…。

老子の思想に「吾唯足知(ただ我は足るを知る)」というのがあります。これは「いまあるもので満足すれば、それで幸せになれる」という考えです。

でも歴史上で天下を取ったのはおしなべて、こうした老子思想の隠者ではなく、人と領土を果てなく追い続けた欲の深い英雄たちでした。

YouTuberもおんなじで、100万円が手に入っても喜ばず、さらに1億円を目指す人のほうがメンタルは安定していますね。

「この景色で満足」なんてこと言った瞬間に、ガソリンが尽きて墜落していきます。そして墜落後に 1)のパターンになるという。アカン…。

劣等感だか野心だか知りませんが、心中に大望のある人のほうが病みませんね…。

ただこのパターンは、そもそも成功する人がレアケースなのであまり目立たないです。

まとめ


これ以外にもYouTuberが病む理由はたくさんあります。

家の中で作業をするため運動をしないとか。生活が不規則になりがちとか。人と話さなくても仕事ができるとか。

いずれも長期的にみればメンタルに悪影響でしょう。

ただやはり、主な原因は、結果が毎日突きつけられ、その数字に一喜一憂せざるを得ないということに集約されるのかなと思います。


これはあまりに健全ではないので、YouTuberがちゃんとメンタル、収入ともに安定できる仕組みを作れるよう、弊社もどげんかせんといかんなあと考えているところであります。


以上、よろしくお願いします。


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