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暮らしや営みの中で零れ落ちそうなことを掬い上げたり、心や脳に浮かんだ閃きを忘れないよう書き留めたりする、思考や思想の直売所のようなものです。
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2021年2月の記事一覧

歳の離れた友人に向けて。 #ここじゃない世界に行きたかった を紙の本にした理由。

世界がたった一つのことに強い関心を持ち始めてから、季節が一周し、そして二度目の春が来ようとしています。これまでは、興味の矛先なんててんでばらばらだったすべての人類が、まさか疫病というたった一つの厄介事に、頭を悩ませることになるなんて。 私たちの世代は、一方的に "ゆとり世代" と名付けられて「のんびりしている」と呆れられたと思えば、今度は "ミレニアル世代" と呼ばれて「新しい消費行動だ!」と持て囃されたりもしました。 無論「○○世代」という一方的な総称をすることは、あま

エラくなると見えなくなるもの

わたしの家族はわたしのことを「ふつう」だと言う。 ふつうの家庭から生まれ、ふつうの教育を受けた、ふつうの人間32歳。持て余すほどの財産に恵まれることもなければ、生きるのが困難なほどの苦労に直面したこともなく、小学校から高校までは最寄りの公立学校に通い、高校時代の通知表は全科目「3」。教師に「お前の成績表、普通すぎてつまらん!」と言われたほどだ。 「つまらないほど普通」だと言われた私は「つまる」人間になりたくて芸術大学に進学したのだけれども、その中でやっぱり私は「ふつう」だ

本が出ました、が……。お詫びと、ささやかなプレゼント

おてんとさまが見てるよ

いよいよ、本が出るやら、何やらでてんやわんやな毎日です。 そう、いよいよ、今月25日に出るのです。先に関係者への献本が送られているのですが、なんてったって半生を綴ったエッセイ本。裸のまま人前に出ているようなもんで、読んで欲しいけど、読まないで欲しい。評価されたくないけれど、やっぱり評価されたい。あぁややこしい、めんどくさい、みぐるしい。 ふと気を抜けば承認欲求のバケモノと化してしまいそうになる自分に、なんとか手綱を握っておきたい……と、冷静になったり、興奮したり、反省