見出し画像

10月開始ドラマ、完走したのは? その1/3

10月期のドラマが終了しました。ほとんどのドラマの第1回目は見たはずで、そこから徐々に脱落して行きました。最後まで見たものについてまとめておきます。結構あるんですけれども。

この記事で取り上げた作品は全て完走しました。

ここに挙げた順番でまとめて行きます。

『消えた初恋』

うん。かわいかった。みんな優しくてよかった。こんな学校だったら、通うのつらくないねって思う。みんながこんな風にそれぞれの気持ちを、茶化したりすることなくストレートに受け止めて、真面目に考えて反応できたら、思いやり深い世界になるだろうなあ。現実は厳しいだけに、こういうドラマはホッとするし、必要。
ラストはハグが限界だったか… と若干残念ではあったけど笑、本作はそれでOK。

途中の感想はこちら→なんかいいとしか言えない『消えた初恋』

『最愛』

毎回宇多田ヒカルさんの『君に夢中』が入ってくるところで「おお」ってなってました。すごく良い曲だし、本作の世界観にも合っていて。
ストーリーはよく作られていてキャスティングも最高でした。方言が魅力的でスパイスとしてよく効いていて、グッとくる場面も二割増だった気がします。犯行がうまく行き過ぎている気もするけど、許容範囲内かな。ラストも余韻を残して正解。

『SUPER RICH』

キャスティングはいいし、初回もいい感じで、序盤はよかったのですが、最終的には期待していたような作品にはなりませんでした。お仕事ドラマだと思っていたんです。

会社が潰れそうになったり、身売りになったりと、山になるエピソードはあったものの、実際の仕事・ビジネスにはほとんど触れず、ちょっと物足りなかったです。特に後半は話が大雑把過ぎ。

潰れそうになり、一軒家で事務所兼住まい、というところからどうやって回復したのか、どれくらい回復したのか、の詳細こそが(私にとっては)重要でした。結局何したの?ってところが全然わからないままっていうのは非常に残念です。そここそがこのドラマの肝だと勝手に思っていたので。そんな簡単に盛り返せないでしょ、会社って。

では春野優(赤楚衛二)の成長物語だったのか、っていうとそれもほとんど描かれない。海外留学したけど、一瞬で「三年後」ってなって帰って来て、変わったのはトレンチコートだけ、みたいな… 中国語と韓国語ができるようになったっぽいことはのちに出て来ますが。実際に働いている場面がほぼない(あったのかな? あったとしてもほとんど記憶にない)のに重役になっていて、なんだかよくわからない。

では氷河衛(江口のりこ)と優の恋愛物語だったのか、っていうとそれもさほどのドラマなく結婚してしまうし、そこから先もさほどの問題もないし。仲良くて良いね、とは思うけど。
ずっと仲間としてやって来た今吉零子(中村ゆり)の衛への恋慕も、宮村空(町田啓太)と優との衛を巡る関係も、どこもさして深まることなく話題としてちょっと出てくるだけみたいな感じなんですよね。

韓国ドラマだったら『ミセン』『梨泰院クラス』『スタートアップ:夢の扉』『恋愛ワードを入力してください』(これは現在視聴中)、中国ドラマだったら『理性的な人生』、みたいな面白いお仕事ドラマを期待しちゃってました。
本当に期待してたんですよ。なので本当に残念。

『群青領域』

今時のSNSの問題などを取り入れつつ、ジュニ(シム・ウンギョン)や小木曽蓮(若葉竜也)をはじめ傷ついた人たちが、傷ついたあとどのように立ち上がって行くか、また、どのように自分らしく生きる道を見つけて行くかなどを描いた作品でした。想像以上のものは特になく、真面目な作品だなあって思いました。

『あいつが上手で下手が僕で』

長回しのスタイルも、登場人物たちのキャラもその演者たちもすごく良かった。世界観の勝利。ワンシチュエーションで面白いもの作れるという好例。8話で終わってしまうのが寂しかった。
7話で驚きの展開がありましたが、まあそんなのもアリでいいよね、って気に。
ドラマでありながら演劇の良さを再確認させてもらいました。(思わずヨーロッパ企画の演劇公演チケット買ってしまった笑)
本作は舞台にもなったようですが、そちらはどうだったのでしょうね。

『恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~』

原作者の方は、もともと弱視についてよく知って欲しくてこの作品を作ったそうです。本作はその意図の実現に成功しているのではないでしょうか。啓蒙くさくない啓蒙。もちろん何も知らない私たちが本作で知ることができたことはわずかばかりかもしれませんが、確かな糸口になったと思います。

赤座ユキコ(杉咲花)と黒川森生(杉野遥亮)の恋は可愛くてよかった。
一点だけ残念だったのは終盤の、黒川に正社員になるチャンスが訪れたけれど、その場合九州へ行かなくてはならない、というくだり。
ユキコは黒川に正社員になってもらおうと、別れを告げて突き放しました。それで黒川は正社員となり九州へ行き、3年後に(現実の時間ではあっという間に)東京へ帰って来ます。
このくだりは、どうも「うーん最後に一盛り上がり欲しい。二人を引き離して見ては?」的な匂いがするんですよね。「そうでもしなければ黒川は正社員のオファーを断るだろう」から、ユキコは黒川に別れを告げるのですが、どうもこれがユキコの性格に合わない気がしました。ユキコなら正面から黒川を説得するだろうし、それがわからない黒川でもない。なので、このくだり自体いるかな? 「健気なアキコが黒川を思うがゆえの別れ、ユキコを思うがゆえにそれを受け入れる黒川。3年間別れてたけどまだお互いが好きです=2人は一途で純粋です」っていう状況を作り出す以外に何かあるかな? と思ってしまいました。
2人が一途で純粋なことはそれまでの話の中で十分わかりますし、ユキコのキャラを曲げてまで入れる必要のないエピソードという気がしました。

* * *

さて、一言ずつのつもりが案外長くなってしまったので、残りは『10月開始ドラマ、完走したのは? その2/3』に譲ります。
よろしければお付き合いください。以下の作品についてまとめています。

『和田家の男たち』
『アバランチ』
『顔だけ先生』
『二月の勝者-絶対合格の教室-』
『それでも愛を誓いますか?』
『じゃない方の彼女』



この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?