テニミュ4th関東立海vs青学感想

・1/16(火)夜のテニミュ関東立海を観てきたので、その感想メモです。(※マイナス意見あり)一度現地で観ただけなので歌詞や展開などうろ覚えのところ多々あります。
これまでのテニミュ、テニプリ原作(関東立海以降も)ネタバレ有です。


・私はテニプリ原作を読んでいて、一番好きな学校は立海で、一番好きなキャラは真田弦一郎だ。関東立海を生で観るのを楽しみにしていた一方で、『舞台上での勝敗を受け入れられなかったらどうしよう』という懸念もあった。
初めて原作を読んだ時から、『立海は関東大会で青学に勝っても良かったんじゃないか。青学がここで負けてもさあ、二校とも全国に行けるしさあ、、…』とずっと思い続けてきた。過去作品の映像で真田がリョーマに負けるシーンを観ては胸がキュッとなっていた。
実際観た結果、関東立海は青学に負けたという結果が腑に落ちたというか、納得出来た。そういう意味で観てよかったなと思った。

・『青学に入って良かったよ』みたいなフワフワした夢観てる風のリョーマの歌から、立海の威厳ある全体曲に入って夢が醒める感じの演出になる導入、すごくいいなと思った。立海の全体曲がかっこいいし、立海の歌に重厚感があった。その後の青学の歌も迫力があって、私が関東立海公演に求めているものはコレよコレコレという気持ちになれたので、ここまではすごく良かった。全部通して観た後だと、立海の『強そう』な感じが出てるのはここがピークだったなと思う。

・不動峰vs六角、私は六角公演を観ていないので、おお六角こんな感じなんだな、六角明るくて楽しくていいな、不動峰はそれに押されてるな…という気持ちで見ていたので、不動峰が勝って真面目にびっくりした。原作での勝敗を忘れてた事もあるけど、曲調から勝敗が想像出来ないよ!でも神尾の動きがキレッキレなのは良かった。動きに着目したら不動峰が勝った事に納得出来るな。

・赤也VSリョーマと並行して、幸村くんの見舞いに行く立海レギュラー陣。
幸村くんにケーキを渡す時に仁王がイタズラをして、柳生がコラ!怒 幸村くんがそのまま取っていたらどうするつもりですか怒 と怒ってたのが印象に残った。不二赤也戦でも柳生は赤也のラフプレイを謝罪してたな。自分の柳生のイメージって『礼儀正しく、かつエスプリがある=紳士』というものだったけど、4thの柳生は『委員長』という趣があった。

この辺りから、『立海、全体曲では強そうに見えたけど…実はそうでも無いかもしれないな』という気持ちが浮かんできた。
その理由の多くは真田にある。

これまでの真田と比べて、4th真田は『弱そう』に見えるのだ。

といっても、見た目や試合時のフォームはすごくらしいと思ったので、私が違和感を覚えたのは『声』だった。
4th真田が歌っている時など、いつもは高い声の人があえて低い声を出しているんだな~と頭に浮かんでしまう。喋っている時も震え声で怒鳴っている事が多い印象を受けた。なんならリョーマに負けた赤也を鉄拳制裁する時点で声が震えていた。怒り慣れていない人の怒り方じゃない!?大丈夫!?と思ってしまった。

真田というキャラの特徴として、
1.圧倒的に強い。ともすれば時代錯誤に見える。武士っぽい。
2.実は部長向きという訳ではない。幼馴染である幸村が不在の状態で部長を務める事になり、気を張っている。無理をしている。

ざっくりこの2つがあると思うが、4thの関東立海時点だと『2』の特徴が色濃く出ている真田だったなと思う。

でも、『1』の演技が出来ていないと『2』の演技も魅力的に見えないな~と個人的には思った。関東立海には圧倒的に強い真田を観に行きたいと思っていたので、そこは残念だった。

