マガジンのカバー画像

視点 メンバーシップに移行するため、新規購読はお勧めしません

暮らしや営みの中で零れ落ちそうなことを掬い上げたり、心や脳に浮かんだ閃きを忘れないよう書き留めたりする、思考や思想の直売所のようなものです。
※2022年8月移行はnoteの新機能「メンバーシップ」に移行していくため、定期購読マガジンの新規…
¥500 / 月
運営しているクリエイター

2020年10月の記事一覧

続・ニューヨークで暮らすということ

ちょうど3年前の今頃、木枯らし吹くニューヨークに片足を突っ込んだのだった。そして即、出発前まで舞い上がっていた気持ちを床に投げつけるような、最悪な日々が始まった。 金もなく、土地勘もなく、人脈もない。最安値の宿をめがけて突進した我々がまず泊まることになった部屋は、口を開けてられないほどに悪臭が漂い、バスルームは見知らぬ人と共用なのに鍵がかからない。Uberなんて使ったこともなかった当初は、移動だけでも恐ろしかった。どこかに連れて行こうとする違法ドライバー、地下鉄の通路で放尿

レジスタンス

ピアノのレッスン

お姉ちゃんたちみたいに、私もやりたい! と、物心ついた頃には部屋の隅にあるアップライトピアノを触っていた。 それをみた母が、ドはどんぐり、レはレモン、ミはみかんのシールで覚える教則本を用意してくれたので、遊ぶように楽譜の読み方を覚えつつ、3歳になれば姉たちと同じピアノ教室に通うようになった。 はやく姉たちのように弾きたいからと前のめりに練習して、5歳になればいっぱしに演奏できるようになり、幼稚園で電子オルガンを弾けばみんな感心してくれる。 小学生の頃はピアノを習っている