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シビックパワーバトル どまんなか東海2019

2019年12月14日に、ヤフー名古屋オフィス( JRセントラルタワーズ50階)にて「シビックパワーバトル どまんなか東海2019」が行われた。
https://www.civicpowerbattle.org/cpbtokaidomannaka

オープン大会では2017年の関東大会、2018年の関西大会に続く3回目の大会で、春日井市、日進市、半田市の3市が参戦した。画像1

バトルのためにテーマがあるが、今回の共通テーマは「女性の活躍」
「平成31年1月1日住民基本台帳年齢階級別人口(都道府県別)」によると、20~39歳の男性と女性の人口の比率は、男性が高い順に並べると1位が栃木県と茨城県、愛知県は3位であり女性のマイナス数は断トツで全国1位なのである。
以前から愛知県ではこの問題に取り組んでいるようだが、自動車産業を中心とする製造業が盛んなこの地域においては構造的な問題なのかもしれない。製造業の現場においてはまだまだ男性社会であることから、女性は活躍の場を求め県外に流出をしてしまうのかもしれない。またこの名古屋は3大都市と昔から言われながら、田舎都市、ダサいなどと言われることがあり、そういったイメージも流出の一因になっているかもしれない。ただしイメージの問題は構造的な問題ではなくプロモーション次第では改善できると思われる。

さて、このような背景から共通テーマが「女性の活躍」と定められたようだが、愛知県からも県民文化局の宮澤祐子氏(女性の活躍促進監)が審査員に入り、 HAPPY WOMAN®の活動を行っている金城学院大学の大学生が、アシスタント、審査員、カメラマンなどのスタッフとして活躍している。

参戦都市は、春日井市、日進市、半田市である。半田市のスライドの地図を見ると良く分かるが名古屋市を囲むように位置している。シビックパワーバトルは合同シティプロモーションの場でもあるが、関東で東京23区を囲んだ都市が戦ったように、名古屋市を囲んだ都市のシティプロモーションとも言えよう。

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日進市は、女性の活躍を2つの側面があるとし「働いている女性の活躍」と「働いてない女性の活躍」を取り上げた。
前者については、女性市議会議員数を指標として使い、日進市は8/20で40%の数字を出し、春日井市12.5%、半田市9.5%と大きく上回る。40%という数字は全国でも9位ということで非常に高い数字であると言えよう。また日進市役所の女性管理職率も28.6%ということで他の市を引き離す。またそのような行政の姿勢は、構造改革特別区域の認可につながり、どぶろくと果実酒の特区で働く女性を支援している。働いていない女性に対しも支援があり「市民主体の自治」の実現を目指し市民団体の25%は女性であるという。

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春日井市は、令和の時代に双子が大人に成長をする過程を春日井市で生活をするとどのように成長するストーリーを5分にまとめた。
春日井市にある学校や市からの助成金などの支援により、23年後には大学でロボット工学を学んでいたり支援を受けてお店を開いているというストーリーでプレゼンとしては理解できた。残念なのはこれがどのように女性の活躍につながっているか、データがやや後付けで他の地域との優位性が見えにくいところがあった。しかし、あまりに多岐にわたると5分間では表現できなくなってしまうが、今後もチャレンジしていただきたいプレゼン方法であるとは思う。

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半田市は、まずは働ける場所として事業所やNPO数を語り活躍できるステージが大きいことをアピールし、次に子育てやライフラインが充実していることをアピール。そして三番目に活躍する女性として、子育て世代における女性の就業率と公務員係長職で活躍する女性の割合がトップであることから女性の活躍を語っている。ここでおもしろいのは日進市が女性管理職率1位と言っているのに対し半田市は係長職の割合で1位と言っている点。詳しく数字を見たわけではないが課長以上の職と係長職の違いはあるが事実なのであろう。また日進市から鋭い質問があったがプレジデントウーマンプレミアの子育てしやすいランキングに半田市は3位なのだが実は日進市は2位、しかし子育てはそもそも女性のものではないという考え方からそのランキングを採用しなかったとのこと。保育所の数が多いのは女性を支援するものではなく家族を支えるものだとのことだが、半田市は保育所の数はあくまで基盤であり女性が活躍するためには行政のそういった支援が必要だ、と反論していた。

