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気管支肺胞洗浄で失敗したくない人へ

気管支肺胞洗浄(BAL)はびまん性肺疾患や感染症の診断のために気管支鏡下に行われる検査です。一般的にBAL回収率が30%未満であると検体不良と見なされ、検査結果は参考値となります。
回収率不良の因子は高齢、男性、中葉舌区以外の気管支を選択、COPDがリスクになると報告されていますが、検査する標的気管支についての評価はされていません。
そこでBAL検査を行った症例を収集し、標的気管支についての評価を行いました。

BAL検査を行った338例を対象に気管支壁の面積とBAL回収率が30%未満の関係について検討しました。

SYNAPSE VINCENTを用いて、BALを行った気管支壁の面積を比較してみたところ、BAL<30%群で有意に気管支壁が薄いという結果がでました。

気管支壁の面積は、ターゲットとなった気管支の内腔の短軸/長軸、外径の短軸/長軸が検出されるので、楕円の面積の公式を使って気管支壁の面積を求めました。それを5スライス切って、平均したデータを使用しています。

また過去の報告と同様、高齢、男性、中葉舌区以外の気管支を選択、COPDがリスク因子になりました。

BALの失敗理由の多くは気管支の虚脱が多く、当研究の結果から、気管支壁が薄いと虚脱しやすくなるのではと考えました。
SYNAPSE VINCENTは色々できて面白いのですが、めちゃくちゃ時間かかって大変でした、、、


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