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今後の「ものづくり経営」を考える

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中産連では創立75周年記念事業として、「原点回帰-新たに生み出すもの、変わらず強化するもの-」をテーマに、ものづくり経営トップ向け特別セミナーを開催しています。そのセミナーを中心… もっと読む
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新たな価値を生み出す「両利きの経営」のススメ 第2部 新事業創出に向けたアプローチ

今回も、「新たな価値を生み出す『両利きの経営』のススメ」のご講演をいただいた五藤宏史様にその内容を詳しくご紹介いただきます。 第1部では、「中小企業における両利きの経営」の成功に向けた取り組みのポイントの解説をいただきました。第2部では、「新規事業創出に向けたアプローチ」について解説いただきます。 1.自社の「見えない資産」の把握自社の強みに関する認識とそれに基づく戦略は、企業の大小を問わず、経営の基本となっています。経営資源に制約のある中小企業では、その重要度は特に大きい

新たな価値を生み出す「両利きの経営」のススメ 第1部 中小企業における両利きの経営

『原点回帰-新たに生み出すもの、代わらず強化するもの-』をテーマにした「ものづくり経営トップ向け特別セミナー」の第1弾として「新たな価値を生み出す『両利きの経営』のススメ」を開催しました。 今回は、ご講演をいただいた五藤宏史様にその内容を2部に分けて詳しくご紹介いただきます。 第1部では、「中小企業における両利きの経営」の成功に向けた取り組みのポイントを解説します。 1.両利きの経営とは「右手にカメラ、左手に事務機」 「両利きの経営」という言葉を初めて耳にした時、私の頭に

新事業を成功に導く『稼ぐ力』の重要性

はじめに皆さんは「両利きの経営」をご存知でしょうか? 両利きの経営は2016年にアメリカのチャールズ・A・オライリー, マイケル・L・タッシュマン氏他により提唱された理論で、2019年に日本で翻訳版が発行され大きな話題を呼び、現在に至っても様々な場面で取り上げられています。 本理論は、「主力事業の絶え間ない改善(知の深化)」と「新規事業に向けた実験と行動(知の探索)」を両立させることが重要であり、成功を収めた大企業が新興企業に敗れ低迷する「イノベーションのジレンマ」の処方箋