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好きなCMでおすすめハラスメント

脱輪さんこんにちは!
久々に参加しますよ、おすすめハラスメント。
今回は好きなCMについて語って良しとのことで。
もうね、正直コレは私の為の課題なのでは?と思いましたよ。
なんてったって、私は一時期昭和のCMを鑑賞する事に熱中していた時期があったのですから。
私のTwitterの自己紹介にある「昭和文化をこよなく愛する」という性質も昭和のCM鑑賞好きから発生した趣味ですよ。話した事あったっけなー。
まぁナニハトモアレ聞いて下さい。

あ、でも紹介の前にちょっぴり自分語りをさせて下さいね。
昭和のCMに興味を持ったきっかけは小学生の頃だったと思います。
グリコ商品の専門店が大阪のどこかの駅の中にあって、そこではいつもブラウン管テレビでグリコ商品のCMが流れていたんです。流れていたのは昭和の白黒のCMばかりで、プリッツやマーブルチョコレート、ワンタッチカレーなど、今も発売中の商品が色々と。それらお馴染みの商品の誕生から間もない頃の様子がよく分かり、見ていてなんとも面白かったんです。行く度に時間の許す限り噛り付くように見ていました。

それから10年くらい経って、動画サイトが盛んになると自宅でも昔のCMの視聴が容易になりましたね。
初めはファミコンソフトのCMから見始め、それから身近な食品や家電のCM、更には怖いCMが多いことで有名なACのCMも見漁りました。
あと、数は多くないんですがCMのDVDというものもネットで購入可能になり、気になる商品を入手して鑑賞するようにもなりましたね。
さ、本題!そのたくさん視聴した中で私が特に好きな昭和のCMを3つ紹介したいと思います。

1つめは資生堂の化粧品のCMです。
特に1965年制作の『タンゴ』(商品:スペシァル口紅・プレスドパウダー)が大好きです。

前提として、化粧品のCMというのは女性が見るととても気持ちが高まるもので、画面に映る美しい女性に抱く強い憧れ、魔法の変身グッズのようなアイテムの見た目や効能が心を奪って止みません。そんな化粧品のCMはテレビの画面が白黒の時代から存在しますが、その頃のCMというのが特に良くて、白黒故に言葉での説明が多いんです。色の表現が画像に無い為、いかに言葉で魅力を伝えるか、その語彙力や創意工夫が光りまくりなのです。このCMもその性質に漏れず、使用方法まで丁寧に教えてくれます。
そして、この頃のCMはまるで色が浮かび見えてくるような映像や説明を使用しているというか、白黒を超えた表現に努めている様子が見られ、それはそれで感心と感動を覚えてとても良い感じです。しかし、この『タンゴ』というCMはその逆を行っていて、放映されるのが白黒の映像であることをよく活かした映像美がめちゃくちゃカッコ良くて素晴らしいんですよ!特に女優さんが帽子をクッと下げるところ!マジでオシャレ。ポスター欲しい。それと、どこで停止しても絵としてカッコイイ映像が、当時の技術を総動員して不思議に動くところも見ごたえがあります。タンゴの音楽に合わせて踊る二種類の化粧品の表現も素敵だし、「オシャレが済んだら舞踏会へ!」というようなシンデレラ的な表現も本当に痺れます。
資生堂のCMは他にも工夫たっぷりなカッコイイ作品がたくさんあるのでかなりオススメです。特に杉山登志という「CM界の黒澤」と言われた監督の作品はどれも素敵です。作品をまとめたDVDが発売されているので、そちらで鑑賞すると一番お手軽に堪能出来ると思います。是非!

2つめに紹介したいのは、昭和のCM好きには有名すぎる作品かもしれません。しかし、私にとっては過去一番で感動したCMなので絶対に紹介したい!
1982年制作のナショナル『光のメニュー』。

このCMは美しいの一言に尽きます。
ショパンのノクターンNO.1が流れる中、果物や野菜の皮を剥くと中からまばゆく光る電球が出てきて、最終的には電球と蛍光灯のみで作成されたフルーツバスケットが画面いっぱいに映る。その不思議さ、アイデア、映像の美しさは私の心を鷲掴みにしました。
また「太陽が育んだみずみずしさを明かり達は夜のものにしてしまった」という出だしのナレーションも詩的で心にじんわり染み渡るような素晴らしさがあり、CMの美しさをより引き立てているように思います。
ACC(全日本シーエム放送連盟)やカンヌ等、様々な場で数々の賞を獲得したというのも納得のこちらのCM。もう、これ以上は語りません。とにかく頭を空っぽにして再生ボタンを押してほしい。早くその美しさに心を撃ち抜かれて私と同じ感情になってほしい…!
今でもたくさんの人の目に触れてほしいと願うこのCMは、私が特別オススメしたい作品です。

