続・ニューヨークで暮らすということ
ちょうど3年前の今頃、木枯らし吹くニューヨークに片足を突っ込んだのだった。そして即、出発前まで舞い上がっていた気持ちを床に投げつけるような、最悪な日々が始まった。
金もなく、土地勘もなく、人脈もない。最安値の宿をめがけて突進した我々がまず泊まることになった部屋は、口を開けてられないほどに悪臭が漂い、バスルームは見知らぬ人と共用なのに鍵がかからない。Uberなんて使ったこともなかった当初は、移動だけでも恐ろしかった。どこかに連れて行こうとする違法ドライバー、地下鉄の通路で放尿