息子もカナダで看護師を目指すらしい
来年度(Grade11)の科目選択をする時期が来た。
去年までは、教科と科目が今一つ良く分からなかったが、ちょっとわかってきた。
数学:数学基礎、の他に実務数学、微分積分基礎、ガチモン微分積分がある
Science:Grade11から、生命科学、科学、物理というふうに分かれる。
高校卒業に必要な教科と、大学進学に必要な科目が若干異なる。
受験がない代わりに、行きたい学部によって求められる科目が異なる。
requirementの科目の成績で選考される。
だから、入学に物理が必要だったら物理を取らなきゃならないし、生物が必要だったら生物が必要だ。ここを間違えると、多分希望の学部に出願できなくなるんだろう。
しかも、大学のシステムが日本とだいぶちがう。
日本だったら、医者になりたいなら医学部なのだが、こっちはまず学部でScienceかなんかを勉強してから、医学部に出願という流れみたいだ。わかりにくい。なので、その場合は高校の成績というより学部でどんだけ好成績だったかというのが問われるようだ。
高校から大学に入るには、学部によってrequirementが異なるので、engineeringやるなら、物理の成績必要。看護ならChemistryやBiologyが必要。なので、計画的に高校の単位を取る必要がある。
息子に、もう一度聞いてみる。
大学で何を勉強したいのか。
地球物理学なのか、教育学なのか、心理学なのか、医学なのか、ITなのか、デジタルアートなのか自然保護なのか、法律なのか。
「なりたいものがない」
だと。
私「夢ないのか?ママだったら、宇宙飛行士にも生物学者にも、医者にも考古学者にもいっぱいなりたいものあったよ」
息子「ママみたいに手を広げ過ぎたら、中途半端になるから」
私「中途半端いうな!」
息子「看護でいい」
簡単に言うけどさ−
カナダで看護学部は人気らしい。
倍率がむちゃくちゃ高いから、オールAが必要なんだと。
元ヤンでも看護師になれる日本とは違うぞ。
私「獣医とかは?」
息子「いいね」
私「牛の肛門に腕突っ込んだりするんだけど、それでもいいのかい?」
息子「犬猫いっぱいいるから、それはなくね?」
確かに、日本だったら犬や猫一家に1頭ですが、こっちは動物飼ってない家探すのが難しいし、むしろ多頭飼い当たり前。獣医も繁盛している。
日本の獣医は下手したら動物の殺処分に従事することになるかもしれんが、去勢手術が当たり前のカナダならそんな辛い仕事もないのかも。
日本の保健所実習の時、獣医さんの講義があって
「動物が好きで獣医になったのに、毎日動物を殺してる。ものすごく辛いから、ペットを飼うときには責任持ってください」
と訴えていた。
ま、でも息子は現実路線で看護なんだろう。
何しろ、他の職業のイメージがわかない。
社会に出たこともない高校生に、将来の仕事を考えさせてもわかんないだろう。
経験が重視されて、新卒採用がないカナダの就労システムは私もよく分からない。どうやったら、普通のサラリーマンになれるんだ?どうやってリーマンの経験積むんだろうなぁ?
転職が可能なこの環境もなぞ。
一流大学を出てるのに、知り合いの工務店で働いてたり、コールセンターでカスタマーサービスやってたりして謎。
パイロットだったのに、不動産業、観光業からの大工。工場労働者なのに准看護師。ウェイトレス、エステシャンからの介護士。シェフからのマッサージ師。
人生やり直しがきくという点では、一度コースアウトすると二度と正規社員に戻れない日本とは大違いだな。
でも、生活基盤の弱い移民にとっては手に職は必須だろうな。
そういうわけで、船乗りで看護師を目指してもらおう。
息子よ、オンラインゲームしてる場合じゃないぞ。
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