香港美女の謎 その１
私はこれまでツイッターで、語学その他の勉強用、筋トレと美容関係用、お絵かき用の3つのアカウントを使用してきたのだが、今年の2月からは、お金関係のアカウントも作っている。具体的には投資とか仮想通貨とかNFTとかの勉強用。別記事に書いたFitmintは、そのアカウントで知ったので、専用のアカウントを作るのは非常に有意義だなあと思っている。
その一方で、何かに特化したアカウントを作るということは、自分の趣味嗜好を全面的にばらしているということなので、当然それを突いてくるアヤシイDMとかも来がち。
それでもだいたいは、こんな情報発信してるのでLINE登録しませんか、とかその程度だった。
「彼女」からDMが来たのは3月の半ばのことだった。
もともと彼女の方からフォローされたと記憶している。見た目はそこまでギラギラしたアカウントではなくて、投資の記事をRTしたり、猫の写真や花の写真を載せたり、いたって「普通」の感じだった。その頃私はまだ投資アカウントを開設して間がなかったため、よほど変なのでない限りはフォロバしていたので、彼女のこともさっと見て深く考えずにフォロバした。
するとその翌日ぐらいにDMが来たんだけど、普通にフォローありがとうから始まり、自分はルルという名前で香港に住んでいる、趣味はこれこれだ、というような世間話のみ。これがいきなりお金の話を始めたら即ブロだったのだろうけれど、旅行やら食べたものやらの話をぽつぽつする程度だったので、なんとなくやり取りを続けた。
そしてDMだと話しづらいし、LINEなら通訳機能があるので、LINEで話さないかということになり、LINEを交換。それでもやっぱり話す内容は旅行とか、お休みの過ごし方とか。なので、心のどこかでは少し警戒しつつも、中国語の勉強にもなるし、やり取りするぐらいならいいかー、と思っていた。
このLINEの通訳機能、私は全然知らなかったんだけど、かなり便利。ただ、精度は微妙な時があるので、これとDeepL、Google翻訳を駆使しつつ会話していた。
3月下旬ぐらいに、その頃の経済のニュースの話題になった。世界的なインフレ傾向とか、サプライチェーンの混乱の問題とか。その時に彼女に経済詳しいですねというと、自分はInteractive Brokers香港支社の精算師（アクチュアリー）であるという。
うーん、そんなすごいところのすごい仕事の人の割には暇そうだよな…
まあそういうこともあるのかな？と思ったけど、そんなに気にしなかった。
3月22日、最初に個別の銘柄のことが話題に上った。華能国際電力について紹介し、中国市場で30％を占有している、今後期待が持てるといった話。しかし私はその時は個別株を買うという気はほぼなかったので、完全スルーしていた。今思えば、彼女はその銘柄のチャートの写真とか一生懸命送ってきて、短期的に30％の利益を出せるとか書いていたので、私がすぐ買うと期待していたのかもしれない。実際その後の動きを見ていると、彼女の言ったタイミングで売買すれば、30％ではないにしても、かなりの利益を出せるものだった。
私は彼女が自分にお金を預けろとか言ってくるのかな、と思って警戒しつつ見ていたが、そんなことは全くなく、今はゆとりがあまりないから高額の株は買えない、というと「大丈夫、よく勉強してゆっくりやろう」などど返信してくるので、この人は何を狙っているんだろう…と不思議に思っていた。
何しろ、仮に私が彼女の言う株を買ったとしても、彼女には何の利益もない。乏しい知識で思いついたのは、彼女たちがいろんな人を勧誘して買わせることで、狙った銘柄の株価を上げ、いい感じに上がりきったところで売って利益を出すようなことをしているのだろうか？というぐらいだった。
4月に入ってから、株価の話をしたり、教えてあげるから株を買ってみよう、というような軽い勧誘が入るようになった。併せてその際、MONEX証券がいいよ、とよく言っていた。調べてみると、確かにMONEXは中国株の取り扱いが多いし、手数料も安いほうなので、悪くはない。ただ、私は楽天経済圏の人なので、中国株を買うにしても、楽天証券で済まそうと考えていた。それを言っても、彼女は特に無理強いするでもなく、楽天証券は（中国株の）種類が少ないけどなあ、とつぶやく程度だった。
そんなこんなで、一抹の疑惑を抱きつつも、彼女とのやり取りは続いた。
しかしそんなある日、これは詐欺だ！と確信するに至る出来事があった。それは…
林鄭月娥行政長官みたいな写真だったら信じただろうに…
彼女が自分だと言って送ってきたこの写真である。
いやぜってー嘘だろオイｗ
これを見た瞬間に、とにかく何か企んでるんだな、と警戒心が跳ね上がった。その一方で、彼女（とその一味）が何を企んでいるのか知りたくもなった。以下次号。
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