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船乗りという夢が身近に

Vancouverへ向かう船上で、お母さんの知り合いのおっさんにばったり会ってずっと話していました。船の話ばっかりしていると思ったら、タグボートのパイロットだということですが、彼は私のイメージしているタグボートの船長と雰囲気が違いました。Localのカナダ人なのに、作業服じゃなくてなんだか小綺麗な格好をしているのです。

夕暮れのバンクーバー島の遠景

なんでも、これから仕事に行くとかで、普段はジェットヘリで通勤しているなんぞ話されて、わたしはぽかんとしていました。船員っぽいジャケットを着ていたので、最初はBCフェリーの乗組員なのかと思ったけれど、ずっとカフェで食事してるし、途中から私が、うちの息子が船長になりたいって言ってるんだけどと話を振ったら「BCフェリーは良くない、うちの会社はいいぞ」などといい出すので違う船会社に勤めているということがわかりました。

BC州の旗とBCフェリーの旗

私のイメージでは、タグボートの仕事はきついし、低学歴だし、収入も大したことがないというものでした。古い考えかもしれませんが、船乗りは中卒です。直接の知り合いに船乗りはいないのですが、昔若い患者さんで船員学校に通っていた人がいて、彼の夢は東京湾でタグボートに乗ることでした。しかし、入学してまもなく難病を発症してしまい、学校側から実習や仕事がきつすぎるので退学して別の道に進むように勧められたという悲しい思い出がありました。船員の学校といえば、パワハラでいじめられたり実習船から逃げ出したり、自殺したりとあまりいいイメージがありません。

美しいサンシャインコースト

ところが、おっさんが言うには、タグボートの仕事は年間150日だけ働けば良くて、シフトも1日6時間、それでいて年収は85000ドルだというのです。私のイメージのポパイドセーラーマンとはえらく違う感じです。そもそもおっさんは、ポパイどころかブルーカラーにすら見えません。私はにわかに信じられず、また、ぽかんとしました。

おっさんは、雇用主の友達つながりで知り合い、職場はバンクーバー港なのに、何故かうちの近所に住んでいて、タグボートの仕事をする傍ら、趣味で庭木の剪定をしているのでうちにも時々来ているんだそうです。知らんかったー!休みが多いからわざわざ職場の近くに住まなくても良いのかもしれません。しかも、ジェットヘリだとバンクーバーまで15分だといいます。ジェットヘリで通勤するほど会社がリッチなのか???

で、実際船長になるにはどうしたらいいのか?と聞いてみると、すぐ近くに学校あるぞ、行くなら紹介するよ、とか、ライフガードとかのボランティアして奨学金もらったらいいとか、まずはブリッジマンから始めるんだなとかめちゃくちゃ具体的でした。おっさんの勢いだと、明日にでも紹介するような雰囲気なので、高校ぐらいは卒業させたい・・・と思った次第です。年収85000ドルって高いんだか安いんだかよくわからないし・・・だって、1〜2億の家を買うのに年収300000ドルくらい必要じゃないかしら?でも、やっぱ看護師のほうがつぶしはきくし、ナースプラクティショナーになったら年収100000超えるでしょうから、そっち目指したほうがいいかな?

などなど、息子はまだまだ若いので、夢は広がりますね。
石油会社に勤めてる知人の旦那さんは2週間働いて2週間休みでだっていうし、クライアントのお父さんは、ボートの格納庫やDockばっかり作ってる建設会社を経営しているし、カナダって色んな人がいて、面白い国だなー


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