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Sarkar

Sarkarは2018年に公開されたタミル語の映画。主演はタミル映画界のスーパースターであるビジャイ。インドのみならず世界で公開された。ロケ地はインドのタミルナードゥとアメリカのラスベガス。

あらすじ

スンダルはアメリカで成功を収めたビジネスマンで、目をつけた競合企業を叩きのめすビジネス手法から「コーポレート・モンスター」と呼ばれていた。そんな彼は出身のタミルナードゥ州の選挙の投票のために一時帰国をするがも何者かによって不当に自分の票が投票されていることを知る。誰の陰謀なのか。スンダルの戦いが始まる。

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インドの選挙事情

13億人の人口を抱えるインドは選挙をするのも一苦労だ。インドでは18歳以上に選挙権が与えられ、昨年の総選挙では9億人以上の有権者がいた。そのため投票日も地域によって異なり、全ての有権者が投票するまで1ヶ月以上もかかる。勿論、選挙にかかる費用も桁違いになるのも容易に想像できる。本作品では州レベルの選挙であるが、人々の投票に対する意識は高く、選挙後にはオフィスのほとんどの人たちの左手の指には投票が完了したことを示す黒い印が残されている。

厳しい映画検閲

インドの映画は政府の検閲を通った部分のみが公開される。大人なシーンや血が飛び散るグロテスクなシーンはカットされ、Fワードのような教育上好ましくないセリフは無音になる。そのためインドの映画館でハリウッド映画を見ていると違和感があることも少なくない。そしてその他にもSarkarのように選挙制度に対する疑問を投げかけるような現政権が嫌がりそうなシーンも当然カットされる。インド人は気にいると何回も同じ映画を見にいくが、同僚によると公開直後と1週間後でカットされたシーンがあったという。それは前州知事を間接的に批判するシーンや選挙グッズを燃やすシーンなど。まだまだ自由に表現することは許されていない。

スーパースタービジャイ

ビジャイはタミルナードゥ州で知らない人はいないのではないかという大人気のスーパースターである。ラジニカーントが有名なのは日本の人々にも知られているのかもしれないが、後継者的な位置付けなのがこのビジャイ。熱狂的なファンは「ビジャイファン」という。ダンスとアクションに秀でていて、彼が出演するとその作品は大ヒットする。

予告編ビデオ


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