真田だって部を率いるのに不安に思う日はいくらでもあったと思う。でもそれは自宅で一人でいる時とか限定で、他の人の前では隙の無い振る舞いを見せて欲しかったな~。『皇帝』には見えなかった。私が観に行ったのは初日から3日目の公演なので、まだまだ変わる余地はあると思うけど。

・導入の立海VS青学が緊張感あってバチバチしていたので、学校同士ではこのまま緊迫感ある戦いが観れそうだな!と思っていた。ので、決勝前夜のおれたち青学は緊張していないよ!羊を数えるよ。みたいなホワンホワンした歌が流れた時にはおおお…と思った。その後のみんな赤目の歌でも思ったけど、4thは原作のここを拾うのか(困惑)と思うところが割とある。でも『やろうと思えばやれる』『寝ようと思えば寝れる』みたいな歌詞に後からじわじわきた。この歌詞からいろんな派生を作れそう。例:チケットを取ろうと思えば、取れる

・青学と立海の全体歌?の真田のパートの中で、『朝になる度に…夜になる度に…』みたいな歌詞があったが、ここは関東立海時点の真田の状況が窺えて良かった。今まで長く馴染んだ生活と大きく状況が変わったとき、朝や夜になる度に変わってしまった事を意識しなければいけなくなる、みたいな事は往々にしてあるが、真田にとって幸村がいなくなった日々はそれに当たるんだろうなと思う。


・決勝のD2とD1、今までの4thよりも曲目が増えてるなと思った。試合中のラリーも丁寧にやってくれてるなと思った。でも、微妙に物足りないな~…と思ってしまう。
青学の方は良かったと思う。特にD2の歌詞の『中2プライド』とか『アイツ(※ブン太)お前の次にムカツク』とかふふってなったし、中2コンビ特有の勢いある感じって改めていいな~と思えたし。でも立海の方がちょっと物足りなかった。

ソロになると全体曲で感じた迫力を感じなかったのというのもあるけど、『試合の中でターニングポイントになりそうな箇所』の間が足りなくて、ササッと進んでいく感じが物足りなかったなと思った。『ブン太が守備に回った』『試合後、ブン太とジャッカルがパワーリストを外した』とか、立海からしてみれば心情が大きく変わるパートだと思うので、そこはもう少し間を取って見せて欲しかったな~というか。流れ作業のように感じてしまう。

立海のD1の試合は、『仁王と柳生の入れ替わり中・入れ替わり後の演技がどう変わったか』が観ていて面白いところなんだと思うけど、特に道具を持っていった訳では無いこともあって、私には良くわからなかった。あとイリュージョンショーのところも、立川の座席は舞台が見づらいという事もあって、何をしているのか追い切れなかったな~。この辺は配信で観た方がわかりやすそう。
でも、試合中にゴニョゴニョ話してる仁王と柳生は、立海がこんな重い空気になってる時でもちゃんとコミュニケーション取れててかわいいね…と思いました。ブン太とジャッカルもそうだけど、ダブルス勢はちゃんとコミュニケーションが取れてるんだよね。


・立海と青学の試合を見ながら、私は『試合の勝敗を分けるものとは何なのか』と考えていた。公演を通して観て、『自力』『相手チームに勝つように立ち回れたかどうか』『気迫』なのかな…と思った。
D2の青学はバチバチ勝とうとしていたけど、自力が足りなかった。
で、D1青学は…実力は十分の黄金ペアが復活して、キラキラして、夢のようで、もう勝ち確という雰囲気で…負けた。

関東立海でD1青学が負けるところ、過去どの作品を観ても『な、、なんで?』と思ってしまう。ここは原作からしてえっ、なんで???となったので、それを忠実に再現すればこうなってしまうのは避けられないのかな~…と思うけど…。

無理矢理理由を見つけるなら、黄金ペアは『俺たちが復活して俺たちが一番嬉しい!俺たち最強』で終わってしまって、柳生と仁王を攻略出来る技は持っていなかったから…なのかな。
テニプリって『楽しむのが大事だよ』という割に『でもそれだけだと勝てないよ』って突き放してくる、なんかシビアな所があるよね…。


