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【小説】 嫌われてもいい⑯〜キチガイの子〜

幼き日
佳世子はよく母に
連れられていた
母は学習教材の配達をしていたから
佳世子ちゃんはいつもおとなしくて
じっとお絵かきして待っていて
偉いわね
ってよく近所のおばさんに言われていたらしい
幼稚園の年少にあがる前まで
母の側にいつもいた

一軒家に生まれた佳世子だったが
周りにおないどしの子はいなかった
故に年少から幼稚園に行った

いつも幼稚園の先生のスカートから離れない子だった
肌が白く髪の毛もストレートで
ぽっちゃりしていたから
いつも他のクラスの先生にも可愛がられていた 
昔の日本人形にそっくりだった

でも、佳世子が休まる所なんて
生まれつきなかったんだときづいた

祐輔とのことは2022年11月23日事案にでも名前を
つけよう
あれから実家の佳世子の立場は変わった
ジョコとケンカしたり、
そう体調が悪い時は実家にいたが
帰れなくなった

ある日
ジョコが富士山の見える地域に住んでいた時
ジョコとケンカして警察がきた
警察が何度も佳世子の実家に電話や父や母の携帯電話に
かけたが出なかった
警察は所轄外だったらどこに行ってもいいという
警察だったから
佳世子は新幹線に乗せられた
わざわざ、スーツケースも警察官が新幹線まで
運んでくれた
君はこっちの人間じゃないんだとばかりに
まぁ、そうやって言っていたけど

父は言った
あんたとは縁が切れていると、、、。
そうして、
時が経ち、父は言った

家庭をおいてでも、親の介護をするのが
当たり前や

あっ、この人は
人を都合の良い人に扱うのだと
生まれてはじめて気づいた
45歳の夏みたいなあじさいが咲き誇る6月

佳世子の仕事が決まった日
母の日のプレゼントにと
ジョコが住んでいた富士山の見える場所で買った
変わった形の紫陽花は庭に捨てられていた

母は言った
紫陽花を庭に飾ってあげないと
佳世子の姉がくれた紫陽花は植えているのにと
そうしたら、父は紫陽花を庭に捨てたらしい

おい、お前にやったわけではない
と、話を聞いた佳世子はそう思ったが
父は
ワシの家じゃ
何してもかまわん
と、怒鳴る父と泣く母

母は骨が見えるほど痩せてきていた 
あんたが悪いのよっという姉
姉ではないけど法律上、姉か

姉は地獄のような毎日だったと
幼き頃からの実家でのことについて母に話したらしい
で、縁を切ったらしい

まぁ、父が弱ったら
出てくるだろうな
会いたくないけど

子供は親を選べない
偏見だろうか
キチガイが子供をうむという行為がまた
議論されると
やら、差別だの
と、言う人もいる
それを選挙に悪用する人だって出てくる

でも、私は問いたい
佳世子は子供をうまなくてよかったって


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