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第4話 リトルラックは砂塵に沈む-前編

■ 前回までのあらすじ ■

 水利権を巡り、WW社とポラリス市の戦いの火ぶたが切って落とされた!
 ――と、思いきや、戦いの発端となったテロ行為をポラリス市が関知していなかったことが判明し、両社を争わせたい第三者の介入の可能性が浮上。
 WW社のライゼン委員はこの事態を本社に報告するべく、リトルラックに新たな依頼をするのであった――。


GM ……てな状況でした。

アントニオ でしたな!

ケイン 前回のラストで、大分状況が進行しているようなことが示唆されていたが……。

GM うむ。しかし、君達はまだその情報を知る由もない。

レン "砂海"の通信手段は限られてますしねー。

GM ま、そんなわけで今回はこのような依頼内容。

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ダニー(GM)  「……ま、ここまで作戦が進行しちゃった以上、今更WW社も侵攻作戦を止められない。ポラリス市がWW社の販路で妨害行動をしていたの自体は確かだし、作戦自体はまあ、理がないわけじゃないしなー」

アントニオ 「こっちはこっちで委員の仕事を片付けるということだな」

ダニー(GM)  「そういうことだね」

レン 「じゃあ移動の準備ですね!」

GM いただいたお仕事はポラリス市以外が戦闘をけしかけた可能性がある、注意されたし、っていう機密情報を本社に届けるって内容だね。

ケイン 「邪魔してきそうな勢力があるのが気がかりだが……」

レン 「……もしある場合は、もう監視されてそうですね」

ヨルノハ 「怖いです……ね」

アントニオ 「できるだけ急ぐしかないな」

ダニー(GM)  「まぁ、そうは言ってもここはWW社の勢力圏だからね。さすがに大部隊を展開するのは無理でしょ」

GM ……ってわけで、状況をざっくり説明しますと。

■ウズモンド市からの日数
①ポラリス市(敵の本拠地)    10日ほど
②ゲリン市(1・3話の目的地)  7日ほど
③WW社の営業所(2話の目的地・現在位置)  4日ほど
④ウズモンド市      0日

GM WW社の販路はウズモンド市から7日くらいの距離全域、防衛がしっかりした地域は4日くらいの営業所のある範囲、って感じで、今回は③から④に移動しようとしているわけだね。

アントニオ ふむふむ。

ケイン なるほどな。

GM なので、今はWW社の勢力圏としてはかなり安全な航路といえる。

ケイン だが、少数精鋭の部隊が動いている可能性があるぞ。

GM もちろん、小規模――砂上船1~3隻程度の部隊が潜伏している可能性はある。

ヨルノハ でも、目立つほどの部隊はなさそう?

GM そうそう。大規模になるほど潜伏し辛く、行軍速度も遅くなるワケだからね。

レン とりあえず移動してれば、動く部隊あれば解る感じですねー。

アントニオ まあ、戻るしかないしな。

GM ま、そんなわけで君達は機密情報を携えつつ、ウズモンド市に向けて既に出発しておる……ってところから今回のお話、開始です!

一同 はーい!


■ ケインの選択 ■

GM さて、早速なんだが、その道すがら、ダニーがケインを自室に呼び出すのですよ。

ケイン 了解です。向かいますよ。

ダニー(GM)  「や、お疲れさん、ケイン。ここんとこ頑張ってくれてるね。助かってるよ」

ケイン 「いえ、ジョブですから。それに気にかかることもありますからね。仕事で気を紛らわせている部分もありますよ」

ダニー(GM)  「……ん。まぁ、わざわざ呼び出したのはさ、君の執着している"黒のスワン"のことなんだよね」

ケイン 「……何か情報が?」

ダニー(GM)  「いや、そういうわけじゃない」

GM ……ダニーは、ちょっと言いづらそうに口ごもるんだが、意を決して君に言う。

ダニー(GM)  「……ハッキリ言っておくけどさ。"リトルラック"はあくまで交易船。自衛以上の戦闘をするつもりはないんだ。
 君が"スワン"に執着しているのは知ってる。個人的に協力してやりたい気持ちもある。でもその為に船を危険に晒すことはできない。……解るね?」

