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山中貞雄監督『人情紙風船』から『みぽりん』まで、関西映画館再開事情〜緊急事態宣言Day43

 明日、21日に大阪、兵庫、京都が緊急事態宣言解除となり、「緊急事態宣言Day○○」というタイトルは今日で終わりになりそうだ。関西の映画館も、シネコンはまだほとんど発表されていないが、ここにきてバタバタと、しかも22日から再開という知らせもどどっと届いて、うれしいし、身が引き締まる思いもする。映画館側も、一旦自粛し、オンラインで観ること慣れたお客さんがすぐに戻ってくるとは思っていない。お互いに感染予防策を施しながら、それでも映画館の魅力を出せるようなことを考えているはずだ。特にテアトル梅田は4月に30周年を迎え、元町映画館は8月に10周年を迎える。ライターとしても、今こそ力になりたいと切に思っている。

 実は今日、すでに京都では文化博物館内にあるフィルムシアターでの上映が再開している。山中貞雄監督『人情紙風船』という実に渋いラインナップ。日本のクラッシックを上映するフィルムシアターならではの、日本映画の原点のようなラインナップだ。そして、新作が公開できない今の思わぬ目玉として、シネコンで急遽上映が決定したのが、リモート短編『はるかのとびら』を発表したばかりの松本大樹監督長編デビュー作『みぽりん』。昨年11月、初めてのシネコン上映をしてくれた場所で、東宝系の大ヒット作が並ぶラインナップの中で見事凱旋上映を果たしている。きっとどの映画館の編成担当の方も、思いを込めて再開作品を選んでいると思うが、その気合いを目の当たりにした。以前のように、毎週必ず新作が入るという状況はしばらく厳しい中、どこが何を上映するのかも、じっくり見ていきたい。

テアトル梅田、シネ・リーブル梅田/神戸、シネマート心斎橋、5/22に再開!|関西ミニシアター再開状況まとめ。

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