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いつかの昨朝の記憶

 フランスにいたときの話をしようと思う。wwoofingをしていたときのいつかの昨朝の記憶。

 たぶん6:47am、Johnの筋トレ用爆音楽で目覚める。Johnというのはホストの名前。ぼーっと窓の外を見ていたらほんとうに7時半になっていた。昨夜のケーキのおかげで腰が重いのだ。急いでコーヒーを飲みにキッチンへ行った。やっぱりhow do you feel?とか聞いてくるのでちゃんとgoodと答えた。今日はオレも庭に出るからねっと言われたので頑張るよ!!!と思った。頑張れないこともあるので思うだけにしといた。

 実際たったの10分間しかいてくれなかったのでこちらも頑張れなかった。ロバート秋山のラジオon tuesdayを聴いている方が頑張れた。庭では適当に草むしり係をしていた。結構小学生の時とかは草抜きが好きですっ!とか言っていた。運動場の草抜きをしていて、先生に褒められたくて喋らず真剣を演じていたのがきっかけ。そして自己紹介をしたときにえそんなんでいいの?と言っていただけるいい具合の趣味だと思っていた。小学生の時は1クラスしかなかったので自己紹介をする機会は本当に少なく、このように言われたことがない、試してみたい。たまにカエルとエスカルゴが談笑しているのを聴いた。やっぱりフランス語だった。

 外に出る前の話をもう少しすると、Johnはわたしにあんた鼻ジュルジュルだよ、と教えてくれたんだった。知ってるよーと思い、彼氏のがうつったっぽい、と言い、あex bfだわ、と付け足した。まあ別に付け足す必要はなかったのだが、まあ嘘になるので一応言っておいた。鼻をかんで戻ってくると彼はなんか So, that was the last present from your ex. と言った。?!ひえええかっこよすぎんか?!となった。ぷはーとなった。できるなら自分で言いたかった。わたしはロマンチストなのでこのようなくっさい言葉が好きだ。聞かせてくれてありがとうmy exとも思った。思わなくていい。

 自慢げに文章を書いているが、わたしはその時ただの鼻垂れ小僧だった。鼻をかんでも、あのセリフを聞いて感動していたときにはもう鼻水が出ていた。舞台・ヨーロッパ、鼻をすすることはできなかった。いつかこの鼻水におはよう靴下のような名前をつけたい。おはよう靴下とトイレットペーパーにおしり紙と名付けた人ははやく名乗りでないといけないと思う。彼らのおかげで私たちは今0.8度ほどポップに傾いた日本に住んでいるはず。おしりと言えばオシリアは特にやばい。オシリアだけではない、小林製薬がやばいんだ!!!おしりを小さくしてくれる錠剤を待っているのだが、なんという名前になるだろうか。わたしは長年自分のお尻の大きさに驚きを隠せずにいる。

 そんなわけで、Johnは出会って間もない悲しきモンスターをぎゅっとだきしめた。彼の手元のコーヒーが肩にこぼれるほどぎゅっと。2本の光の筋が頬ではないところもつたっていった。







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