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『透明人間』:感想編

(サークルメンバー向け記事・サンプルとして年内一般公開中)

ハイ!観られた方どうでした?けっこう怖かったことないですか?

序盤の家脱出シークエンスの「犬のエサ皿蹴っ飛ばしちゃってカランカラーン!!」ってなった時、ちょっと漏らしそうになりました。

で、透明人間の「いるの?いないの?」っていうジワジワ来る怖さも良かったですよねー。

でも僕がいちばんこの映画で怖いなって思ったのは、映画が始まった時点からの「主人公の怯え様」でした。だからもうこれは透明人間以前の話になっちゃうんですけど、「いったいこのエイドリアンという男は、これまで主人公にどんな仕打ちをしてきたんだ!??」ってことですよね。言葉にすれば“デートDV”だとか“ハラスメント”とかってことなんでしょうけども、何にしても、「男の暴力ってあんなに女性を怯えさせて、その後の生活に支障をきたさせてしまうんだ」っていうことですよ。それでいて「その男の社会的な体裁はキープできてる状況」。その上、「周りの人も、それって女性の意識の問題じゃないの?って思ってるっていう状況。」これが僕はいちばんゾッとしました。ゾッとしながら僕は伊藤詩織さんの事件を思い出してました。

伊藤詩織さんの事件そのものの真偽については、当事者同士と司法の問題。でもその事件の周囲に、「それって女性の意識の問題じゃないの?」って言ってる人たちがいたし、それに乗っかった“匿名人間”たちがたくさん彼女を攻撃してましたよね。伊藤詩織さんは強く立ち向かったけど、もしかしたら内心はこの主人公くらいの怯え様になってたかもしれないよなぁって思いながら観てました。

だからせめて映画の中では、そういう男をギャフンと言わせてやっつけたラストにはスカッとしました!正直ね。あのジェームズって親友をも出し抜いて、1人で仕返しをやり遂げたのもアッパレでしたし。

人間ってのは「相手からは見えてない」って思ったら、平気で乱暴できちゃうような生き物なのかもしれない。それは現実社会のネットやSNSの差別や誹謗中傷見てると実感しちゃいます。しないように、されないように気をつけないとですよね。

…というわけで、無人島キネマnoteの「:感想編」はコメント欄を開放してます。気が向いたら映画の話してみてくださいねー。

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