・4th関東立海だと学校同士の試合に加えて入院時の幸村くんと九州でリハビリしている手塚も描かれる。

観る前はここで九州にいる手塚の話はいらなくね?と思っていたが、実際観てみたら良かった。試合時含めてミユキの演技がうまいし、手塚がイップスを克服する流れが沁みた。立海のD1とD2の試合を観て、なんか観たいくだりがさっと流される事が多いな~と思った後に観た事もあって、間を含めた雰囲気がすごく良かったように感じた。ミユキちゃんがサーブを繰り返すところ、好き。
あと舞台化された獅子学中のモブのガラがあまりにも悪くて笑ってしまった。橘さんと千歳という二大巨頭が獅子学からいなくなったら治安が荒廃してしまったという事なのかな。つらい。

歴代幸村くんの入院シーンはベッドに磔にされてたりしてただならぬ入院生活になってる事が多かったので、4thの幸村くんのシーンは落ち着いて観れたなと感じた。総じて過去の立海の方が底知れない感じがあって、4thの立海からは人間味を感じる。これは立海以外にも言える事だけど。

・2幕始まりのDrive Your Dreams、迫力があってすごく良かった。関東氷帝以後生で観劇出来てなかったので、生でこの曲を聴くのは初めてだったが、すごく気迫が伝わってきた。この曲は次の公演辺りで変わりそうな予感がするけど、どこかでまた生で聴ける機会が欲しいと思った。

この曲に限らないが、関東立海では全体的に青学の気迫がすごかった。青学11代目はこれまで公演を重ねてきた事に加えて、『関東立海で卒業』という事情もあるから、より気合いを感じた。最後に生で見たルド吹のときよりみんなぐっとうまくなっていたので、これは青学優勝だな…と思ってしまった。関東決勝で青学が勝つことに納得出来た…のはいいんだけど、立海がもっと強そうでいてくれたらより感動出来たな~。


・柳と乾の試合、青学勢の応援に気合いが入っていて良かった。試合が佳境に入ったとき、青学と立海が『あの二人の間には誰も入れない』みたいな事を周りで歌ってるの、ここにいる全員博士と教授強火勢か?という感じがして面白かった。

柳は乾と戦う事を知った時点であらゆるシミュレーションをしていたと思うけど、それでも負けた。その敗因のひとつに、『乾と再会して戦うのが予測を超えて楽しかったから』というのがあるのかな〜と思うと、青春じゃん…関東立海の中で一番青春してるの、柳じゃん…!!??と思ってにやにやしてしまった。

でも、真田としてはどうなんだろうな〜…幸村が手術を控えてるのに試合を楽しむなど…という気持ちでいたんかな。つらい。

・不二と赤也、ぱっと見で赤也の方がヤバイ奴なのだが、問題が根深いのは不二の方だなと思う。『勝敗には根底では拘っておらず、スリルを求めてしまう』というのは外部から他人が注意出来るものでは無いからだ。
というか、不二は『腕を壊したタカさん』『肩に負担をかけた裕太』『肩を壊した手塚』と勝敗に拘る人々を近くで観てきて、まだ決定的に考えが変わった訳ではない…というのがすごいなと思った。不二の考えが決定的に変わるのは、親しい仲間じゃなくてラフプレイで恐れられてる赤也が切っ掛けというのも面白いよね。不二先輩はテニスに関しては人外の感性をしてると思う。そこがいい。

・不二戦の赤也、台詞の演技の感じがすごくいいなと思った。
無我の境地に入る前の『ちくしょうこれじゃまた前と同じ…』みたいな台詞のところ、充血が引いた辺りが特にすごく良かった。みんなの演技を観て、自分が立海で一番今後の成長が楽しみだなと思ったのは赤也だった。

そこから無我の境地に入って、マッチポイントまでのやりとりが丁寧で良かった。
立海の試合のシングルス3戦ともマッチポイントのところをしっかりやってくれたと思う。王手をかけている立海からしたら全体の勝敗が決まる局面だからそうしてくれたのかな。