アントニオ むむ、直球で来たな。

ケイン 「えぇ、それは解っています。オーナーの船ですからね、ここは。その時は俺一機で行きますから気にしないでください」

ダニー(GM)  「いや、それじゃ困るんだよ。……だから、今のうちにハッキリしてくれ。船の安全と"スワン"との決着が天秤にかけられたとき、君はどっちを優先する?」

ケイン 「……………」

レン これは、究極の選択です……!

ヨルノハ わわわ……!

ダニー(GM) 「"スワン"との決着を優先したいなら……正直お前に抜けられると痛いし、そうしたくはないけど、ウズモンド市に着いたらWW社軍に推薦するよ。
 そうじゃないなら、もし戦場で"スワン"と出くわしたとしても、オレがダメだと判断したらそれに従う、と約束してくれ」

ケイン 「……わかりました。それがベターですね。オーナーに従います」

GM ダニーは、ケインの返事を聞くと、ふーっと、息を吐くよ。

ダニー(GM)  「ありがとう。面倒な決断をさせちゃったねえ。ライゼン委員に二択を迫られて参ったけど、オレも迫らにゃならんとはねえ」

ケイン 「オーナーには今まで良くしてもらった恩もありますし、仲間やカイルとかを巻き込むのはいただけないですよ。」寂しげに笑う。

ダニー(GM)  「君を戦力として頼りにしてる。……でも、それだけに勝手をされたら困るんだ。ま、解ってくれたならそれでいいんだ。……これからもよろしく頼むよ」

GM と、ダニーはいつもの緩い笑顔になって、握手を求めるのでした

ケイン 「えぇオーナー、よろしく頼みます。」その手を握る。


ヨルノハ 良いシーン……!

アントニオ ケインもある意味、これで本当のクルーになったわけだな。

レン でもこれ、ケインさんが"スワン"を追うことに決めたらどうなってたんでしょう?

アントニオ それな。(笑)

GM うむ。腹案はあった。どっちにしても次回以降に分岐する感じだったのさ。

ケイン なるほど!


■ 罠 ■


GM さて、シーンを切り替えようと思ったけど、続けた方が良さげかな。……ダニーとケインが握手をしようとした時、爆発音がして船が大きく揺れる

ダニー(GM)  「だぁああ!? なんだぁ!?」

ケイン 「敵か!? オーナー、出ますよ!」

GM いや、伝声管を通じてバーナードからすぐに連絡が届く。

バーナード(GM) 「オーナー、機雷だ! 砂中に埋められた対艦機雷を踏んづけちまった!」

アントニオ おおう……!

ケイン 「航路は読められていたか!」

レン 防衛戦だー!

バーナード(GM) 「船底に穴が開いちまった! 応急修理を進めてるが、このままじゃ沈んじまう! サンドジェットのメインノズルも軒並みやられて航行も不能だ、このままじゃやばいぜ!?」

ヨルノハ 「あわわわ……!」

アントニオ 「ちぃ被害がでかすぎる!どうするんだ、ダニー!?」

ダニー(GM)  「くっそぉ、こういう手で来たかあ……!」

ケイン 「嵌められましたね、オーナー……」

レン 「警戒に出ます!」A:GuSに乗り込んで出撃します!

GM まあ、ケインもレンもお待ちなさいよ。……被害状況ですが、船底に巨大な穴が空いてじわじわと船が沈んでいってます。

アントニオ ぎゃ~~直せないとまずい!

GM サンドジェットも潰れて航行不能。"リトルラック"は完全に擱座しちゃいました。

ケイン 放砂装置は無いのか―!

