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「ユージュアル・サスペクツ」やっぱりカイザーソゼだよね

ユージュアル・サスペクツ』(原題:The Usual Suspects)は、1995年アメリカ合衆国で公開されたサスペンス映画

回想を効果的に用いた脚本で、謎多き事件を描いた作品。脚本を担当したクリストファー・マッカリーは本作でアカデミー脚本賞を受賞した。また、ケヴィン・スペイシーは本作でアカデミー助演男優賞を受賞している。

ストーリー

冒頭で、左手に拳銃を持つ謎の男が船上で複数の人物を殺し、船は爆発・炎上して、銃殺体を含む多数の遺体が見つかる。この船はカリフォルニア州のサンペドロ港に停泊していたマフィア麻薬密輸船であり、爆発と多数の死者は、マフィアと対立組織の抗争によるものと思われた。関税局捜査官のクイヤンは、その事件で一人だけ無傷で生き残った、詐欺師で左側の手足に麻痺があるヴァーバル・キントを尋問する。キントは、サンペドロ港での密輸船爆発事件が起こるまでの一連の過程をクイヤンに語る。それは次のような話である。

密輸船爆発事件の6週間前、ニューヨークの警察署に、ある銃器強奪事件の「面通し」(容疑者の顔を事件関係者に見させて、容疑者が真犯人であるか否かを見分けさせること)のために、5人の「ユージュアル・サスペクツ」(容疑者としていつも名前が挙がる人物)が集められた。5人は、元汚職刑事のキートン、マクマナスとフェンスターの強盗コンビ、爆弾製造を請け負うホックニー、そしてキントだった。5人はこの件では立件されず釈放される。

警官の汚職が絡んだ宝石強奪をマクマナスがキートンらに持ちかけ、5人はこれを実行して成功させる。そしてカリフォルニアで取引相手の故買屋レッドフットから新たな宝石強奪をもちかけられ、再び5人で実行するが、強奪したケースに入っていたのは宝石ではなく少量の麻薬だった。

ケースの中身が違っていたことについてレッドフットに詰め寄ると、大元の依頼主である「弁護士」に会うように指示される。コバヤシと名乗るその弁護士は、5人に麻薬密輸船の襲撃を命令する。コバヤシによれば、その命令は、実在しないとも言われる伝説的ギャング「カイザー・ソゼ」からの命令であるという。5人はそれぞれ過去にカイザー・ソゼが関わる品を盗むなどしており、コバヤシはその詳細な記録も所持していた。コバヤシによれば、5人がニューヨークの警察署で顔を合わせ、その後で手を組むことになったのも、カイザー・ソゼが仕組んだことであるという。

翌日、カイザー・ソゼの名を聞いたフェンスターは逃亡するが、死体となって発見される。キートンは、カイザー・ソゼなど実在せず、コバヤシこそがカイザー・ソゼだと主張しコバヤシを殺そうとするが、恋人のイーディを人質にとられており、残る3人もそれぞれ身内を盾に脅される。

フェンスターを除く4人は結局、命令通りに船を襲うことになる。キートンは、なにかあったらお前だけは逃げてイーディに助けを求めろとキントに言い、船に乗り込むが、船内に麻薬はなかった。ホックニーとマクマナスは現場で何者かに殺され、キートンも銃撃され甲板の隅に追い詰められる。岸壁で隠れて船の様子を見ていたキントは、甲板でキートンがカイザー・ソゼ(と思われる何者か)に射殺されるのを目撃する。そして、カイザー・ソゼは船に火を放ち去っていった。

キントの語りが終わる。キートンはカイザー・ソゼに撃たれて死んだ、と述べるキントに、捜査官クイヤンは、キートンこそがカイザー・ソゼであり、死んだように見せかけたのだと持論を述べる。船が運んでいたのは麻薬ではなく「カイザー・ソゼの顔を知る男」であり、その男を消すことがカイザー・ソゼの目的だった、との推理がなされる。クイヤンは、身柄を保護する代わりに検察側の証人になるようキントに迫るが、キントは拒絶する。

キントの身柄拘束はその後まもなく解かれ、警察署を去っていく。しかし歩いていくキントの左手足には次第に麻痺がみられなくなり、更にはキントを迎えに来た車の運転席には"コバヤシ"が座っていた。一方、クイヤンは、キントの証言に出てくる重要な固有名詞の全てが、キントの尋問を行っていた部屋の壁に掲示されている書類などに書かれていたことに気がつく。例えば"コバヤシ"はクイヤンの持っていたマグカップの裏底に印刷されている製造会社の名前であり、その他の固有名詞は、壁の書類に見つけることができた。クイヤンは、警察署を出て行ったキントを慌てて追うが、もう見つからなかった


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