・真田VSリョーマ戦を経て、立海は敗北する。

立海はダブルス2組が勝って、シングルス3人が負けたの、【幸村・真田と距離が近かった人間に幸村入院の影響が如実に出た】って感じでつらい。
真田に『勝てる試合だった』って言われてたのは柳だけど、勝敗が覆る可能性があったのは赤也もじゃないか?と思った。立海の中で赤也だけが試合中に進化してる感じがしたので、試合前にもっと赤也を強化出来てれば違ったのかな〜…と思った。それこそ真田が赤也に無我の使い方をアドバイスするとか。真田はリョーマの事をきちんと研究出来てれば違っていそう。
でも幸村が入院したからそんな余裕は無かったんだろうな。

4thになってからリョーマの影薄いな…と思う事が多かったけど、真田VSリョーマだとリョーマがしっかり強そうで良かった。無我の境地の『他キャラの必殺技を使いまくる』というスタイルの事があまり好きではなかったが(キャラの必殺技は出来ればその人固有のものであってほしいため)関東立海公演を観ていると、リョーマはこれまで戦ってきたライバルから色んな事を学んできたんだな、という感じが窺えて良かった。真田が無我の境地を最後まで出そうとしなかったのにこれがあるんじゃないかなと思うんだよね。他人のやり方など知らない、常勝の掟が全て、と思ってしまったというか…。

立海は負けたけど、S3やS2で負ける度にチーム内の雰囲気がじわっと良くなっていく感じがして、逆にこれで良かったのかなと思いました。真田が無理した状態で勝っても皆辛いだけだから…。


・関東大会が終わり、青学優勝、立海準優勝の表彰式が行われる。ここに手塚も駆けつける。
九州でリハビリをしていた手塚は、『ミユキに何も言わず別れる』という柳蓮二スタイルの別れをしてたので笑ってしまった。手塚は青学に対しては鬼ではないけどミユキに対してはちょっと鬼だった。

いつものテニミュだと大会が終わってからキャラ同士のやりとり(日替わり)が入りそうだけど、表彰式後にバシッと2幕が終わった。これ、『第一部・完』という感じでかっこよくて良かった。


・観に行った公演は『イープラススペシャルデー』のものだった。が、その事を観るまでは思い出しもしないくらい意識していなかったのに、演者側はゴリゴリに意識していたので驚いた。公演中にダビデが『イープラス』と言った、公演後にリョーマがイープラスのポーズを観客にやらせたりした。

まあここまでは全然許容範囲だったが、その後のカーテンコールの客降り時にもみんなイープラスポーズで回り、あまつさえ真田もイープラスポーズを取っていた。私が真田に向けて『常勝立海』ポーズをしても、真田は『イープラスポーズ』を取っていた。つら!!!関東立海の頃の真田には常勝立海で頭がいっぱいであってほしかったんだよ!!!スポンサーを意識するなんてあってはならんのだ…例えカーテンコールだろうとそれが立海大附属だ…真田ってそんな感じじゃなかったの!!??

・私がテニミュを生で見始めたのは3rdの途中(全国四天宝寺)からだったので、デビューから卒業まで見届けられたのは11代目青学が初めてになる。不動峰戦からみんなめちゃめちゃうまくなったな、とか、これで見納めなんだな、と思うとちょっと涙が出そうになった。

私は特に山田健登演じる手塚が好きで好きで、関東立海公演でも歌がすごく良かったので、山田手塚が卒業する事がめちゃめちゃめちゃめちゃ寂しい。手塚だけなんかの間違いで留年してくれないかなと思っている。でも4thに加えて新テニでも手塚を演じてくれたんだから、出番的には本当はもう十分堪能してる筈なんだよな。私が山田手塚の歌が好きだから満たされていないだけで。山田健登さんの歌を別舞台で聴ける日を心待ちにしています。


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