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「悪い会社」には良い人財は集まらない

 中小企業が人財難に陥る理由とは、「悪い会社には良い人財が集まらない」という一言に尽きるだろう。

 では悪い会社とはどのような会社なのか? それは「社員を軽視している会社」です。

 いつまでも3K労働(「きつい」「きたない」「危険」を表す言葉で、 それぞれローマ字にすると、「Kitsui」「Kitanai」「Kiken」となることから、頭文字のKが3つで「3K」と呼ばれるようになった)の労働環境を改善することなく、いつまでのそのような過酷な状況で労働させている会社は悪い会社=ブラック企業ではないでしょうか?

 クーラーがない場合、工場内に扇風機を回しても熱風が吹きつけるような劣悪な環境下で、汗をダラダラかきながら働いているのです。

 工場での仕事は商品の製造や仕分け、運搬作業など肉体労働的な面もありますから、暑さが余計に体にこたえます。

 そんな環境で社員をいつまでも働かせることが私には信じられません。

 そうした会社の経営者は、人よりもお金の方が大事だとでも思っているのでしょうか・・・。

 もちろん商品を粗末に扱ってもいいという意味ではありませんが、経営者が一番に考えるべきは当然「人」であるべきです。

 社員が商品の出入荷の管理をきっちりやってくれるからこそ、会社は利益を追求することができるのです。

 経営者はこの当たり前の事実を忘れてはなりません。

 製造現場の環境改善で言えば、働く人を最優先に考えて工場全体の空調管理を徹底するのが大前提です。

 そのうえで、人がいない夜中も含めた24時間体制で空調管理を行えば、人に優しく、商品にも優しい工場づくりが可能です。

 経営は一事が万事と思われている方が多い様でしょうが、代表者が社員を軽視していれば、その姿勢があらゆる場面で現れるものです。

 特に現場の距離が近い中小企業の場合、社員は経営者の一挙手一投足を本当によく観察しています。

 中小企業の命運は経営者にかかっているからこそ、経営者としての資質や能力が備わっているかどうか?を社員は見極めようとしているのです。

 社員から「うちの社長は自分たちを軽視している」、「うちの社長はお金の亡者で自分達には還元しようとしない」と見られた場合、次第に経営者に対する社員の気持ちは離れていきます。

 そうした社内の評判は外部にも聞こえていくものですから、募集を出してもさらに応募が集まらない会社になっていくでしょう。

 社員の姿は経営者の鏡とも言われるように、社員の働く姿勢や能力は良い意味でも悪い意味でも経営者次第です。

 中小企業の場合、人財が定着しない根本原因は自らにあるということは、決して忘れず、心掛けを持つことが大切だと思います。

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