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日本酒を紡ぐ

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愛してやまない日本酒への想い。
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#お酒のひととき

富久長 秋櫻 が飾った門出  #お酒のひととき

今日は、広島県の今田酒造さんが醸す「富久長(ふくちょう) 純米吟醸 秋櫻(こすもす)」への想いを綴ります。今の時期のお酒ではないのだけど、何かと思い出深い。今日の二日酔いは浅い。 穏やかな吟醸香(華やかでフルーティな香り)に魅せられ、落ち着きあるほっそりとした旨味と、やわらかい酸の見事な調和に心安らぐ。あまりに芸術的なその味わいは、色付いた木々が秋風に揺れる夕暮れの景色を一足先に覗かせてくれるかのよう。 灯がふっと消え入るかのごとく儚く潔いキレは、辛口の一言で片づけるには

十旭日と太陽のトルティージャ #お酒のひととき

お日さまの料理を、お日さまのお酒で楽しむ。そんなマリアージュもあっていい。 最近、Twitterやnoteが黄色く眩しかった。そこらじゅうでトルティージャが焼かれていたのだ。HARCOさんのこちらの企画だった。 トルティージャって聞いたことはあるけどよく知らなかった。どうやらスペイン風オムレツのことらしい。うん、それならなんか食べた記憶あるぞ。じゃがいもや玉ねぎといったお好みの具材を入れて焼くだけ。なんだか見ているだけで元気の出てきそうな料理だ。 HARCOさんのnot

日置桜で寿ぐ正月 #お酒のひととき

お酒には物語があり、盃には思い出がある。音楽が記憶を呼び起こすように、酌み交わしたお酒にも確かな時間が宿っている。 ぼくはお酒と言葉を愛している。だからnoteを始めたとき「日本酒を紡ぐ」というマガジンをつくった。でもなかなか書くことができなかった。大好きな日本酒を綴った言葉が届かなかったり、届いたことでむしろその人を日本酒から遠ざけてしまわないか怖かったから。 でもこの夏、大好きな日本酒について紡いだ言葉が大切な人に届く喜びを教えてもらった。お酒は人と人を繋いでくれると