ヨルノハ 「このまま沈んじゃったりは……ないですよね……?」 めっちゃ青ざめてる……!

ダニー(GM) 「……このまま手をこまねいていたら、そうなる。……とりあえず応急処置を施して延命するつもりだけど、部品が足りない。応援がいる」

アントニオ 「修理部品が足りないのか」

GM うむ。いうても本作の艦船てサイズ的には現実の艦船よりも二回りくらい小さいんだよね。リトルラックも全長100mいかないくらいだから、船底に穴が空くのは結構致命傷なのよ。
 岩盤なんかにぶつかった場合、凹みはするけど穴は空かない、みたいな構造になっていて、機雷の爆発で大穴が空くことは想定されてなかったのよ。

ヨルノハ "リトルラック"は商用の輸送船ですしね……。

ダニー(GM)  「……もう一つ問題。情報を届けられなければ、報酬が入ってこない。失敗すれば補修がどうにかなっても報酬との差分を考えたら大赤字だ。修理費くらいは請求できるかもしれないけど……船が沈んだら、再起は不能だな」

レン 「どうしましょう!」

ケイン 「誰かに情報をもって行って貰うか?」

ダニー(GM) 「……幸いジュリエットがいるから伝令を送ることはできる」

アントニオ 「なるほど、どう分けるってことか」

ダニー(GM)  「いや、それ以前に、前に向かうか後ろに向かうか、だな」

レン 今はどっちが近いのですー?

ダニー(GM) 「距離的には後ろ……引き返して応援を呼んでくるルートだな。今まで来た道だし、危険も少ない。ジュリエットに任せて修理と防衛に集中すればいい。
 ……ただし、任務は失敗だ。僕らは多額の借金を負うことになるし、WW社は事態の把握が遅れて戦況が不利になる」

ヨルノハ むむむ……。

ダニー(GM) 「前……ウズモンド市に向かって、首尾よく情報を届けることができれば報酬も入るし、修理費も請求できると思う。
 こちらの問題は当然、危険ってこと。ジュリエット一人で向かわせるわけにはいかないからどうしたって護衛が必要だ。船の防衛も手薄になる」

アントニオ 「ジュリエットの船も護衛なしってわけにもいかんだろう」

GM ……てわけで、またもや二択のお時間だ! ジュリエットを後ろに向かわせるなら、4人全員で、これからあるだろう襲撃に備える防衛戦。ジュリエットを先に向かわせるなら、部隊を護衛チームと伝令チームの二つに分けた分断戦闘になる。

ヨルノハ 二択!

ケイン 「前に行くか、後ろに戻るか、か」

GM 後ろの方は、救援がくるまで敵を殲滅し続けなければならない消耗戦。前の方は、伝令がウズモンド市に到着すればいいんだけど各個撃破される可能性アリ。

レン 「その二つなら、前にいくしかないと思います!」

ケイン 「前に行くしかないだろ? "仙虎"のアントニオには船の防衛についてもらえるとありがたいが」

アントニオ 「わけるとなると"仙虎"は、防衛側だろうな」

レン どちらにしてもWW社の防衛範囲内なので、そこまでは戦力はいない、ということでしたねー。

ダニー(GM) 「ちっと予想はつかないけど……敵はせいぜい1~2部隊ってところじゃないかなあ」

ヨルノハ 「私は後ろが……いえ、怯えてちゃだめですよね……!」

GM まあ、ここでイベントを開示するので、それ見て決めようぜ。

アントニオ ういうい。


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GM 前に行くか後ろに行くか、伝令チームになるか護衛チームになるかは君達で考えてちょ。

ケイン 了解!

GM 伝令チームになると、毎R駆動値点のEPを消費する。EPに余裕がないとキビシーかもね? 護衛チームは艦船補修をある程度進めないと船がどんどんダメージ受けちゃうよ!

ヨルノハ 私は……一番軽いし、伝令チームが良さそうですね。

GM まず前に向かうか後ろに向かうかは……前でいいのかな?

