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クラシックピアノを習っていた頃(5)〜 進路と月謝 編〜

僕がどんな曲たちといっしょにどんな風にピアノを習っていたか、『クラシックピアノを習っていた頃(1)(2)(3)(4)』たくさんの方に読んで頂き、♡も多数頂き、感謝しています。

さて、

小学校4年生の時だったと思います。東京藝大、という名前を聞いたのは。

そこを目指して本格的にレッスンしていきますか?と僕と母に先生から問いがあったように記憶しています。即答したような一週間後に回答したような、いずれにせよあまり時間はかけずに、「その方向は考えてません」と母が先生に言ったのは覚えています。

その後になってから、そこがどんなにすごいところか、そして、先生のお嬢様が今まさにそこに行くために必死に勉強されてるところ、と知ったのでした。僕にとってはピアノレッスンは自宅練習含め、(前にも書いたとおり)苦行でしかなかったので、もっと練習しなきゃいけなくなるのか、と思うと、そうならなくて良かったと安心した反面、他の生徒さん、つまり、自分がその日のレッスンの最終順番なのは、以前書いたとおりなのだけれど、僕の前の番の子はだいたい、そこ目指してやってる子だったと知ったりもして、「それでこんなに上手いんかい!(←関西人でした)」と、少し複雑な心境だったのを覚えています。

ま、しかし、僕は毎日1時間しか弾いてないし、自主的に音楽用語や歴史・楽典を学ぶなんてとんでもない、と、まったく音楽の勉強に(も)自主性のない子供だったので、きっぱりと”素養を身につける為にやってます“、と母が内外に断言してくれたのは助かったといえばそうでした。

ただ、それからしばらくして母から

「あの時から先生、”月謝(の金額)を上げてください”と言わなくなったのよ。あんた、毎月いくら払ってるか分かってんの?」

と言われ、返事に困って固まりました。

“中途半端なこと、やってんのかなー、好きじゃないし、でもやめさせてくれないし、でも新曲もらうと嬉しいし”、って頭の中、ぐーるぐる、しました。

で、月謝いくらだったのかの話なのですが、値上げ後の額を知るのも恐いけど、据え置きになってる今の金額を知ってしまう方がもっと恐い、と思いました。

18,000円

それから僕の中で、

“一週間弾いて持っていってレッスン40〜60分やって6000円!たかっ!“

という、ひとつの相場感・価値観ができました。この金額はこの後、何を習うにも、逆にバイトで稼ぐにも、基準となった金額でした。


それでは、今日はここまで。お付き合い下さりありがとうございました。

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