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ホモサピエンスの未来を勝手に考える

人間はどうやって進化してきたか、そしてどのように進化していくのだろうか、ということを題材にした本です。恐らく、満遍なく読書をされている方なら、この本の内容に物足りなさを感じてしまうかも知れません。但し、客観事実に幾つかの違う視点で説明するアプローチを本書では取られてますので、一読する価値があるかと思います。

本書で一番印象深かったフレーズは、(意訳)「生理的に可能なことが、文化によって不可にされる」。つまり、体的にできるのに、置かれている環境の文化や習慣がそれをダメと位置づけすることです。

例を挙げますと、マレーシアではオーラルセックスは鞭刑を下される罪です。生物的に可能な行為ですが、宗教的背景で罪になってます。不自然な性行為だからだそうです。

思うに、人間は体を最大限に使ってきたこそ進化ができたわけですから、わざと身体の合理的な利用を禁止するのは、進化そのものを止めることと同義なのでは?とさえ思ってしまいます。

一方、人間は動物と違って思考ができる生き物です。だから道徳規範を持ってやって良いとやってはいけないことを分けます。それ自体が進化の一種ですから、悲観することは無い、という考えもありますね。

人間は、常に矛盾の中で生きる生き物です。

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