レン そうですね、後ろを選択するメリットがほぼありません。

GM 一応、メタ情報だが、前の方が当然戦闘は厳しくなるよ。

アントニオ それでも前に進むしかないだろう。

ケイン だな。前に1票だ。

ヨルノハ 前にしましょう!

GM おけ、ではみんな覚悟を決めて前に向かうことに決めた、と。
 ……では次、伝令チームと防衛チームの組み分け。イベント内容よく見て吟味してくれ。

レン ミッションを見る限り【艦船補修】が一番大事ですねー。補修できる方は船の方にいたほうがよさそうです?

GM 《機械知識》があるのは……ケインだけじゃん?

アントニオ 《分析》と《交渉/軍》が2Lvあるが……《運動/運転》-2Lvの方が高いな?

GM 技能だけ見るとケインとアンちゃんが防衛、ヨルとレンが伝令がよさげではあるね。

レン ケインさんが防衛向きですね。

アントニオ だな。……しかしおっさん2人が船守って、若い2人を危険な伝令チームに出すのは、なんだか複雑な気分だな。

ケイン おいおい、俺はまだ24歳だからおっさんではないぞ?(笑)

レン 女性陣は二人とも10代ですからー。

ヨルノハ お姉さん風吹かせてますけど、10代なんです。(笑)

GM クルーのジュリエットが平均年齢あげてるから大丈夫。……というか、船の女性陣は全員伝令チームか。

レン 任務概要2は5Rとありますが、この戦闘準備もその時間内に含まれます?

GM うむ、まあメタ的に言いますと、今回も準備Rは1R、その後戦闘が最低4Rだ。戦闘が始まったら【戦闘準備】は不可ね。

ヨルノハ 準備は先に、ですねっ。

GM 【艦船補修】はこのRの終了時点から、【伝令】については、次のRの頭から適用するよ。

レン 5R目終了時に敵がいても逃げ切りになります?

GM それはまだ敵が出てきてなくて、勝利条件が明かされてないので現時点では不明。

レン はいー。

GM ちなみに分断戦闘は防衛-ACエリア、伝令-BDエリアで互いに干渉不可、みたいな感じでやるよ。

ケイン 了解だ。

レン 「私は連絡にいけばいいのですね!」

ヨルノハ 「任せてくださいっ」

アントニオ 「ジュリエットの方は任せるぞ。母艦は任せておけ!」

ジュリエット(GM) 「やれやれ、船に乗った途端にこれかい? 何が"リトルラック"だよ、"バッドラック"に改名したらどうだい?」

ケイン 「バアさん、そりゃないぜ。今までさんざん不運を逃れてきたからリトルラック(小さな幸運)で良いんだよ!」

レン 「不運も乗り越えればいいですね!」

バティスト(GM) 「まったく、憎まれ口は相変わらずですね。あなたに船の運命を託すのは甚だ不本意ですが……今はあなたしか頼れる人がいないのです。どうか、頼みます」

ジュリエット(GM) 「ふふん、最初からそうやって素直に頭を下げればいいんだよ。さぁ、いくよ小娘たち! あたしの船はラックより足が速いよ!」

ヨルノハ 「は、はいっ!」

レン 伝令側は【補給/補修】はできないんです?

GM ジュリエットがいるから、ジュリエットコマのあるところならokだ。

アントニオ 「二人とも。ジュリエットの船にも人手はいる。連れて行くのを忘れるなよ」

GM うむ。クルーを1名まで連れていけるぞい。

レン 一般技能系は船の方がいいでしょうし、カイルくんかバーナードさんでしょうか?

GM フレーバー的にバーナードは持ち出さないで欲しいかな。(笑)

ヨルノハ じゃあ、やっぱりカイルかな?

