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伊藤詩織:再びの「日本の秘められた恥」

先日、偶然ネットでBBCドキュメンタリー「日本の秘められた恥」2018 を発見しました。この動画はネットから消えていた。これを視聴したい方は「日本の秘めれた恥」VEMEO で検索して下さい。部分的英字幕ですが無料。私は2018年にこれを見て、印象を拙ブログに書いた。しかし今回見直すと、全く違った印象となり、自分でも驚いている。原因は事件をかなりリサーチしたことにある。

まず、詩織さんの表情について。このドキュではほとんどのシーンで左側の顔が大きくクローズアップされていた。なぜかというと、詩織さんの顔の右と左には表情に差があった。英語の発音には口の周りの筋肉のテンションが必要だが、詩織さんのは左側が非常に顕著で、高揚するとチックの様に引きつっていた。唇も全般的に左上がりだ。結果として左側の表情がより生き生きして情感豊かに見えてくるわけです。

詩織さんの中学生時代の長期入院は頻繁な失神症が原因とつい最近新作エッセイ集で公表していた。フツーとはかなり違う詩織さんの言動について、さまざまな憶測が出ていた。その中に病名が伏せられていた中学時代の長期入院によるトラウマが影響しているのでは、というのがあった。左右の顔の格差がこの失神症の後遺症なのかどうかは私には全く見当が付きかねます。このテンションは日本語を話している時には目立たない。日本語は発音に唇周辺の筋肉のテンションを必要としない珍しい言語です。このテンションが効いていて、詩織さんの英語の発音は日本人としては並外れてきれいに聞こえる。特に詩織さんの英語には日本語訛りがほぼ消えている。詩織さんが日本に住んでいて高校も日本だったということを考慮するなら、本人の努力も相当なものだっただろうし英語学習の素晴らしい成果といえる。

このBBCドキュのテーマである山口氏VS.詩織さん準強姦事件の核心は直接証拠がないことだ。英語で、"she said, he said " という男女関係の典型で目撃者も物的証拠もない。日本語の、夫婦喧嘩は犬も食わぬ、と同類。これはこのドキュメンタリーでも事件の基本線としてはっきり提示されている。しかし詩織さんの見事なパフォーマンスにカバーされた格好で、視聴者の気持ちはどうしても彼女の方に傾いてしまうようだ。
このドキュメンタリーがフェアであったかどうかについては議論の余地がある。

このドキュは山口氏との運命の出会いでスタート。ここでははっきりしないが、著書Black Box 、この記事ではBB、では山口氏の姿を2013年の9月にキャバクラで最初に見た、と書かれていた。その時、彼が当時TBSのワシントン支局チーフであったことを相手していた客から偶然知らされた。
詩織さんはNYの苦学生、という触れ込みだったので、何を勉強してる、ぐらいは尋ねられただろうし、ジャーナリズム、と客に興を与える答えをすることはありそうなこと。誰も本当の事をマジに言ったりしないのが水商売の流儀というもの。詩織さんの専攻は写真だった。芸術学科の学生で米のジャーナリズム専攻とは一線を画していたが、日本人客にはそんな事はわからないし、人の事などどうでもよい。
ドキュでは、その後詩織さんはグーグルでこの男の名を検索、安倍側近だったことを知り、非常に驚いたと述べている。

その後12月に山口氏が再びかのバー、ゲリゲリ、を訪れた時、詩織さんは何かして自ら彼に付いたと見ていいだろう。こういうバーのホステスは指名か席料チャージなので、ホステスは客を選べない。
ここでは詩織さんは大学に入って2年目。
ところが詩織さんは2013年1月に編入。詩織さんの足取りをリサーチしたブログでは、前年はヨーロッパに滞在していた。だから2年目というのは明らかにウソのようだ。彼女のNYの大学についても、詩織さんは一切公開していない。しかし、視聴者には無条件に彼女の書く事をそっくり信じて、というわけだ。

詩織さんが学生だったと見られるNYのMMカレッジでは入学許可の条件として留学費用を持っていることの証明が必要。これは私立大学では当たり前。だから留学生はバイトはしなくとも充分やっていけるのが建前。さすがに入学したしょっぱなからバイトをしているとはドキュでは言えなかった。

