今夜、ハードロックカフェにて @第4夜
昼下がりの東京。ここは上野、ハードロックカフェ。
今日もまた、客もまばらな店内の片隅で
ニューウェーブ好きな先輩とギターロック好きな後輩君の
ビール片手にダベりタイムが始まる。。。
「後輩君、今年は有給出してないみたいだけど、恒例のフジロックには行かないの?」
「そうなんですよ。今年は家族の強烈な抵抗にあいましてね。うちの家族、昨年、あんなに「たんのしかった~」つってたの全部ウソだったんすよ。あと、金曜日のメンツで見たいのマーク・リボーだけなんですよね~」
「マーク・リボー!来るの?!」
「そうなんですよ。我々なんかだと、マーク・リボーときたら、どうしてもトム・ウェイツとかコステロ期待しちゃいますよね。本当に運営の無能っぷりが・・・。他のメンツのチョイスに物語が無ぇんですよ!!浅いんすよ!!」
「珍しく荒れてるね〜」
「先輩は、ディラン見に行かないんですか?」
「う〜ん、好きなんだけどね。もう一押し欲しいんだよな」
「一押し?」
「オールドスクールのアーティストで、君の言う所のディラン物語が紡げるやつ、もう1人欲しいな」
「ディラン繋がりだと・・・バンドとか」
「いや、メンバーの過半数死んでるから」
「トム・ペティ!」
「それも死んでる」
「デッド!」
「ガルシア、文字通り死んでる」
「トラベリング・ウィルベリーズ!」
「ほとんど死んでる」
「ジェフ・リン生きてる。ジェフ・リン!」
「ジェフ・リン・・・見たいか?」
「ジョーン・バエズ!」
「いやそこまで遡る?だいたい彼女、生きてるの?」
「ミック・ロンソン」
「いやとっくに死んでる。それは、お前もよく知ってるだろ」
「こうして考えると、ディランの関係者ほとんど死んでるんすね」
「ああ、ディランの死神感な。本当に寂しくなるね。あ!ビクトリアかかった!」
「っていつの間にリクエストしてたんすか!しかもこれ、The Fallがカバーしたやつ!これ、店内の誰も知らんでしょ。しかし、よくPVありましたね・・・。」
「マーク E.スミスも、最近、亡くなったんだよね。見れるうちに見とくべきだよな。ディランか・・・。」
(2018年5月4日)
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