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自分だけの強みを伸ばしてそこで他人に貢献するくらい幸せなことはないんじゃぜ―「強み」を殺すな、武器にしろ


お疲れ様です、pontaです。

YouTubeのコンサル・制作を請け負っているドズル社では「好きを仕事に」をミッションとして掲げています。

これを見た人から「いい会社ですね~」と言われることも多く、恐縮です。いいことです。いいんですけれども。

でもさ、「お前は何が好きか」の答えを常に求められている状態ってのもけっこうきついですよ。お前はちゃんと生きているのか、楽しく働いているのかって焦らされているようで。

私以外にも、ドズル社に入ったはいいが、好きと強みを問われ続ける大変さを味わっている人はいたりします。

そんなことを考えていたある日、ネットで話題の『「自分」を殺すな、武器にしろ』という本を読みました。

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本日はこの書籍を紹介していきたいと思います。

この本によれば、日本人のうち「仕事に熱中している」と回答した人はわずか6%で、自分に満足していると回答した若者も16%にとどまり、いずれも先進国中最下位だったそうです。

つまり、日本人は仕事がキライで、自分に自信がまったくないんだそうです。ってことは日本人は不真面目で無能な民族なんですかね?

違いますよね。

作者は、日本人の自己認識の精度が低いせいだと言い切ります。

自己認識とは自分の強みを知り、自分の人生を自分で決めることです。自分で決められることが多いほど幸福感が増していくんだそうです。(日本人はそうじゃないってことですね)

そもそも日本企業が社員に対し、やりたくないことばかりを押し付けているわけではなく、日本人は自分自身の本当の望みや感情、気質に向き合うことを避けているのでは?という仮説がここで出てきます。

自己認識を避けていると、どんな楽しい場所にいても、必ずそのツケ(やりたくないことだけをやらされる人生)が回ってくるんだそうです。そりゃそうですよね。何が強みで何が楽しいのか本人もわかってないんだから、他人がそういう仕事をふるのは難しい。

そして自己認識精度が低いと、尺度が「他人との比較」だけになり、自己評価も低くなっていきます。

自分の強みと才能を認識して、努力して育てていくことがとても大事なんだそうです。

そして日本では一般的に、強みを伸ばすことより、弱みを乗り越えることを良しとする文化があります。「苦手なことでも我慢してやりましょう」という育てられ方をしますよね。もちろん努力は実ります。苦手な人も、一歩ずつ進んでいけば2倍近くの力を持つこともできるんです

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いっぽうで、強みに投資したほうがよほど有益なんですよね。

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読むのが得意な生徒に速読術を教えたら、苦手な生徒の60字アップの成果に対し、2550字アップの成果がありました。

苦手を平凡にするよりも、一流を超一流にするほうがずっと簡単だという残酷な事実。苦手を人並にするエネルギーがあったら、得意な人を教育したほうがチーム全体として効率よくね?っていう話です。

弱みを鍛えなおすより、強みを貸し借りし合ったほうが最強のチームにならね?という理屈だそうです。

こういうと日本人はみんな「私は取り立ててすごいところもない平凡な人間です」とか「強みなんてなにもありません」とか言い出します。

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そんなことはない!誰にでも強みはあります。

強みの見つけ方はいろいろあるんですけれども、イライラした瞬間を見逃してはいけないそうです。

たとえば私は、空気を読まない発言を聞いた時にイライラするんですがそれは「空気を読む」スキルに長けていることの裏返しなんだそうです。

あとはクソみたいな文章を見た時にイライラ☆ドンストップライトナウ!で本音をビブラートに包んで「クソみたいな文章だなあ~~~」と相手に言ってしまうことがあるんですが、そういうのも実は強みなんですよね。

自分の常識から外れた他人の行動に人間はイライラするんだそうです。「なんでこんな簡単なこともできないの?」が実は強みということです!(弱みでもありますが)

そこでドズル社員のそれぞれの独特なイライラポイントを列挙します。

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左の人は効率厨ですね。時間の使い方と組織の効率化に長けています。

真ん中の人は動画の見せ方・演出に長けています。

右の人は整理整頓、美しい納品に長けています。

当人たちにとってみればそれは強みというより、「やって当然。自分にとっては普通。なんで他人ができないか不思議」なことだと思うんですがそれは一般的には立派な強みってことです。

かっこよくいうと「問題発見能力や、事象を見る際の解像度が高い」。

ひらたくいうと「仕事が雑じゃない」って感じです。

仮定の話ですが、私がこの先、100年YouTubeの知識だけを蓄えたとしたら、ドズルさんに単なるスキルセットは勝てる可能性あるんですが、この「効率を極める気質」だけは一生追い越せないと思います。

それくらい、気質というのはその人のとんでもないストロングポイントということです。

自分だけの強みを伸ばしてそこで他人に貢献するくらい幸せなことはないわけで、つらいことで死ぬ気で努力するよりも、好きなことで死ぬ気で努力しましょう、そしてそこで伸ばした強みを他人と貸し借りしていきましょう、というのがこの本の主旨でございました。

マイクロソフトを作ったビルゲイツも、Appleを作ったジョブスも天才でしたが、万能の天才ではありませんでした。

彼らは苦手なところをスタッフに任せきり、天才領域に注力したので強みを活かしきりました。

そういうところは我々も学べるのかなと思います。

以上、よろしくお願いします。




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