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一次方程式で考えるドミニオン

この記事は「ドミニオンアドベントカレンダー」の企画で12月6日に公開しています。このような機会を作ってくださいましたうりはりさんにお礼申し上げます。この記事を見て下さました方はほかの方の記事も見ていただけますと幸いです。

(とはいえこの記事は特別な企画用というわけではなく、「ドミニオン最弱カード列伝③」の事前知識の説明用といったところです。)

今回はカード同士の強さの比較を一次方程式で考えたいと思います。初心者の方にも読んでいただけるように書こうと思います。

「鍛冶屋」って「堀」何枚分ですか?

鍛冶屋「+3カードを引く」 堀「+2カードを引く」

簡単ですね、鍛冶屋×2=堀×3。鍛冶屋2枚と堀3枚分が同じ価値です。鍛冶屋は4コストなので2コストの堀の2倍の値段です。そう考えると鍛冶屋は少し割高ですね。このようにテキストに書いてある数字を比較すれば強さを簡単に比較できます。この考え方は便利なので皆さんも使ってみてください。ではまた~

………….
違いますね。鍛冶屋はプレイすると3枚引けますが鍛冶屋自身が手札を1枚消費しているので手札は2枚しか増えていません。同様に堀は手札を1枚だけ増やします。手札を2枚増やすには鍛冶屋だと1枚、堀だと2枚必要です。

それならば「鍛冶屋=堀×2」でしょうか。これも違います。堀や鍛冶屋のような+アクションのついていないアクション(ターミナルアクション)は使用するとアクション権が減ります。なので堀で手札を2枚増やすためにはアクション権を増やす必要があります。

アクション権を増やすカードで代表的なものは村(+2アクション+1カード)です。ここでも注意すべきなのは、村は+2アクションと書かれていますが村自身が1アクション使うのでアクション権は一つしか増えていません

ここまでをまとめると、鍛冶屋とは「手札+2アクション権-1」、堀は「手札+1アクション権-1」、村は「アクション権+1」となります。アクションカードを1枚使う時点で手札1枚と1アクションを消費していることに気を付けましょう。

ゆえに「鍛冶屋=村+堀×2」です。

「鍛冶屋」は最新拡張を含めた中でも非常に強力なカードですが、「堀」は相当弱い部類のカードだと思います。(「最弱カード列伝」で紹介するか迷いました。)その理由が上の式で説明できるかと思います。

「+1カード・+1アクション」は基本

密猟者(+1カード+1アクション+1コイン)は「手札やアクション権を減らさずに1コイン増やす」カードだと言えるでしょう。例えば以下の式が成り立ちます。

金貨=密猟者+銀貨

このように「+1カード・+1アクション」のついたカードをキャントリップといいます。この「+1カード・+1アクション」の部分は計算では無視できます。

ここで練習問題

①研究所を村・鍛冶屋で表すと?
②白金貨を金貨・銀貨・研究所で表すと?
③玉座の間+鍛冶屋を村と鍛冶屋で表すと?





答え


研究所×2=村+鍛冶屋
村鍛冶は(村⇒鍛冶屋の順でプレイできれば)研究所よりコスパがいい。一方研究所は事故らないのが強み。
白金貨=金貨+銀貨+研究所
合計のコストは白金貨の方が圧倒的に少なくて済むが、1ターンに9金を出すのは難しい。(右辺は分割払いできる。)
玉座の間+鍛冶屋=村+鍛冶屋×2
両辺から鍛冶屋を引くと
玉座の間=村+鍛冶屋
玉座の間は対象のアクションに村を足した強さなので非常に強力。
参考として、「玉座玉座鍛冶屋鍛冶屋=村×3+鍛冶屋×4」も成り立ちます。両辺から鍛冶屋×2を引いて2で割ると、「玉座の間=村×1.5+鍛冶屋」なのでさらに価値が高まります。


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