3つめは私が1番好きなCM…というより、私にとって1番思い入れのあるCMです。
1981年制作のAC(公共広告機構)のCM『人影なし(軍艦島)』。

警告内容を身近なものにする為に映像的な怖さではなく、内容をもって精神的に恐怖を与えてくるACのCM達ですが、このCMも怖いもの見たさでACのCMを見漁っていた頃に出会いました。
「資源を大切に」というメッセージを伝える内容のCMでほんのり怖めな作品なのですが、そのメッセージ以上に軍艦島という実在する無人島の存在を知れた事が私にとって価値の大きいCMでした。この出会いは私にとって運命的な威力があり、そこから私はしばらく軍艦島について調べる事、写真集や映像を観る事にハマってしまいました。
今では世界遺産となっているので軍艦島についてはご存じかもしれませんが、一応説明を。
軍艦島は石炭を採る為に人が集まった島で、炭鉱が閉鎖すると共に無人島と化した長崎県に実在している端島(ハシマ)という島のことを言います。島の外から島を見ると、狭い土地に密集して建てられた建物も要因となり、まるで軍艦のように見えることから“軍艦島”と呼ばれるようになりました。その美しいシルエットにも魅入られますが、何より魅入られたのはこの島に存在したロマンと残された哀愁。その部分を的確に表現したこのCMは私の心にブッ刺さりました。
ロマンについて説明しましょうか。かつて軍艦島は世界一の人口密度を記録した地域でした。日本一ではないですよ、世界一。故にこの島には日本のハイテク、エンタメが大集結したといいます。島の大きさは想像以上に大きくない、周囲1.2km。その広さの敷地に数多くの鉄筋製大型アパートに加え、某ショッピングモールの如く商店も映画館も遊戯場も飲食店も、本当に何でもあったというのです。学校や病院、神社もあり島は活気に溢れていたといいます。火葬だけは隣の島で行っていたそうですが、それも何だか想像力を掻き立てられるというか、魅力を感じますよね。そんな感じで本当に様々なものが集結していた場所だったのですが、そんな夢のようなところは当時本土にもありませんでした。本土の国民が持っていないような高価な家電を所有する島民もとても多かったそうです。確実に日本一の地域であったと私は思います。しかし、そんな場所が今は廃墟。だーれも住んでいない。建物も崩壊が進みボロボロです。これをロマンと言わず何と言いましょうか。そして日本一賑やかだった場所が信じられないくらい静かな場所になっている。島のあちこちに残された生活用品の数々が「ここに人の暮らしがあった事」を静かに語り続けている。このことに哀愁を感じない人がいるでしょうか。
その事実に魅了された私は一度軍艦島に上陸する為の一人旅をしました。と言っても実際はツアーに参加して行ったのですが、今でもあの時の感動は忘れられないですね。かつてココに世界一があったのかと周囲を見回しながら、なんとも複雑な感情を全身で受け止められた感動がそこにはありました。あの土地ではあそこでしか聞けないコォーという音がします。今もあの音は聞こえるのでしょうか。30号棟という最古の建物が崩壊してしまう前にもう一度行きたいな…。

というわけで、私の好きなCM3選でした!

…と言いつつ、うーん、ここで終わっても良いんですけどぉ…もう一つ語らねばいけませんねぇ、私が最近うっかりホイホイされたCMの存在を!
これは昭和のCMではなく令和のCMなのですが、「CMとは!広告とは!こういうことだよな!!」という経験をしたのでそのお話。
深夜のテレビやYouTubeで流れていたのですが、
「♪知ってる?わたしはケモガール!」と衝撃的な問いかけを行う出だしで、猫耳を生やした可愛い女の子がラップっぽい歌を歌う愉快なCM。

それは『レッド:プライドオブエデン』というソーシャルRPGゲームの宣伝だったのですが、そのインパクトの虜になった私の脳内では暫くこの“ケモラップ”が流れ続けることに。その後2日間悩んでそのゲームをダウンロードしてしまいました。あぁ、5年くらいソシャゲとさよならしていたのに、もうソシャゲはしないと思っていたのに…ですよ!もう、なんてことだ!!見事にCMに釣られてしまった!!
紆余曲折しながらも、あと数か月で3周年を迎えるこのゲーム。キャラは可愛いし、ストーリーは良いですし、ゲームシステムもめっちゃ面白いですよ。リリースから変わらぬ愛をもって楽しんでいますし、これからも楽しく遊んでいきたいです。あ、もし機会があればまたこのゲームの魅力についてウザ語りをさせていただきますね!(にっこり)

あれ?えーっと、つまり何が言いたいかって?
コホン。
CMとは短時間で商品や警告等をお知らせする為の媒体ですよね。カッコイイもの、面白いもの、美しいもの、可愛いもの、歌が特徴的なもの…色々なCMがありますが、要は心にブッ刺さったもん勝ちなんですよ。良くも悪くも記憶に残ったらその内容は認知されるわけで。何かを成しえる為にはまず認知される事が大切。今回紹介した4つのCM(特にプラエデのCM)はその点でも評価したいな、と。
そういうこと!
それにしても観ていないCMがまだまだ果てしなくあるので、これからも生涯の趣味としてのんびり感動を重ねていきたいですね。

さ、そろそろ失礼します~。
また脱輪さんの心にブッ刺さったCMも教えて下さいね!ドロン!


※“お茶代” 2023年3月課題 by.脱輪氏
『脱輪におすすめハラスメント!CM編』
に参加しました。


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