ケイン 「カイル、死ぬんじゃないぞ!お前にはまだまだ教える事があるんだからな!」

カイル(GM) 「ケインさんも気をつけて! 僕らが帰るまで、絶対に耐えてくださいね!」

ケイン 「あぁ、お互いにな!」

レン では確定ですね。「ヨルノハちゃん、頑張っていこう!」

ヨルノハ 「はいっ!頑張っていきましょうっ」

アントニオ 母艦の囮度が上がった気がするな。(笑)

GM とりあえず1Rめは伝令チームもまだ出発してないので、【艦船補修】やってもいいし、【伝令護衛】のEP消費もしないでokよ。

アントニオ 「爆音がしてもまっすぐ進めよ。そっちは」

レン 「はい! カイルくんとジュリ姐さんは、敵が来たら気を付けて」

ジュリエット(GM) 「なぁに、あたしも"白の海"街道にその人ありと言われた女だ、生き延びるだけならあんたちより一枚上手だよ!」

ダニー(GM) 「はぁ~……。なんでこうなっちまったのかねえ……。オレはただただ明日の飯の心配なく生きていけりゃそれでいいのに」

GM ……と、ぼやくダニーを横目に、クルーたちは出撃と防衛の準備に勤しむのでありました。


■ Round1 ■

GM 今回、乗り換えもあったので少しイニシアチブの基本値がズレたんだな。では、ヨル→アンちゃん→ケインとレンという順番でいきましょ!

一同 はーい!

GM じゃ、今回も1Rだけの準備R! 【艦船補修】は必須で、【戦闘準備】でリソース溜めるとイーヨ! ……てわけでヨルから。

ヨルノハ ここは《防衛P》を貯めておきましょ! 〈知覚/反応〉1Lvで……[2,0]!

アントニオ おお、良い出目!

ヨルノハ 2成功ですっ!

GM 《防衛P》が+3。フレーバー的にはどんなだろ?

ヨルノハ 防衛の準備……何をしてたんでしょね?

GM そうだな、ここはカイルが迎撃用の機銃のやり方をジュリエットから教わるシーンとしようかね。

ジュリエット(GM) 「緊急事態だ、子供だからって働いてもらわなきゃ困るよ。敵が近づいてきたらそいつで牽制するんだ、いいね」

カイル(GM) 「は、はい……っ」

GM と、初めて銃をもたされてびくびくのカイル君。……不安そうにヨルのほうをちらちらみるので、なんか声かけてあげてくれ。(笑)

ヨルノハ 「銃を使わせてしまうのは不安だけど、こんな状況だし……頼りにしてるからねっ?」 頭なでますっ

カイル(GM) 「……う、うん。解ってるよ。僕だってリトルラックの一員だから」

ヨルノハ 「よしよしっ」

ジュリエット(GM) 「ああ、あんたの働き次第でお前のねーさんの生き死にが決まるかもしれないんだ。覚悟を決めなっ!」

GM ……と、ジュリエットのムチとヨルのアメをもらってカイルは銃を使う覚悟を決めた……って感じで!

ヨルノハ はいなっ!


GM よし、では次いってみよー。アンちゃん!

アントニオ ういうい。【艦船補修】だ。《運動/運転》4-2Lvで……[0,6]。ふふん、2成功だぜい。

GM ええ……。0出し過ぎぃ……。

ケイン 良い出目が続くな!

GM とりあえず2Rめまでは安泰。

レン これがほんとのリトルラック(小さい出目)さんですね。

アントニオ 「よし沈まなきゃいい。岩場にでも乗り上げろ」

ダニー(GM)  「ぐああああ、やめろバカ! 乗り上げたら復帰すんの一苦労なんだぞ!?」

アントニオ 「言ってる場合か! その前に沈むぞ!」

レン 「沈むよりはいいはずですね!」

アントニオ 「そういうことだ」

ダニー(GM) 「バランス崩すなよ! 絶対! 転覆したら元も子もないぞ!」

GM ダニーが蒼褪める中、アントニオの指示で応急処置が進むのであった……。


GM じゃ、次ケイン。

ケイン 《補修P》を稼いでおこう。〈機械知識〉Lv2で……[3,7]で1成功。

バーナード(GM) 「あぁん? A:GuSの補修準備? 今どういう状況か見てわかんねーのか!? こちとら船の応急修理で手一杯だ、そのくらい自分でこなせ! ウィリーでもダニーでも勝手に使えよ!」

