2ヶ月間で北海道を一周した話-2~6日目 羊蹄山から稚内まで-

羊蹄山をおりた私は、北へ向かうことにした。

元々計画していたものではありますが、そう、利尻山に登るために北へ向かうのです。

羊蹄山の駐車場から、稚内のフェリーターミナルまでは425km。
そう、400kmを超える距離を運転する必要があるのだ。

東京から名古屋間よりも遠い距離なのだ。

北海道の広大な広さを感じるとともに、運転ばかりしているわけにもいかないため、少しずつ北上することにした。

この北上する道すがらでも、
日本で真っ直ぐで一番長い道路を通ったり。

オロロンラインを通ってひたすらに左に日本海を見ながら北上したり。
(余談だが、この道を走っている時にジムニーの燃費が20km/lを超えた。普段の道では12km/lなのに、だ。)

あいにく、移動の間はほとんどが曇りで、少し淀んだ雰囲気を醸し出していたのだが、それでもこれらのひたすら真っ直ぐな道を運転できるのは気持ちが踊った。

周囲の車も少ないため、ひたすらにアクセルを踏んで、周りの景色を眺めていれば良いのだ。

本州での運転では考えられないほどのゆったり加減だった。

この、周りを何も気にせず、ひたすらに運転を続ける状況はたまらなく好きだ。
アクセルをふかして、吐き出される排気ガスとともに、自分の辛いこと、悩んでいることが溶け出すような錯覚を覚える。

ひたすらに、このまっすぐな、気持ちのいい道を永遠に走っていられればいいのに。

そんな気持ちをいだいて、私は稚内にたどり着いた。

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