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音楽制作の景色が変わった話

こんにちは。CHU-TEA-COKEです。
先日、音楽配信をしようと思い立ち1曲を完成させて無事、音楽配信をスタートできました。

この曲の制作過程で、自分自身の音楽制作に対する姿勢、見える景色のようなものが変化しました。今回のnoteでは、そのことを書きたいと思います。

私は、作詞、作曲、打ち込み、ギター演奏、ミックスダウン、マスタリング、リリックビデオ作成までを一人で行います。多くのボカロPがそういう感じだと思います。リリックビデオで使用するイラストはピアプロでお借りする形でした。

配信のためにはジャケット画像を準備する必要があります。今回は音楽配信ということで商用利用になります。楽曲のPVに使用して良いというイラストでも商用利用を禁じている絵師の方も多いので、今回はイラストを発注することにしました。ココナラというサイトでジャケットのイラストの発注を行いました。
そのとき、ココナラに楽器の打ち込みや演奏を行ってくれる方がいらっしゃることを知りました。いままでそういうものはプロのレーベル経由でしかできない物だと思っていたので私のようなアマチュアミュージシャンには縁のないものと思っていました。しかも思ったよりもリーズナブルな金額で請け負っていただけるということに驚きました。
 試しに自分の苦手なドラム部分をココナラの出品者の方にお願いしてみました。
 ほんの数日でデータが納品されました。しかも私には到底つくれないきちんとしたドラムの打ち込みデータでした。今まで頭を抱えながら何日もかけてもしょぼいドラムトラックしか作れなかったので、こんなに手軽に高クオリティのものが出来上がるなら、これからはドラムトラックは外注するしかないな。と思いました。
 そうなると素晴らしいドラム演奏に比べて私のピアノの打ち込みがチープに感じられるようになりました。そしてピアノもココナラで外注しました。これまた素晴らしいピアノ演奏が納品されて驚きました。私の楽曲が素晴らしい楽曲に変化していくことに喜びを感じました。
 ボーカルはAIボーカルであるNEUTRINO MERROWを使用していましたが、ここまで来たら歌い手の方にお願いしようと、これもココナラでお願いしました。
 そしてこれまた素晴らしいボーカルが納品されました。
 ここまでのところで楽曲はかつてない素晴らしいものになっていました。自分でミックスダウン、マスタリングしたものを聴いて感動していました。
 結局ミックスダウンとマスタリングもココナラで外注しました。

 そして完成品として今回のリリースになりました。

 今まで全部自分で行なっていた楽曲制作のうち2/3くらいを外注したようなイメージです。私は作詞作曲とギターしか弾いていない。「私の曲です」というのに抵抗を感じるくらいです。

 私が就職したばかりの頃に上司が「餅は餅屋」とよく言っておりました。自分でできる事でも専門家に頼んだ方がよい結果が得られる。という意味と捉えています。(ちなみに私は学生時代に餅屋でバイトしたことがありますので「餅は餅屋」という意味がとてもよく理解できます。)

 今回の楽曲制作において私の立場はディレクターとかプロデューサーのような立場だったのだろうなと思います。ボカロPのPはプロデューサーのPでしたね。でも私はずっとギタリストとして楽曲制作を行なっていたように思います。それが今回の楽曲制作で初めてPになれたのかもしれません。

 今回の楽曲制作を経験したことで、今後の楽曲制作のスタンスは変わってしまうと思います。
 私はギタリストなのにギター演奏さえ外注しようか。というくらいになっています。ギタリストとしての自分の主張よりも楽曲のクオリティを優先するという立場になったように思います。

 今までは普段から「ギター欲しいな」「ギターのエフェクターやアンプも欲しいな」「ベースギターも買っておきたいな」「音楽ソフトのプラグインも欲しいな」と言った欲求がありましたが、外注するなら音楽ソフトもベースギターも何も要らないな。外注する資金にするほうがコスパがいいな。と考えるようになっています。

 私はアマチュアのミュージシャンですが音楽の景色が全く変わってしまったように思います。

 私は現在52歳で今回の楽曲制作は「思い出作り」「一生に一度くらいきちんとしたクオリティのものを作ろう」という趣もありました。
 今回の楽曲制作は今までで一番楽しかった。それなりに苦悩した部分もあったけれど、とても楽しかった。この数ヶ月の高揚感はすごかったです。出来上がったものも高クオリティで満足。今までと違って少しお金がかかったけれど、ギターや音楽ソフトの購入金額に比べれば全然コストはかかってない。

 最後の思い出作りと思ってましたが、次も作ってみてもいいかな。と思っています。もう、創作能力は枯れている感じで新しい曲を生み出すことは出来ない気がしていますが、今まで自分の作った愛おしい曲をリメイクしたいなと思っています。

 音楽配信でお金が入ってくれば、次の曲の資金に。なんて夢を見ていましたけどさすがにそんなに甘い世界ではない。

 「夢を見ていたんだ 僕は一人きりで」

 これは「アノプールデ」の歌詞の一部です。よかったら聴いてやってください。


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