ケイン 「そっちはアントニオに任せている!俺は俺で死にたくないからな! A:GuSの補修させてもらうぞ!」

バーナード(GM) 「だから勝手にやれーっ!?」

GM 整備班はかなりやばやば状況ですね。てんてこ舞い舞いヨヨヨイヨイってって状況だっ!

ケイン ここでウィリーを使って《攻撃P》もとっておくか?

アントニオ んむ。使い時だな。

ケイン では〈対人戦闘〉Lv2……[4,1]で2成功だ。

GM ううむ、さっきから出目がいいな、君達……。《攻撃P》も+3だ。

ケイン 「ウィリー、 A:GuS戦闘準備手伝ってくれ、手が足りん」

ウィリー(GM) 「はぁーっ!? なんでオレが!? 厨房だってもうめちゃくちゃなんだぞ!?」

ケイン 「……死にたくないだろう?」

ウィリー(GM) 「がっでむ! わかったよ! やるよ! 畜生、晩飯から機械油の味がしたらケインのせいだからなっ!」

ケイン 「食えればなんでも構わんさ。……生きて食えれば、な」

GM ではそんな鉄火場になってる船内を跡目にレンのばん!


レン そうですね……私は《環境P》でしょうか。それとも、伝令側のEP消費が大変ですし、《補修P》に余裕を持たせておきます?

ヨルノハ 《補修P》かな……?

アントニオ EPは大事だからな……。

レン では〈探索/調査〉Lv4-2で振ります。……わーん、[6,7]で失敗!

GM ジレ爺ちゃん久々に使う?

アントニオ 使い時だな!

レン うー、でも1差失敗だから自前のLPで下げておきます。

GM 了解。1成功で+2点、失敗時0点だから、失敗→成功は2LP分くらいの価値があるからお得な取引だろう。

レン 「ケインさん、こっちに補修材ありました!」探索して見つけてきた感じでー。

GM ……うむ、でもジレ爺ちゃんがレンに声かけるシーンにしよ。

バティスト(GM) 「……レンさん。物資はこちらに用意しておきました。それでその、ジュリエットのことですが……」

レン 「はい、ジュリ姐さん?」

バティスト(GM) 「……強がってはいますが、女一人で生きてきた虚勢もあるのだと思います。無茶をし過ぎないよう、サポートしてやってください」

レン 「ファミリーネームも、ジレと名乗っていましたね、ジュリ姉さん、わかりました!」

バティスト(GM) 「……おほん。私から言われたなどとは言わないでくださいよ。余計に意固地になりますから」

レン 「大丈夫です、そもそも……ジュリ姉さんはわかっておられます」

バティスト(GM) 「つくづく、面倒な女なのです」(はぁ~

アントニオ ほほーぅ?(笑)

GM むっ、ほほうと言われたアントニオに見られたことにしょうっと。(笑)

バティスト(GM) 「はっ、アントニオ様。き、聞いていたのですか?」

アントニオ 「うん?? 何も聞いてないぞ!」

バティスト(GM) 「目が笑っておいでですよ……」

アントニオ 「ふぅ~~~。人には色々あるもんさ? 野暮は言わないぜ?」

バティスト(GM) 「あんなのでも元妻です。心配ぐらいしますよ。……私よりアントニオ様です。ダニー坊ちゃんも。……いい加減身を固めたらどうですか? 良い歳なのですから」

アントニオ 「おおおっと!揺れるな。出撃だ!」

GM ごまかしたッ!?