留学費用の証明では銀行口座に他人の金を入れてごまかすという手が良く知られている。それとも金使いが荒かったのか?
いずれにせよ、NYでの学生生活は金がいくらあっても足らないのも当たり前。しかもMMカレッジということさら金のかかる所を選んだのも謎だ。、詩織さんはBBで、米の大学は授業料が高い、と事あるごとに主張。これも事実ではない。私立大の授業料は高い。この点は世界共通だ。 

学生ビザで働き報酬を得ることは米では違法である。これは多くのブロガーが指摘した。それだけではない。同時に脱税もしていることになる。
それらは詩織さん個人の問題だが、それ以上に私の関心を引いたのは、彼女の法を法とも思わない不遜な態度だ。ベビーシッターよりバーの方が給料がよかったから、とサラリと言ってのけるところは法を遵守している一般市民にに対して挑戦的でさえある。こういう反社会的傾向の強い人なら学歴詐称をして鼻の下を伸ばした中年男をだますくらいはへっちゃらだろう。

このBBC ドキュメンタリーでは、詩織さんは別のシーンで、山口氏がキャバクラにやってきた時とてもショックだった、という感想を述べていた。
彼のような本当に社会のトップを行く人が来るなんて。と同時に、そういう人の利用価値を探した、と付け足しているのは、いかにも水商売だ。しかし、彼女はこれをポジティブな意味で言っていた。コネは米社会でも役に立つ。しかし、NYの日本人村ではコネはことさら重要のはず。この環境がジャーナリスト志望のモーレツ苦学生、学費節約の為にまずドイツ留学、ついでスペイン、おかげでスペイン語も話せる、という山口氏に対するモーレツな売り込みにつながったのは想像にかたくない。しかし、山口氏にも学費節約の為にドイツから彼氏を連れてきて同棲中だったことまでは話していなかった。もし打ち明けていたら、この事件は起こらなかったかも知れない。

2年後に事件のあったシェラトン東京を訪れたが、詩織さんはホテルの夜景を目にしてたちまちトラウマ再来、撮影カメラの前でハイパーベンチレーションを実演している。
しかし、彼女は著書Black Box 、以下BB、では30分前に寿司屋のトイレで失神して以来、ホテルに運ばれてきた記憶がない上、記憶を取り戻したのは翌日の朝5時過ぎと主張。ホテルを出たのが朝6時前なので夜景は消えていたはず。どうしてあの日のホテルの夜景を想いだした、と言えるのか?

これはnoteのブロガー紅而氏が指摘している。もう一点は失神事件だ。私は紅而氏が事実に近いのではないかと思う。
失神(様状態)から回復した詩織さんは他の客と座って話したり、酒を注文していた。失神症であるからできる行動だ。
私のリサーチで、DRD(レイプドラッグ)を飲んでの最後の記憶は車の窓から見た夜の街のライトと言う人を複数みつけた。だから、詩織さんもぼんやりながら残っていた記憶が出てきた可能性もある。だが詩織さんストーリーの信憑性は低い。

あの強姦格闘シーンの最後を飾るのは、何といってもFワードでの英語の 罵声だ。ところが、このドキュメンタリーでは驚きのニュースがあった。私も知らなかった。ここでは、詩織さんの罵声第一声は、Fuck off! だった。これは著書BBにも書かれていない。
 
ちょっと下がって、という英語は back off だが、backをfuckに入れ替えたのが fuck off。意味は全く同じだがなにせ、汚い。喧嘩の時かタメ語として使われる。

フツーの感覚では、二人の関係はここですっぱり、ジ・エンド。
この先直接の上司と部下としてやっていけるわけがない。

ところがだ、罵声を浴びた山口氏、急に態度を軟化させ、君は合格だよ、と告げた。
その一言で、詩織さんはパニック?に陥ったと述べている。

ここは狐につままれたような気になる謎の箇所の一つ。

事件の3日後に騙された事を悟り、警察に被害届を出す一方でメールでうまく山口氏をひっかけて証拠をつかもうとする、というのが、BBのストーリーだ。
私はセックスを自分からしたんじゃない、したのは山口氏。それが合格、つまり採用につながるなんて、ということで恥ずかしく感じた、というのだ。

なぜ詩織さんは性暴力後も山口氏を信じ続けたのか非常に疑問に思っていた。このパニック状態は、BBには全く無い箇所だった。
「日本の秘められた恥」を見てその謎が解けた。

これで「合格ですか」「合格です」は山口氏と詩織さんによる2つの全く違うストーリーをつなぐキーワードということになりそうだ。
ただし、これらのストーリーはどこまで真実なのかわからない。


 



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