後半戦はテーマが選択となり「あそび」「住みやすさ」「働く」から選ぶことができる。春日井市と半田市は「あそび」を、日進市は「住みやすさ」を選択した。
春日井市は、遊ぶスポットをアピールするのではなく交通の便が良いことから遊びに行けるスポットをアピールしていた。ところがこの3市は交通の便に関してはそれほど違いがなく、春日井市が名古屋空港を出せば、半田市がセントレアを出してくる。名古屋空港はかつて小牧空港と言われたが実は春日井市にあるらしい(正確にはまたがっている)。

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笑ったのが半田市には海があること。各市が持つ?海の数の表記があるのだが「半田市1、春日井市0、日進市0」の表記はえげつない。湖じゃあるまいし海の数とは・・・。
日進市の「住みやすさ」は少々論点が多岐に渡りすぎたように思う。例えば条例の数が多いのは分かるのだが、それがどう住みやすさとつながっているのかがよくわからなかった。もう少しストーリーを整理し絞ったほうがわかりやすいだろう。

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日進市については、合計特殊出生率は他の2市と比較すると高く、1.7といえば離島や沖縄などを除けば上位にランキングされる数字である。平均寿命も他の市と比較し1歳以上高いので、このあたりを掘り下げてストーリーを組み立てるもの一つの方法だと思う。

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春日井市は、「あそび」のテーマにおいては、前半の続きのストーリーとなる。このストーリーの中にデータを入れてくる方法も継続した。令和15年にスキー場に行くことになっているが、温暖化で雪が降らないのではないか、自動運転で行けるんだろうな・・・などと勝手に考えていた。

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当日は、半田市の榊原市長と日進市の近藤市長が応援に駆け付けた。榊原市長はミツカンについて紹介し、他の市の参加者の印象を聞かれると「自分の街を思う気持ちが強くひしひしと感じる。半田市もねじをまかなくてはならない。」と気合の入った答えが返ってきた。また半田市のよいところを1つ聞いたら「歴史」「文化」と2つ答えていた。

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MCを務めた宮本氏は、東海地区で活躍するタレントであるが、今回の司会にはうってつけの人物だったように思う。参戦チームが少ないことも一因だが最初に場を温めるのにかなり配慮いただいたように思う。また時にはバトル相手ではなくMCからの鋭いツッコミが場を盛り上げた。ツッコミはただ単にプレゼンを聞くだけでなく歴史や文化、最近の地域のトレンドに精通していないとできない。またアシスタントの浦川さんの力も引き出してもらった感がある。

審査は予定時間をオーバーし審査員の間で白熱したようである。データの使い方は、半田市、日進市に分があると思うが、春日井市のシュールな紙芝居風のプレゼンもストーリー性があり印象に残った。

CPBどまんなか結果

結果はこのようになったが、半田市は前述のとおりデータの使い方もよかったのだが、それに加えておそろいの法被、多い人数での応援などの総合力が強かったのだと思う。以下、各審査員の感想を引用する。

・データに加えて感情(熱意)を加えることによって、さらに有効なプレゼンテーションになる。
・時間が経過すると、印象に残る、記憶に残るプレゼンテーションがわかるるのでそれを参考に次回に活かしてほしい。
・春日井市は、何年後までのシミュレーションを発表したが、そもそものシティプロモーションの目的の中に、市内の住民に対してプロモーションを行うという目的があり、長期間にわたってその地域に住むことが想像できることは、地域への愛着がないとなかなかできない。そういう意味でストーリーはすばらしいものだと思う。

最後に、今大会で素晴らしかったのは、それぞれの市の関係する企業が協賛していただいたことだと思う。観戦者、参戦者、スタッフにもお土産をいただくことができました。厚く御礼申し上げます。

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もし実際のバトルの状況をご覧になりたい場合はこちらのアーカイブ動画をご覧ください。
https://youtu.be/o1tUSCbVrXw

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近年では市民がまちを愛する気持ち(シビックプライド)が、まちの継続的な発展には重要だといわれています。「シビックパワーバトル」は、主にオープンデータを活用し、今まで埋もれていた、または知らなかったまちの魅力を発掘し、地域の魅力発信を目的としたイベントです。
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