ヨルノハ ごまかしたーっ!

GM そんなこんなで急ぎ準備を整えて、ジュリエットとともにレンとヨルノハが出撃していくのを見送ったのだった……ってところで準備R終了だ。


■出発、そして――■


GM しばらく時間を空けて2Rめ……大方の予想通り、機雷を敷設し、情報伝達の妨害を図った敵部隊が、それぞれのチームに殲滅部隊を差し向けてきたのです。

ケイン 「来たか!待っていたぜ!」

ヨルノハ 「きましたねっ!」

レン 「カイルくん、ジュリ姉さん戦闘準備してください!」

GM えー、今回は特殊なマップの使い方をしまして。AC・BDで分断して横方向への移動はできないものとしますよ。

ヨルノハ 分断戦!?

レン 狭いー! 大型武器が使いにくそうですね。ロングカノンとか。

アントニオ まぁカノンとSミサイルもあるし、どうにかするさ。

GM 互いに干渉不可ですが、共有リソース類は使えます。ただし、クルーサポートについては伝令チームはカイルとジュリエット、防衛チームはそれ以外のクルーしか使っちゃダメね。
 天候については通常通り処理しますが、♥と♦はあんまり意味ない感じになります。

アントニオ あいあい。

ケイン 了解だ!

GM 敵部隊の編成はこんな感じだ。

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GM 防衛チームは中型艦+グース4機で1機は砲戦仕様。伝令チームは近接仕様のリーダー機と、量産型グースのワイルドスパロウが2機、+小型戦艦ってな感じだな。

レン どっちもこっちより多い……!

アントニオ 数が多いな。……てか、グース4機はねーよ。(笑)

ケイン めっちゃ面倒だな……。

GM リーダー機以外の性能はそこまで高くはないけど……手数は圧倒してますのでご注意ください。

ヨルノハ がんばらねば……!

GM 勝利条件は4R経過するか、伝令チームは敵リーダーか艦船破壊。防衛チームは4R経過のみですが、伝令チームが勝利したらその時点で勝利とします……要は追撃部隊が勝つまで耐えれば勝ちだね。

アントニオ 落とさないと手数が減らないな……。

GM どっちのチームもリトルラックとジュリエットを防衛する形なので、そちらが配置してからこっちが配置だね。

レン ジュリ姐さんが移動できないので、ほぼ防衛メインですね。

ヨルノハ 私はD配置ですかねぇ。

レン 私もです。

アントニオ こちらは拠点エリア。

GM となると、拠点に全員引きこもることはできないから、ケインは自動的にCとなるな。

ケイン ああ、それでokだ。

アントニオ そね。申し訳ないけど。カバーの関係と機体の性質でケインに出てもらうしかない。

GM ふむ。ではこちらの配置……まぁ、こんな感じかな。

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GM 敵の編成は、ACチーム側のリーダー機はカノン2門とミサイルポッド2門を装備した火力支援型。Aに出るのは……EP的に辛いからまずは拠点で様子見だな。

レン 命中も高いさん。

GM BDチーム側のリーダーは、近接仕様で上級兵装の[プラズマブレード]を装備。22+《ED4》の近接攻撃ができちゃうヤバい子だよ。
 なお、ジュリエットは非常に小型のボートという扱いで、機銃以外のダメージは受けない。ブレードダメージは気にしないでOKだ。
 グースはブレード・ライフル・マシンガンSL。スパロウはブレード・ライフル・マシンガンLっていう構成だな。
 例によって、こちらは△距離への攻撃はできないルールでいきますが、1機につき2~3回は殴ってくるのでそのつもりで。

レン プラズマブレードはほぼほぼ命中ですね。

GM とはいえ、レンは回避10あるし、LPつぎこめば避けれる目は充分にある……まあ、大体そんな感じで、戦闘は次回へ続くぜっ!

一同 は~い!

to be continued......

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