商業主義、あるいは虚構

ぼくたちの世界は奪われている
商業主義によって

流れ行く世界を
窓から切り取ろうとする時

誰もぼくを見ない街を
根なし草のように彷徨いたい時

いつもそれは主張する
こっちを見て!ほら!
そんなものはうっちゃって!

そして気付くといつも
明滅する虚構に目を預けている

否、きっとある人たちには
このがらんどうが世界そのものなのだろう
ぼくにはわからないけれど

今日もぼくは
実態のない存在の間を歩く
世界を奪われながら

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