見出し画像

Barfi!

Barfi!は2012年に公開されたヒンディー語の映画。インドのみならず世界で記録的な興行収入を収め、数々の賞を受賞した名作。主演を務めたランビール・カプールはインド映画界で深い歴史をもつ名家のカプール家出身。そしてプリヤンカ・チョープラやイリアナ・デクルーズが女優として起用された。

あらすじ

インド北東部のダージリンに住む主人公のバルフィは耳が聞こえず、話すことができない。数々の彼のいたずらに周りの人々は手を焼くが、バルフィの持つ天性の明るさからどこか憎めない存在になっていた。そんな彼が自閉症の女性ジルミルの失踪事件に関わった容疑で警察に捕まってしまう。そしてそこにかつてバルフィと出会い惹かれながらも両親の反対で資産家と結婚したシュルティも駆けつける。バルフィ、ジルミルそしてシュルティの運命は?

画像1

セリフの少ないストーリー

バルフィとジルミルには言葉でのコミュニケーションがない。身振り手振りや表情で自分の希望や感情を表現する。映画といえば少しオーバーなセリフで愛情を伝えたりすることが多いように思えるが、この作品にはそのようなセリフが当然なく、二人の卓越した演技力で観ている私たちにも彼らの心優しさが伝わってくるのだ。勿論歌を歌うシーンやカッコいいダンスシーンがあるわけでもない。いわゆる代表的なインド映画が苦手な人や飽きてきている人にはオススメしたい。

美しい音楽とダージリン

ダージリンはインドの北東部に位置し、豊かな自然に恵まれている。デリーやムンバイに見る溢れるような人混みもなく同じインドとは思えないような美しい景色が本作でもとても印象的である。そしてそうした「インド離れした」といったら誤解を招きそうであるが、日本の人々がインドといって連想するようなデリー、ムンバイの景色とは大きく異なる舞台に合わせている音楽もまた見所。ひと昔前のフランス映画を思い出させる優雅な音楽がものすごくマッチしている。

シュルティがバルフィに見出した幸せ

シュルティは結婚前に避暑のため家族と訪れたダージリンでバルフィに出会う。すでに資産家と婚約していたがバルフィの純粋さ、心優しさに惹かれていくのだった。しかし両親の世間体もありバルフィとの関係が続くことはなくコルカタへ去ってしまう。それからも彼女は愛情に欠けた夫との関係に悩み続けるのであった。一体幸せとはなんなのか。バルフィとジルミルの関係性も勿論大事だが、バルフィとシュルティの関係性も私たちに強いメッセージを与えてくれる。

予告編リンク


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?